保育士の過去問
令和2年(2020年)後期
社会福祉 問58

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問題

保育士試験 令和2年(2020年)後期 社会福祉 問58 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文のうち、日本の社会福祉の動向に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  2000(平成12 )年の「社会福祉法」の改正で、行政が利用者の処遇を決定する「措置制度」が廃止された。
B  1970(昭和45 )年代に高度経済成長が終わると、いわゆる「福祉見直し」が進められ、老人医療費支給制度は廃止された。
C  1994(平成6 )年、政府は児童虐待防止対策として「エンゼルプラン」を発表した。
D  1997(平成9 )年の「児童福祉法」の改正では、児童家庭支援センターの創設、保育所入所手続きの変更、放課後児童健全育成事業の推進等が図られた。
  • A:○  B:○  C:○  D:×
  • A:○  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:×

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

A ×
2000(平成12)年の「社会福祉法」の改正により、
福祉サービスが利用制度化され、
行政がサービス内容を決める措置制度は
なくなりました。
しかし、要保護児童に関する制度など、
一部には措置制度が存続しています。

B ○
老人医療費支給制度は、
高度経済成長が終わったことや、
また老人医療費の急増などを背景に、
1983(昭和58)年に廃止されました。

C ×
1994(平成6)年に発表された
「エンゼルプラン」は、
少子化対策のために発表されました。
児童虐待防止対策としては、
2000(平成12)年に、
「児童虐待の防止等に関する法律」が
施行されました。

D ○
1997(平成9)年、少子化等を背景に、
「児童福祉法」が改正されました。
主な改正点は、次のとおりです。

・児童自立支援施策の充実
・児童家庭支援センターの創設
・放課後児童健全育成事業の推進
・保育所制度の見直し:
  保育所入所手続きの変更、
  保育料負担方式の変更、
  相談・助言機能の追加

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02

解答. 3
A ×です。
2000年の「社会福祉法」の改正では、
行政が行政処分によりサービス内容を決定する
措置制度が廃止されましたが、
要保護児童に関する制度等は、
措置制度を存続させています。
廃止された措置制度の代わりに、
利用者が事業者と対等な関係に基づき
サービスを選択する利用制度となりました。

B ○です。
老人医療費支給制度は、70歳以上の国民保険者と
被用者保険被扶養者の医療費が無料となる制度です。
(一定の所得制限はありました。)
1983年に廃止され、「老人保険制度」の創設へと
つながりました。

C ×です。
エンゼルプランは、少子化対策として
策定されており、
児童虐待防止対策として策定された法律は、
「児童虐待の防止等に関する法律(2000年策定)」です。

1994年に策定された「エンゼルプラン」とは、
「今後の子育てのための施策の基本的方向について」
と題する子育て支援10ヵ年計画案のことです。
そのうち、特に緊急を要する保育対策等については、
5年間を整備目標とする
「緊急保育対策等5か年事業」が策定されています。

D ○です。
1997年に行われた「児童福祉法」の
改正のポイントは、以下の通りです。

① 児童家庭支援センターの創設など、
子育て支援の充実
② 保育所手続きの変更(保育料の応益負担化など)
③ 放課後児童健全育成事業の推進
④ 教護院の名称を「児童自立支援施設」に変更。
その際、入所対象も拡大。
⑤ 母子寮の名称を「母子生活支援施設」に変更

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03

正解は3です。
 
A × 不適切です。
乳児院、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設など措置制度による利用となります。

B 〇 適切です。

C × 不適切です。
エンゼルプランは1994年に定められた少子化対策の支援策です。
育児休業給付の実施や、保育所における延長保育の拡充などが盛り込まれています。

D 〇 適切です。
平成9年の児童福祉法の改正では、地域における子育て支援の強化を図っています。

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