保育士の過去問
令和2年(2020年)後期
社会福祉 問70
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問題
保育士試験 令和2年(2020年)後期 社会福祉 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
F児童家庭支援センターに子を連れて母親が来所した。その母親Hさん( 30歳)は、発達障害と診断されたGちゃん( 3歳)の養育と自分の仕事との両立に悩んでいた。父親は仕事のため同行することができなかった。この来所相談に応じたのは相談員Jだった。
【設問】
次の文のうち、相談員Jによる初回面接時の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 相談員Jは、Gちゃんの養育と仕事の両立に悩んでいるという主訴に対して、Gちゃんの養育を優先させることの大切さを主張した。
B 相談員Jは、主訴がすぐに表明されたので、女性の社会進出の権利を前提に話した後、発達障害児が利用できる制度を紹介して、ぜひ仕事を続けるように主張した。
C 相談員Jは、主訴を聞いた後で、Gちゃんの発達の遅れを診断するために母子をプレイルームに案内して、Gちゃんの遊ぶ様子を観察しながら、Gちゃんの生育歴を丁寧に質問した。
D 相談員Jは、主訴を聞いた後で、母親Hさんの心情について表出を促し、その後、家族関係の状況を質問した。
【事例】
F児童家庭支援センターに子を連れて母親が来所した。その母親Hさん( 30歳)は、発達障害と診断されたGちゃん( 3歳)の養育と自分の仕事との両立に悩んでいた。父親は仕事のため同行することができなかった。この来所相談に応じたのは相談員Jだった。
【設問】
次の文のうち、相談員Jによる初回面接時の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 相談員Jは、Gちゃんの養育と仕事の両立に悩んでいるという主訴に対して、Gちゃんの養育を優先させることの大切さを主張した。
B 相談員Jは、主訴がすぐに表明されたので、女性の社会進出の権利を前提に話した後、発達障害児が利用できる制度を紹介して、ぜひ仕事を続けるように主張した。
C 相談員Jは、主訴を聞いた後で、Gちゃんの発達の遅れを診断するために母子をプレイルームに案内して、Gちゃんの遊ぶ様子を観察しながら、Gちゃんの生育歴を丁寧に質問した。
D 相談員Jは、主訴を聞いた後で、母親Hさんの心情について表出を促し、その後、家族関係の状況を質問した。
- A:○ B:○ C:○ D:×
- A:○ B:× C:○ D:○
- A:× B:○ C:○ D:○
- A:× B:○ C:× D:×
- A:× B:× C:× D:○
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この過去問の解説 (3件)
01
A × 不適切です。
初回面接時は申請者の主訴を把握し、信頼関係を気付くことが大切です。
一方的に「養育を優先すること」を相談員が主張するのは不適切です。
B × 不適切です。
設問Aと同様に、相談員が「仕事を続けるように主張」しています。
C × 不適切です。
相談員は発達の遅れを診断することはありません。発達障害かどうかを診断するのは、医師が行います。
D 〇 適切です。
母親の主訴を把握した後で、家族関係などの情報収集を行っています。
相談援助のインテークから情報収集へと進んでいます。
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02
A ×です。
相談員が「養育を優先させることの大切さを主張」
することは間違いです。
まずは、相談者の主訴を受け入れ、
信頼関係を築いた上で、
問題解決に向けて援助を行います。
B ×です。
相談員が「仕事を続けるように主張」するのは
適切ではありません。
母親が抱えている問題の背景をよく理解し、
問題解決を図る必要があります。
C ×です。
「発達の遅れを診断」するのは医師であり
相談員ではないため、適切ではありません。
D ○です。
適切です。
母親が抱えている悩みなど、心の声に寄り添い、
問題解決に向けて働きかけることが必要です。
参考になった数18
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03
初回面接の主な目的は、
相談者の相談内容と、
その背景にある問題を明らかにし、
信頼関係を作っていくことです。
A〜Dの選択肢が、
それぞれ目的に沿っているかどうかを
判断すると下記のようになります。
A ×
「Gちゃんの養育と
自分の仕事の両立についての悩み」が
Hさんの相談の主訴であることは、
事例から読み取ることができています。
しかし、相談員が、
Gちゃんの養育を優先させることの大切さを
主張することは、
Hさんの悩みの背景にある問題の明確化には
繋がらないと考えられます。
B ×
Hさんの相談の主訴は把握されていますが、
相談員が仕事を続けるように主張することは、
Hさんの悩みの背景にある問題の明確化には
繋がらないと考えられます。
C ×
Hさんの相談の主訴は把握されていますが、
Gちゃんの診断はすでについており、
改めて発達の遅れを診断することが、
背景にある問題の把握にはつながりにくいと
考えられます。
D ○
Hさんの相談の主訴を把握した上で、
心情の表出を促しています。
このことはHさんと相談員Jとの
信頼関係を築くことに
つながっていくと考えられます。
また、その後に、
家族関係の状況についての質問を
投げかけることで、
問題の明確化につながる情報を
より深く捉えるきっかけになることがあります。
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