保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
子どもの保健 問117

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問117 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、幼児の発熱と保育所におけるその対応についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。


A  熱が高いほど重症であるため、ただちに保護者に連絡する。

B  幼児期は、環境温度によって体温が左右されやすい。

C  幼児期は、熱性けいれんをおこしやすい。

D  発熱を確認した場合は、すみやかに解熱剤を使用する。

E  熱が高いときは、本人が暑がっている場合でも厚手の衣類、寝具にする。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

A 子どもは体温調節が未熟なため、気温の変化や着ている衣類の厚さなどによっても体温が上昇することがあります。本人の機嫌や体調の変化をよく観察し、具合が悪そうであったり熱性けいれんを持っている場合であったりした時には保護者に連絡をします。

B 適切です。

C 適切です。

D 解熱剤の投薬は、医療行為に当たります。これは保育士の判断で行うことができません。また、解熱剤は熱を一時的に下げるものであり、風邪などを完治させるためのものではないので、むやみに使用するのは避けた方が良いです。

E 本人が暑いと訴えている場合、無理に厚着をさせる必要はありません。衣類を暑くすることにより、体温調節が上手くできず熱が上昇する可能性があります。本人の様子を見て薄着にすることも必要です。

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02

解答は4です。

A、×
 幼児期は体温調節機能が未熟なため、衣類の着せすぎや室温によって体温上昇することがあります。熱が高いからといって重症とすぐに判断するのではなく、全身状態を見てから保護者への連絡について判断します。

B、〇
 Aの解説にも書いたように子どもは環境によって体温が大きく左右されます。冬場であってもコートを着て外遊びをしていると知らずのうちに体温が上がっていたり、夏の水遊びでは体温が下がりすぎてしまうことがあるため注意が必要です。

C、〇
 熱性けいれんは生後6か月くらいから6歳前後までの子どもにみられるものであり、発熱に伴って起こるものです。10人に1人ほどの割合でおこります。
 原因ははっきりとしておらず、38℃以上の高熱から24時間以内にけいれんが起こることが多く、大体2~3分ほどでおさまります。5~10分以上のけいれんが持続する場合には救急車を呼ぶことを検討します。

D、×
 発熱しているからといってすぐに解熱剤を使用する必要はありません。発熱することにより体内にいるウイルスと戦っています。よほどの高熱で辛そうにしているようであれば解熱剤を使用することで一時的に楽にすることはできますが、むやみに使用することは避けます。

E、×
 発熱により暑がっている様子であれば無理に厚着をさせる必要はありません。かといって薄着にさせることもありません。寒気があるようであれば掛物等で保温してあげましょう。

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03

正解は4です。

A × 不適切です。
熱が高いほど重症というわけではありません。
熱の他に見られる症状はないか、まずは原因を探り、現状を把握してから、保護者に連絡します。

B 〇 適切です。
幼児期は、環境温度によって体温が左右されやすく、子どもは体温調整が難しいです。

C 〇 適切です。
熱性けいれんは、38℃以上の高熱から、意識消失・顔色不良・手足のけいれんなどがみられます。
けいれんしているとき、周囲に対しての反応性はなく、2〜3分ほどの経過で自然におさまります。

D × 不適切です。
保育士の独断で薬の投与をすることは、できません。
保護者の了承のもと、医師の指示のもと症状に応じて、与薬ができます。

E × 不適切です。
本人が暑がっている場合は、無理に厚手の衣類、寝具にする必要はありません。
本人が過ごしやすいように、調節することが必要です。

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