保育士の過去問
令和2年(2020年)後期
子ども家庭福祉 問55
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
保育士試験 令和2年(2020年)後期 子ども家庭福祉 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
保育所で働くM保育士は、Nちゃん( 6歳女児)より、同居の男性からものを投げつけられたり、とても寒い夜ベランダで長時間立たされたことを聞いた。Nちゃんは、最近足の指にしもやけができ、痒がっていることがあった。Nちゃんの家はひとり親家庭で、母親のLさんは以前の明るさはない。M保育士はLさんとは信頼関係はあり、過去には、短時間ではあったが子育てのことで相談に乗る機会もあった。
【設問】
M保育士及び保育所の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育士としての守秘義務の観点から、Nちゃんが話したことは、母親のLさんにも、保育所長にも伝えないようにした。
B 保育所長と相談し、情報不足のため虐待とは断言できないことから、要保護児童対策地域協議会の担当者には連絡せず、しばらく様子を見ることとした。
C 乳幼児期にふさわしい生活の場を豊かにつくり上げていくという保育所の役割を意識し、Nちゃんには特に配慮をしながら適切な保育を行うようにした。
D M保育士による毎日の送迎時の母親のLさんへの声かけや、時には保育所長が個別の話し合いに誘い、養育の大変さに共感するなど、受容的に対応した。
【事例】
保育所で働くM保育士は、Nちゃん( 6歳女児)より、同居の男性からものを投げつけられたり、とても寒い夜ベランダで長時間立たされたことを聞いた。Nちゃんは、最近足の指にしもやけができ、痒がっていることがあった。Nちゃんの家はひとり親家庭で、母親のLさんは以前の明るさはない。M保育士はLさんとは信頼関係はあり、過去には、短時間ではあったが子育てのことで相談に乗る機会もあった。
【設問】
M保育士及び保育所の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育士としての守秘義務の観点から、Nちゃんが話したことは、母親のLさんにも、保育所長にも伝えないようにした。
B 保育所長と相談し、情報不足のため虐待とは断言できないことから、要保護児童対策地域協議会の担当者には連絡せず、しばらく様子を見ることとした。
C 乳幼児期にふさわしい生活の場を豊かにつくり上げていくという保育所の役割を意識し、Nちゃんには特に配慮をしながら適切な保育を行うようにした。
D M保育士による毎日の送迎時の母親のLさんへの声かけや、時には保育所長が個別の話し合いに誘い、養育の大変さに共感するなど、受容的に対応した。
- A:○ B:○ C:○ D:×
- A:○ B:○ C:× D:○
- A:× B:○ C:× D:×
- A:× B:× C:○ D:○
- A:× B:× C:× D:○
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
A ×
児童福祉法第二十五条、
児童虐待の防止等に関する法律第六条の一により、
児童虐待に関しては守秘義務違反にはあたりません。
B ×
児童福祉法第二十五条および
児童虐待の防止等に関する法律第六条によると、
児童虐待と思われる児童を発見したものは、
すみやかに市町村や福祉事務所などに
通告しなければなりません。
C ○
「保育所保育指針」によると、
保育所は、入所する子どもの最善の利益を考慮し、
その福祉を積極的に増進することに
最もふさわしい生活の場でなければなりません。
また、「子ども虐待対応の手引き」によると、
子どもが所属する集団には、
安全な場所の確保や心の健康の回復などの
役割があります。
Nちゃんに対してはその役割を果たせるよう、
配慮する必要があると考えられます。
D ○
「子ども虐待対応の手引き」によると、
援助は子どもだけに行われるのではなく、
保護者に対しても行われます。
また、日常的な細かい部分での「継続的な支援」が
保護者の情緒の安定に極めて大切であると
書かれています。
Lさんは以前の明るさがなくなってしまった、
M保育士とは信頼関係があるとのことから、
M保育士を中心に安定した援助関係を築き、
Lさんの情緒の安定を図っていける可能性が
あると考えられます。
参考になった数23
この解説の修正を提案する
02
A × 不適切です。
Nちゃんの話から児童虐待が疑われるため、情報共有は守秘義務違反にはなりません。
児童虐待防止法第6条において児童虐待を発見した者が児童相談所に通告することは守秘義務違反に当たらないことを法律上明記し、躊躇なく通告を行うことを促進しています。
B × 不適切です。
児童虐待防止法第5条では、児童の福祉に職務上関係のある者は、児童虐待の早期発見の努力義務があることを明記しています。
児童虐待が断定できなくても要保護児童対策地域協議会等と情報共有することは必要です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
母親のLさんの気持ちを受け止め、協力して対応することが必要です。
参考になった数8
この解説の修正を提案する
03
A ×です。
虐待が疑われるようなケースにおいて、
守秘義務は適用されません。
「児童福祉法・第25条」に記載があります。
B ×です。
虐待が疑われる場合は、
速やかに関係箇所へ通告しなければなりません。
「児童福祉法・第25条」に記載があります。
C ○です。
記述の通りです。
Nちゃんが安心して過ごせる環境を作り、
Nちゃんの変化を見逃さないよう配慮が必要です。
D ○です。
母親のLさんに、以前のような明るさが
見られないことから、
Nちゃんだけでなく、母親に対する支援も
必要だと考えられます。
M保育士には母親との信頼関係があることから、
M保育士を中心とした支援体制を築くのが
望ましいでしょう。
参考になった数7
この解説の修正を提案する
前の問題(問54)へ
令和2年(2020年)後期問題一覧
次の問題(問56)へ