保育士の過去問
平成30年(2018年)後期
子どもの食と栄養 問134
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問題
保育士試験 平成30年(2018年)後期 子どもの食と栄養 問134 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、母乳育児に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 母乳は乳児に最適な成分組成で、代謝負担が少ない。
- 感染症の発症及び重症度が低下する。
- HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)は、母乳を通じて感染する可能性がある。
- 人工栄養児に比べ、肥満となるリスクが高い。
- 出産後の母体の回復を促進する。
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この過去問の解説 (3件)
01
母乳育児の優れた点は
1.2.5.以外にも、
・アレルギーを起こしにくい
・母子相互関係の良好な形成に役立つ
・衛生的・経済的で手間もかからない
などがあげられます。
3 . 適切です。
母乳から、ウイルスが感染することが証明されている他の感染症は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、CMV(サイトメガロウイルス)です。
カゼ症候群などの多くの感染症は、飛沫感染・接触感染ですので、母乳の中からウイルスが出ることは稀です。
4 . 不適切です。
人工栄養児の方が肥満となるリスクが高いです。
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02
1 ○ 適切です。
母乳は栄養効率に優れ、栄養素のほとんどが消化、吸収に利用されて代謝負担が少なくなっています。
2 ○ 適切です。
母乳には免疫グロブリン、ラクトフェリン、リゾチームなど、感染抑制物質が含まれていて、乳児の感染を抑制します。
3 ○ 適切です。
HTLV−1ウイルスはヒトT細胞白血病ウイルス−1型と呼ばれ、成人T細胞白血病などの原因になります。
主な感染経路は母乳による母子感染です
4 × 不適切です。
母乳育児の方が肥満となるリスクが低いです。
5 ○ 適切です。
授乳の際、乳児の吸啜による刺激を受けてオキシトシンというホルモンが分泌され、子宮収縮を促します。
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03
母乳の成分組織は乳児にとって最適で、代謝の負担が少ないと言われています。
2は適切な記述です。
産まれたばかりの新生児の免疫力は未熟ですが、母乳にはこれを補うためにさまざまな免疫物質が含まれており、感染から守る働きがあります。
3は適切な記述です。HTLV–1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)は、母乳を介して母子感染するウイルスです。妊婦検診時にスクリーニング検査で感染の確認を行なっています。もし感染している場合は授乳方法を工夫し、乳児に感染する可能性を低くすることができます。HTLV–1には、もし感染していても実際に発病する人はごく一部と言われています。
4は不適切な記述です。
母乳栄養は子どもの肥満リスクを減らすといわれています。
5は適切な記述です。
母乳育児は母体の回復を早めると言われています。乳首を吸われることにより、オキシトシンというホルモンが分泌され、子宮の収縮を促進させ、悪露の排泄を促します。また、周産期に増加した母体の体重は、母乳を吸われることによって減少しやすくなります。
よって正解の不適切な記述は4となります。
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