保育士の過去問
令和2年(2020年)後期
社会福祉 問57

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問題

保育士試験 令和2年(2020年)後期 社会福祉 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文のうち、社会福祉の基本理念に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 北欧に起源をもつノーマライゼーション( normalization )の思想は、日本の社会福祉分野の共通基礎理念として位置付けられることが多い。
B ユニバーサルデザイン( universal design )という考え方の一つに、どのような人にとっても役立つように使えるということが挙げられている。
C QOL( Quality of Life )という言葉が社会福祉分野で使われるようになったのは、日本では、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」が制定されてからのことである。
D ソーシャルインクルージョン( social inclusion )とは、カナダ及びオーストラリア地域で普及してきた理念であり、「社会的包括」あるいは「社会的包摂」等と訳されることがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

A ○
1950年代にデンマークで提唱された
ノーマライゼーションの考え方は、
次第に世界へ広がってゆき、
1970年代には国連でも
取り上げられるようになりました。
日本においても福祉の基本的な概念の
一つとなっています。

B ○
ユニバーサルデザインは、
もともとメイスにより提唱された考え方で、
全ての人々にとって
魅力的かつ機能的となるような
デザインのあり方をさします。

C ×
Quality of Life(QOL)という言葉は、
1960年代にアメリカで使われはじめ、
日本では1990年代には
使われるようになっていました。

「障害者の日常生活及び社会生活を
総合的に支援するための法律」は、
当初「障害者自立支援法」として
2005(平成17)年に制定され、
2012年に現在の名称になりました。

D ×
ソーシャルインクルージョンとは、
「社会的包括」あるいは
「社会的包摂」などと訳されています。
1980年代頃にヨーロッパで
おこった考え方だといわれています。

参考になった数50

02

正解は2です。

A 〇 適切です。
ノーマライゼーションは障害の有無にかかわらず、だれもが地域において普通の生活を営み、差別されない社会を目指す考え方です。
デンマークのバンク=ミケルセンによって提唱されました。

B 〇 適切です。
ユニバーサルデザインとは、障害の有無や年齢、性別、人種にかかわらず、使いやすいようにデザインされた製品や環境のことです。

C × 不適切です。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」は2012年の改正で現在の名称になりました。
QOLの概念は1980年代に医療分野だけではなく、社会福祉の分野にも広まっています。

D × 不適切です。
ソーシャルインクルージョンは1970年代にフランスで始まり、主にヨーロッパ諸国において、近年の社会福祉の再編にあたっての基調理念ともされるものです。

参考になった数25

03

解答. 2
A ○です。
ノーマライゼーション( normalization )は、
障害の有無に関わらず、ともに同じように生活し、
活動できる社会を目指す考え方です。
北欧のデンマークが発祥とされています。

B ○です。
ユニバーサルデザイン( universal design )は、
アメリカの「ロナルド・L・メイス」によって
提唱された考え方です。
どのような人でも使える、
様々な使い方ができるなどの原則があります。
この考えは、電車の吊革や、階段の手すりなど、
様々な場所で取り入れられています。

C ×です。
QOL( Quality of Life )は、生活の質、
生命の質という意味で、
生きていく中で物質面の質だけではなく、
精神面の豊かさや充足感を質的に捉える考え方です。
QOLが今の概念に近い形で使われ出したのは、
1960年代のアメリカとされています。
日本でも、1980年代に医学界へ導入されたと
されています。

「障害者の日常生活及び社会生活を
総合的に支援するための法律」は、
平成17年に制定されました。
障害の有無に関わらず、
国民相互に人格と個性を尊重し、
安心して暮らすことのできる地域社会の実現に
寄与する目的で制定されました。

D ×です。
ソーシャルインクルージョン( social inclusion )は、
1970年代のフランスで
「ソーシャルエクスクルージョン」という
考えが生まれたのが発端とされています。
その後、1980年代にヨーロッパで、
「ソーシャルインクルージョン」という言葉が
生まれました。
「社会的包括」あるいは「社会的包摂」等と
訳されることがあります。

参考になった数22