保育士の過去問
令和元年(2019年)後期
保育の心理学 問81

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問題

保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文において、ピアジェ(Piaget, J.)理論とその後の展開として( A )~( D )の用語が適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

ピアジェの理論に基づく(A 社会的構成主義)では、子どもが活動を通して知識を構成していくという能動性を重視する。主に物理的環境との相互作用を中心とする子ども個人の知的構成の理論である。発達の主体はあくまでも子ども自身である。子どもの内的な枠組みである(B シェマ)と環境が与える情報とのズレを解消することで認知発達が促される。これを(C 同化)と呼ぶ。
ある発達段階に到達した子どもは、物理的事象でも社会的事象でも、共通した思考が適応できるとされ、領域一般性と名付けられた。しかしその後、領域によって発達の様相が異なることが多くの研究から明らかになってきた。これは(D 領域特殊性)と呼ばれる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

A ×
子どもが主体的な活動を通して、
能動的に知識を構成していくという
ピアジェの考え方は、
(A:構成主義)として位置づけられています。

「社会的構成主義」は、
ヴィゴツキーが提唱しました。
学習者は、他者との交流などの
社会を利用した学びを通じて
発達していくという考え方です。

B ○
ピアジェは、対象を認知し、
理解するための枠組みをあらわすため、
(B:シェマ)という言葉を用いました。

C ×
認知発達は、
自身の持つシェマと
環境から得られる情報との違いを
なくしていくことで促されていきますが、
これをピアジェ理論では、
(C:調節)といいます。

同化とは、感覚や運動を通して外界の性質を
自分に取り入れることをいいます。

D ×
認知発達の様子は、
認知活動の対象となる領域によって、
それぞれ固有なものがあり、
(D:領域固有性)といわれています。

領域特殊性とは、
ある領域で得た知識などが、
その領域に限って役立ちますが、
他の領域ではその様子が
違っていることを指しています。

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02

正解は4です。

A 子どもが活動を通して知識を構成していくという能動性を重視する考え方を「構成主義」と言います。

B 適切です。「シェマ」とは認知構造のことを表す言葉です。

C シェマと環境が与える情報とのズレを解消することで認知発達が促されることを「調節」と言います。

D 領域によって発達の様相が異なることを「領域固有性」と言います。

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03

正解は【4】です。

Aは構成主義です。
構成主義とは、記述のとおり
子どもが活動を通して
知識を構成していくという
能動性を重視するという考え方です。
社会構成主義と名前が似ているので注意です。

Bは記述の通りです。

Cは【調節】の記述です。

Dは領域固有性の記述です。

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