保育士の過去問
平成31年(2019年)前期
児童家庭福祉 問56

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問題

保育士試験 平成31年(2019年)前期 児童家庭福祉 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、「児童相談所運営指針」(平成30年3月30日 厚生労働省)における非行少年及び触法少年の対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  児童相談所は、触法少年に係る重大事件につき警察から送致された場合には、事件を原則として家庭裁判所に送致しなければならない。
B  子どもが非行問題を有する場合には、里親委託は行わず、児童自立支援施設等の施設入所の措置をとらなければならない。
C  警察署における委託一時保護は、原則として24時間を超えることができない。
D  児童自立支援施設入所児童を、「少年法」の保護処分により少年院に入院させることが相当と認められる場合、子どもの最善の利益を確保する観点から家庭裁判所の審判に付すことが適当と認められる。
  • ( A )○  ( B )○  ( C )○  ( D )○
  • ( A )○  ( B )○  ( C )○  ( D )×
  • ( A )○  ( B )×  ( C )○  ( D )○
  • ( A )○  ( B )×  ( C )×  ( D )○
  • ( A )×  ( B )○  ( C )○  ( D )○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

A 適切な文章です。
「平成19年の少年法改正により、児童相談所は、触法少年に係る重大事件につき警察から送致された場合には、事件を原則として家庭裁判所に送致しなければらないこととされた。ただし、個々の事案によっては、少年の年齢や心身の発達の程度等に照らし、家庭裁判所の審判を経るまでもない場合もあると考えられることから、児童相談所長等が送致を受けた事件を調査した結果、家庭裁判所送致の措置をとる必要がないと認める場合は、この原則が適用されないこととされた。このため、各児童相談所においては、個々の事案に即し、適切に対応することが求められている。」と改正少年法に関する児童相談所指針にあります。

B 「児童相談所運営指針」にこのような記載はされていません。よって不適切な文章と言えます。

C 「児童相談所運営指針」第14節 警察との関係の3「委託一時保護」の項目に「警察署における一時保護は原則として24時間を超えることができない。」と記されています。よって適切な文章であると言えます。

D 「児童相談所運営指針」第7節 家庭裁判所送致の項目に「14歳以上の児童自立支援施設入所児童等を少年法第24条第1項第3号の保護処分により少年院に入院させることが相当と認められる場合、子どもの最善の利益を確保する観点から家庭裁判所の審判に付すことが適当」と記されています。よって適切な文章です。

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02

Aの記述は○です。
平成19年の少年法改正により、触法少年に係る重大事件で警察から送致された場合には、原則として家庭裁判所に送致しなければならないことになりました。
しかし、児童相談所長等の調査の結果、家庭裁判所への送致の措置をとる必要がないと認める場合は、この原則が適用されないこともあります。

Bの記述は×です。
児童相談所運営指針には、そのような記載はありません。

Cの記述は○です。
警察における一時保護は原則として24時間を超えることができないとされています。ただし、交通その他真にやむを得ない事情がある場合はこの期間を延長することがで きるとされています。

Dの記述は○です。
児童相談所運営指針の中には、14歳以上の児童自立支援施設入所児童等を少年法第24条第1項第3号の保護処分により少年院に入院させることが相当と認められる場合、子どもの最善の利益を確保する観点から家庭裁判所の審判に付すことが適当である、との記載があります。

家庭裁判所は,家庭裁判所調査官がその少年、保護者や関係人の行状、経歴、素質、環境等について、医学・心理学・教育学・社会学などの専門知識を活用して行った調査結果などを総合的に考慮して非行少年に対する調査・審判を行います。非行事実の有無について判断するとともに、再非行防止の観点からも、その少年にとって適切な処遇を決定する場です。


よって、正解の組み合わせは3となります。

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03

正解は3です。

Aは平成19年の少年法改正により、児童相談所は、触法少年に係る重大事件につき警察から送致された場合には、事件を原則として家庭裁判所に送致しなければらないこととされています。

Bは「児童相談所運営指針」に含まれていません。

C.Dは適切な記述です。

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