保育士の過去問
平成30年(2018年)後期
子どもの食と栄養 問133

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

保育士試験 平成30年(2018年)後期 子どもの食と栄養 問133 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、妊娠期の栄養と食生活に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。
  • 妊娠後期には神経管閉鎖障害発症リスク低減のために、鉄を十分摂取することが必要である。
  • 妊娠期における推奨体重増加量は、非妊娠時の体格区分別に示されている。
  • 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、カルシウムの妊婦の付加量は、初期、中期、後期とも+200mgである。
  • 妊娠初期にビタミンCを過剰摂取すると、胎児の奇形発生率が高くなる。
  • イワシは食物連鎖によって水銀を多く含むので、妊娠中は食べる際に注意が必要である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は2番です。

1.  不適切です。

神経管閉鎖障害発症リスク低減のために摂取が推奨されるのは、鉄ではなく葉酸です。
また、推奨される時期は、後期ではなく、妊娠を計画している時点や妊娠の初期です。

鉄の摂取の目安は、妊娠後期では、成人の量の倍の20mg。さらに授乳期の場合も、同様に20mgとされています。

2 . 適切です。
非妊娠時の体格区分で下記を目安にします。
・低体重(やせ) BMI 18.5未満の人は、9〜12kg
・ふつう BMI 18.5以上25.0未満の人は 7〜12kg
・肥満 BMI 25.0以上の人は、おおよそ5kg

3 . 不適切です。
「食事摂取基準」におけるカルシウムの妊婦付加量は、妊娠初期、中期、後期ともに設定されていません。
妊娠付加量で+200mgの表示されているのは、葉酸です。

4 . 不適切です。
妊娠初期に奇形発生率が高くならないよう過剰に摂取に注意が必要なのは、ビタミンCではなくビタミンAです。
水溶性ビタミンであるビタミンCは、過剰に取りすぎても尿中へ排泄されるため副作用はないと考えられています。

5 . 不適切です。
イワシは食物連鎖による水銀の注意は特に必要ありません。食物連鎖により、大きな魚ほど、メチル水銀が蓄積します。
キンメダイ、メカジキ、本マグロなどは、水銀を多く含み、1週間当たり80g程度の摂取が目安です。

参考になった数23

02

正解は2です。

1 × 不適切です。
妊娠初期に葉酸が不足すると二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発症リスクが上がることが知られています。

2 ○ 適切です。
BMIによりやせ、普通、肥満の3つに分類されています。

3 × 不適切です。
カルシウムとナトリウムは妊婦の付加量はありません。

4 × 不適切です。
妊娠初期に過剰摂取した場合、奇形児の発現率が上昇するのはビタミンAです。

5 × 不適切です。
注意が必要なのはキンメダイ、メカジキ、本マグロなどです。
サバやイワシなどの青魚は摂取が勧められます。

参考になった数3

03

1は×です。
神経管閉鎖障害発症リスク低減のために摂取が推奨されているのは葉酸です。
また妊娠1カ月前から、妊娠3カ月くらいまでに摂ると良いとされています。

2は○です。適切な記述です。
妊娠期における推奨体重増加量は、妊娠前の体型(BMI)によって区分されています。
低体重(やせ)に属する場合の推奨体重増加量は9〜12キロ、ふつうに属する場合は7〜12キロ、肥満に属する場合は、BMI 25.0をやや超える場合は5キロを目安とし、それ以上の場合は個別に対応するとなっています。

3は×です。
食事摂取基準において、カルシウムについては妊婦の付加量は特に設定されていません。

4は×です。
妊娠初期に大量に摂取すると胎児の奇形発生率が高くなるとされているものはビタミンCでなくビタミンAとなっています。

5は×です。
食物連鎖によって水銀を多く含むため、妊娠中に食べることを注意しなければならない魚は、イワシではなく、キンメダイ、メカジキ、本マグロなどです。


よって正解の適切な記述は2となります。

参考になった数1