保育士の過去問
平成30年(2018年)前期
保育の心理学 問97

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問題

保育士試験 平成30年(2018年)前期 保育の心理学 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
1歳11か月の男児。1週間前から保育所に入所した。入所前は、母親が自宅で養育していた。入所初日からためらいもなく、どの職員にも接近してベタベタと身体的接触をし、職員室についていくなどの行動が目立った。その行動特徴は、入所1週間一貫して観察された。この男児には、こだわり行動や言葉の遅れはなく、相互的に保育士と遊ぶことはできた。

【設問】
この子どもと家族に対して保育士として行うべき対応について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  初めての入所であるため、多くの大人に接近し状況に適応しようとしていると捉え、この男児を温かく見守る。
B  人見知りが少ないことを、他の子どもに比べて成長が早いと、肯定的に母親に伝える。
C  お迎えの時の母親に対する男児の行動などをよく観察する。
D  児童相談所などの虐待通報機関に通報を行うかを保育所全体で検討する。
  • ( A )○  ( B )○  ( C )○  ( D )○
  • ( A )○  ( B )○  ( C )×  ( D )○
  • ( A )○  ( B )×  ( C )○  ( D )×
  • ( A )×  ( B )○  ( C )×  ( D )×
  • ( A )×  ( B )×  ( C )○  ( D )○

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は5です。

A、×
 誰に対してもベタベタと接近してくっつくという点について、母親との愛着障害の可能性も疑われます。1つの観念にとらわれず、色んな可能性を考えて対応することが好ましいです。

B、×
 保護者に向けて、他の子と比較して成長の早さについて伝えるのは適切とは言えません。

C、◯
 送り迎えは家庭での様子を知ることができる貴重なタイミングです。
 どのような様子かよく観察することで、対応のヒントが見つかるかもしれません。

D、◯
 他機関への相談は、担任一人が考えて行うのではなく、まずは保育所全体で対象の児について話し合い検討する必要があります。

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02

正解は【5】です。

A:×
初めての場所にもかかわらず人見知りなどなく、「どの職員にも接近してベタベタと身体的接触をし」とあるので、愛着障害などが考えられます。母親など保護者との関係を観察しつつ、職員全体で共有しながらどう接していくか検討が必要です。

B:×
Aの事項と関連し、人見知りがないことを肯定的と捉えない方が良いです。また、この事例から他のこどもと比べ成長が早いと言い切ることもできません。保護者との関わりとして、他児と比べることもよくありませんし、なんでも肯定的に伝えれば良いということでもありません。

C:○
愛着障害を疑うケースでもありますし、そうでなくても、母親との関わり方は保育者にとって重要な情報を得るタイミングです。

D:○
この事例が必ずしも通報すべきケースとは断言できませんが、疑うべき事項があるときにすぐに行動できるよう体制を整えることは必要です。

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03

正解は5です。

A 人見知りがあってもおかしくない時期に人にベタベタ甘える点から愛着障害の可能性などを考え、職員同士で共有し対応をしていくのが望ましいです。

B 保護者に対し、他の子と比較した発言をするのは良くありません。

C 適切です。お迎えの時の母親に対する男児の行動などをよく観察するなど広い視点で子どもを見ることが大切です。

D 適切です。保育所全体で子どもについて話し合い対応を考えていくことが大切です。

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