保育士の過去問
平成31年(2019年)前期
保育原理 問9
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問題
保育士試験 平成31年(2019年)前期 保育原理 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での1歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Kちゃんは登園の際、いつも大人の手のひらほどの小さな白いあひるのぬいぐるみを持っている。母親は家を出るときに、「保育園にはおうちの物は持って行ってはだめなんだよ。あひるさんはおうちにおいていこう。」とKちゃんに伝えている。だが、Kちゃんは受け入れられない。
登園して支度が終わり、母親が保育室を出るときになっても、Kちゃんは手に持つぬいぐるみを離すことはできない。母親が無理にぬいぐるみを離そうとすると、Kちゃんは大泣きしてしまう。結局Kちゃんは、ぬいぐるみをそのまま保育室に持ち込む日が続く。食事や遊びの際、ぬいぐるみを離せそうなときは、保育士がエプロンのポケットに預かることもあるが、預かろうとすると頑なに首を振り、そのまま手に持って過ごしている日もある。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、保育士のKちゃんへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A クラスの他児は、家から玩具などを持ってきていない。不平等になるため、今後は朝の登園の際にぬいぐるみは必ず保育士が預かり、Kちゃんが求めても降園まで渡さないようにする。
B Kちゃんの母親に、家を出るときにぬいぐるみを持たせないようにお願いする。
C Kちゃんがぬいぐるみを持つことで安心するのであれば、Kちゃんのぬいぐるみを持っていたい気持ちを受け入れる。
D 今すぐにKちゃんからぬいぐるみを離すのではなく、ぬいぐるみがなくても楽しく遊んで過ごせるように努めていく。
E 園のルールとしておうちの物は持ってきてはいけないことを、Kちゃんがわかるまで繰り返し言葉で伝える。
【事例】
Kちゃんは登園の際、いつも大人の手のひらほどの小さな白いあひるのぬいぐるみを持っている。母親は家を出るときに、「保育園にはおうちの物は持って行ってはだめなんだよ。あひるさんはおうちにおいていこう。」とKちゃんに伝えている。だが、Kちゃんは受け入れられない。
登園して支度が終わり、母親が保育室を出るときになっても、Kちゃんは手に持つぬいぐるみを離すことはできない。母親が無理にぬいぐるみを離そうとすると、Kちゃんは大泣きしてしまう。結局Kちゃんは、ぬいぐるみをそのまま保育室に持ち込む日が続く。食事や遊びの際、ぬいぐるみを離せそうなときは、保育士がエプロンのポケットに預かることもあるが、預かろうとすると頑なに首を振り、そのまま手に持って過ごしている日もある。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、保育士のKちゃんへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A クラスの他児は、家から玩具などを持ってきていない。不平等になるため、今後は朝の登園の際にぬいぐるみは必ず保育士が預かり、Kちゃんが求めても降園まで渡さないようにする。
B Kちゃんの母親に、家を出るときにぬいぐるみを持たせないようにお願いする。
C Kちゃんがぬいぐるみを持つことで安心するのであれば、Kちゃんのぬいぐるみを持っていたい気持ちを受け入れる。
D 今すぐにKちゃんからぬいぐるみを離すのではなく、ぬいぐるみがなくても楽しく遊んで過ごせるように努めていく。
E 園のルールとしておうちの物は持ってきてはいけないことを、Kちゃんがわかるまで繰り返し言葉で伝える。
- ( A )○ ( B )○ ( C )× ( D )× ( E )○
- ( A )○ ( B )○ ( C )× ( D )× ( E )×
- ( A )○ ( B )× ( C )○ ( D )× ( E )○
- ( A )× ( B )○ ( C )× ( D )○ ( E )○
- ( A )× ( B )× ( C )○ ( D )○ ( E )×
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この過去問の解説 (3件)
01
Aは不適切です。
保育所保育指針第2章【1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容】において、この時期の保育のねらいとして「保育所での生活を楽しみ、身近な人と関わる心地よさを感じる。」「周囲の子ども等への興味や関心が高まり、関わりをもとうとする。」「保育所の生活の仕方に慣れ、きまりの大切さに気付く。」などをあげています。したがって、保育所のきまりの大切さを知ることも必要ではありますが、無理にぬいぐるみを預かるなどするのではなく、まずは安定した環境の中で保育所の生活を楽しむことが大切です。
Bは不適切です。
保育所保育指針第1章【保育所保育に関する基本原則】には「保育所は、入所する子どもの保護者に対し、その意向を受け止め、子どもと保護者の安定し
た関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の専門性を生かして、その援助に当たらなければならない。」と記載されています。この場合、Kちゃんの母親はすでにぬいぐるみを持たせないような努力をしているので、これ以上の協力を強いるのは不適切であると言えます。
Cは適切です。
保育所保育指針第2章【1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容】には「保育士等の愛情豊かな受容の下で、安定感をもって生活をする。」と明記されています。ぬいぐるみを持つことで安心して保育所での生活を送れるのであれば、Kちゃんの気持ちを受け入れることが必要です。
Dは適切です。
保育所保育指針第2章【1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容】には「 保育士等や周囲の子ども等との安定した関係の中で、共に過ごす心地よさを感じる。」「 身の回りに様々な人がいることに気付き、徐々に他の子どもと関わりをもって遊ぶ。」「保育士等の仲立ちにより、他の子どもとの関わり方を少しずつ身につける。」などと記載されています。周りの子どもたちと関わりを持ち、楽しく保育所での生活を送る中で、ぬいぐるみがなくても安心して過ごせるように支援していくことが大切です。
Eは不適切です。
保育所保育指針第2章【1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容】において、「保育所の生活の仕方に慣れ、きまりの大切さに気付く。」と記載されてはいますが、1歳のKちゃんに繰り返し言葉で説明するのは適切ではありません。まずは、Kちゃんの気持ちを受け止めて、保育所での安定した生活を楽しんでもらうことが重要です。
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02
A 不適切です。
今のKちゃんから、必ずぬいぐるみを預かるようなことは、Kちゃんを不安に感じさせてしまうことにつながると思うので適切とはいえません。
B 不適切です。
母親はKちゃんに言い聞かせているものの、Kちゃんが受け入れないという状況です。再度お願いするのは、母親の負担につながると考えられるため、適切とはいえません。
C 適切です。
子どもの安心感が最善だと考えます。
D 適切です。
支援の方法の1つとして、ぬいぐるみ以外のことにも気持ちが向くようにKちゃんの興味を探り、楽しく過ごせるように工夫していきます。
E 不適切です。
決まりを守らせるために繰り返し言葉で伝えて理解させることは、1歳児クラスのKちゃんにはまだ難しいです。
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03
A × 不適切です。
Kちゃんからぬいぐるみを取り上げることはKちゃんを不安にさせてしまいます。
情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な行動を促します。
B × 不適切です。
母親もKちゃんに言い聞かせているので、さらなるお願いは母親の負担になります。
C 〇 適切です。
保育士が愛情豊かに受容することでKちゃんの心の安定につながります。
D 〇 適切です。
ぬいぐるみ以外の様々なものにKちゃんの気持ちが向かうよう支援します。
E × 不適切です。
1歳児クラスのKちゃんに言葉によりきまりごとを守らせるのは難しいです。
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