保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
社会福祉 問60

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)前期 社会福祉 問60 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文のうち、ソーシャル・インクルージョンに関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  ソーシャル・インクルージョンは、バリアフリーの概念に代わって、アメリカの工学研究者ロナルド・メイス(Ronald Mace)によって示された概念である。
B  ソーシャル・インクルージョンは、WHO憲章における「健康」の定義の中で、「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること」と記述されている。
C  ソーシャル・インクルージョンは、ノーマライゼーション思想とも共通し、社会福祉の理念として用いられる場合、すべての人がそれぞれの違いを尊重され、社会の一員として認められ、人権を保障されることも意味することが多い。
D  ソーシャル・インクルージョンは、抑圧され、本来持ちうる力が潜在化している状態に置かれている人々が、本来持っている力を発揮できるような機会を作り、その力を発揮できるよう支援することをいう。
  • A:○  B:○  C:×  D:○
  • A:○  B:×  C:○  D:○
  • A:×  B:○  C:×  D:×
  • A:×  B:×  C:○  D:×
  • A:×  B:×  C:×  D:○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

A ×

ロナルド・メイスは、アメリカの工学研究者で、ユニバーサルデザインの提唱者です。

ソーシャル・インクルージョンの概念は、フランスが発端となり1980年代にヨーロッパで確立されたといわれています。

B ×

W H O憲章において定義されているのは、「健康」についてです。

「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」と定義されています。

C ○

ソーシャルインクルージョンは、「全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う」という理念です。

ノーマライゼーションは、「障害者は、可能な限り社会で日々を過ごす一人の人間として、障害のない人と同じ条件のもとに置かれるべきであり、そのような状況を実現するための生活条件の改善が必要である」とする考え方です。

ノーマライゼーションは、障害者に限定して用いられることが多いですが、ソーシャルインクルージョンは、障害者も含めた概念ととらえることができます。

D ×

ソーシャルインクルージョンは、Cの解説のとおり、「全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う」という理念です。

問題文にあるような、本来持つ力を発揮できるような支援は、エンパワーメントにあたります。

以上より、A:×  B:× C:○ D:×となり、正解は4となります。

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02

解答. 4

A:×です。

この記述は「ユニバーサルデザイン」のものです。

B:×です。

これはソーシャル・インクルージョンに関する記述ではありません。

WHO憲章における「健康」の定義の記述です。

C:○です。

記述の通りです。

「ソーシャル・インクルージョン」について述べています。

D:×

この記述は「エンパワメント」についてのものです。

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03

A × 

ソーシャルインクルージョンは、ノーマライゼーションを発展させた概念です。

B × 

社会的包摂ともいい、すべての人々に健康で文化的な生活を実現させるために社会の構成員として支え合う理念のことをいいます。

C 〇 

ソーシャルインクルージョンについての記述です。

D × 

本来持つ力を発揮できるような機会を作り、その力を発揮できるように支援することはエンパワメントです。

これらのことから、正解は4となります。

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