保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
子どもの保健 問113

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問113 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、注意欠如・多動症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。


A  アメリカ精神医学会が作成した診断基準(DSM−5)では、症状のうちいくつかが12歳になる前から存在していたことが条件になる。

B  症状の一つに衝動性がある。

C  落ち着きのなさを保育者が頻繁に叱責することにより、自尊心が育ちづらくなる。

D  注意欠如・多動症の症状に有効な薬物が存在する。
  • ( A )○   ( B )○   ( C )○   ( D )○
  • ( A )○   ( B )○   ( C )×   ( D )×
  • ( A )○   ( B )×   ( C )○   ( D )○
  • ( A )×   ( B )×   ( C )○   ( D )○
  • ( A )×   ( B )×   ( C )×   ( D )×

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は1です。

注意欠陥・多動症について以下ADHDと表記します。

A、〇
 DSM‐5では、ADHDの診断基準として具体的な症状が挙げられており、それらの症状のいくつかが12歳までに存在していたことが条件となっています。

B、〇
 ADHDの症状は大きく不注意症状・多動性・衝動性の3つに分類されます。
 今回の問題文にある衝動性とは思いついた行動を唐突にとったり、順番が待てない等のことをいいます。具体的には話や質問が終わる前に答えてしまったり、カっとなりやすい、断りなしに他の人の話や遊びに入り邪魔をしてしまう等の行動があります。

C、〇
 ADHDは子どもの特性の一つとして受容し、適切に接することが求められます。落ち着きのないことを叱責することにより、子どもの自尊心はどんどん損なわれます。
 叱るよりも、どう伝えたらその子に伝わりやすいのかを工夫したり、良い部分に気付き褒めることでその子を伸ばすことが大切です。

D、〇
 ADHDの治療には心理・社会的アプローチや薬物療法があります。
 薬物療法ではADHDに使用される薬の他、症状に応じて抗うつ剤・抗精神病薬・抗てんかん薬が処方されることもあります。

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02

正解は1です。

注意欠如・多動症は、ADHD(Attention deficit hyperactivity disorder)といわれます。

A 〇 適切です。
アメリカ精神医学会が作成した診断基準(DSM−5)では、症状のうちいくつかが12歳になる前から存在していたことが条件です。

3歳までの多動は生理的にみられるとの点から、4歳以降に見られると考えられます。

B 〇 適切です。
症状の一つに衝動性があります。
症状は大きく不注意症状・多動性・衝動性の3つに分類されます。

C 〇 適切です。
落ち着きのなさを保育者が頻繁に叱責することにより、自尊心が育ちづらくなります。

D 〇 適切です。
注意欠如・多動症の症状に有効な薬物が存在します。

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03

正解は1です。

A~Dすべてが正しい記述です。

A ADHDの診断をする際、アメリカ精神医学会が作成した診断基準(DSM−5)では、症状のうちいくつかが12歳になる前から存在していたことが条件になります。

B ADHDの症状を大きく3つに分けると、注意欠陥、多動、衝動性になります。具体的には、授業中にじっと椅子に座っていられない、外の音に敏感に反応の示し、集中していられない、順番を待たずに発言をしてしまうなどです。

C ADHDの症状はその人の個性であるため、落ち着きのなさを保育者が頻繁に叱責することにより、自尊心が育ちづらくなり、生きづらさからうつ病等の二次障害が出てくる可能性があります。本人の個性や特性を活かす工夫をしたり、本人が抱える困難に寄り添い共に解決していくようにすることが、自尊心を高めることに繋がります。

D ADHDには、注意欠如・多動症の症状に有効な薬物が存在します。

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