保育士の過去問
平成28年(2016年)後期
保育実習理論 問145

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問題

保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育実習理論 問145 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どもの絵の発達過程に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの絵の発達過程の順序では、一般的に( A )を描く段階から、人間や乗り物などを自分なりの( B )で表した段階へと変化する。子どもの絵の発達を研究したローエンフェルド(Lowenfeld, V.)は、このような描画の形式を( C )と呼んでいる。( C )の段階では、( D )をもとにして、その子ども独自のイメージを像として表現し、その内容は少しずつ変化する。固定化した概念的な絵を描き続ける子どもに対しては、新たな経験へ目を向けることができるよう支援していくことも大切である。
  • ( A )透視図  ( B )絵記号    ( C )ダイアグラム  ( D )目で見たこと
  • ( A )頭足人  ( B )絵記号    ( C )スキーマ    ( D )身体で感じた経験
  • ( A )頭足人  ( B )なぐりがき  ( C )スキーマ    ( D )目で見たこと
  • ( A )頭足人  ( B )なぐりがき  ( C )ダイアグラム  ( D )目で見たこと
  • ( A )透視図  ( B )絵記号    ( C )スキーマ    ( D )身体で感じた経験

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

以下が正しい文章になります。

子どもの絵の発達過程の順序では、一般的に( A頭足人 )を描く段階から、人間や乗り物などを自分なりの( B 絵記号)で表した段階へと変化する。子どもの絵の発達を研究したローエンフェルド(Lowenfeld, V.)は、このような描画の形式を( C スキーマ)と呼んでいる。( C スキーマ)の段階では、( D身体で感じた経験 )をもとにして、その子ども独自のイメージを像として表現し、その内容は少しずつ変化する。固定化した概念的な絵を描き続ける子どもに対しては、新たな経験へ目を向けることができるよう支援していくことも大切である。

以下は各用語の説明です。

・頭足人:頭から直接手足が生えた人物の絵で3歳前後の子どもが描いた絵によくみられます。
・絵記号:描いている本人は「これ」と思って描くものの、まだおとなには何を描いたかわからない絵のことを言います。
・スキーマ:図や計画を指す言葉です。
・ダイアグラム:情報を整理し図示化したものを指します。

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02

正解は2です。

A:「頭足人」 3歳ごろから顔から手や足が描かれる「頭足人」と呼ばれる絵を描き始めます。

B:「絵記号」とは、大人が見て何を書いてあるかまだわからないような絵を指します。
書いている本人は「これ」と思って描いていることが多いです。「絵記号」は「図形的符号」とも言います。

C:「スキーマ」は(scheme)と表記され、英語読みです。
文献によっては「シェーマ(scheme)」とドイツ語読みをされているものもあります。

D:「身体で感じた経験」です。
このころの子どもは、目で見たものをそのまま描くのではなく、自分なりのイメージとして描いています。
何を描いているかわからないような絵はその子どものイメージ像ということになります。

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03

正解は、2です。Aから順に説明します。

A=頭足人
 3歳~5歳ぐらいの時期によく描かれます。頭から直接手足の出ている絵です。
 透視図は、レントゲン図とも呼び、実際には見えない物を透けて描く表現です。頭足人の次の段階でよく見られます。

B=絵記号
 頭足人を描く頃によくみられる表現です。描きたいものを、自分なりに記号のように並べて描いたりします。
 なぐりがきは、頭足人を描く前の段階でよく見られます。絵を描く最初の時期です。

C=スキーマ
 図式という意味を持ちます。
 ダイアグラムは、描線の組み合わせに着目したケロッグにより呼ばれた描画単位です。

D=身体で感じた経験
 ローエンフェルドは、弱視の子どもと普通児の子どもをグループに分けて、描画と粘土を使い、形を作らせる実験をしました。結果は、両グループ共に同じ形を作り上げたのです。このことから、この時期の子どもは視覚よりも身体で感じた物を描くと分かりました。

よって、正解は2となります。

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