保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
保育の心理学 問80
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)前期 保育の心理学 問80 (訂正依頼・報告はこちら)
次の幼児と保育士の園庭におけるやりとりを記述した【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
2~5歳児の子どもたちが砂場でそれぞれ遊んでいた。保育士が来ると、ある子どもが皿に型抜きをした砂を盛って「ハンバーグ」と言って差し出した。すると保育士は「わぁ、おいしそー」と言って、食べる真似をしたが、それがあまりにも上手で本当に食べてしまったようにも見えた。これに対して、子どもたちは次のような反応を示した。
2歳児:保育士の様子をジーっと見つめた後、型抜きをした砂を食べられるものだと思ったのか、自分も一緒になって本当に食べようとした。
3歳児:保育士の様子を不思議そうに見つめた後、少し気持ちが混乱したかのように「おいしい?」と聞いてきた。
4歳児:「それ食べたら病気になるよ!」「早く口から出してー!」と焦った様子で保育士に伝えた。
5歳児:ちょっと驚いた様子をみせたが、冗談だと理解したのか「じゃあ、今度はこれも食べてー」と、次々、型抜きをした砂ハンバーグを持ってきて、「僕も食べるよー。なーんてね、嘘だよー」と言った。
【設問】
次のA~Dのうち、上記の事例の説明として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 子どもの反応として、大まかには「信じ込み」から「疑い」そして「笑い」へという発達変化がみられる。
B 不可思議な出来事に対して、「疑い」の気持ちを持ちつつも、同時に「信じる」心もあわせ持っている。
C 虚構の世界と現実の世界の境界を揺れ動きながら、世界に対するものの見方や考え方を経験していく。
D ごっこ遊びの中で、子どもは虚構を虚構として認識することで、怖いものや不思議を楽しむようになる。
【事例】
2~5歳児の子どもたちが砂場でそれぞれ遊んでいた。保育士が来ると、ある子どもが皿に型抜きをした砂を盛って「ハンバーグ」と言って差し出した。すると保育士は「わぁ、おいしそー」と言って、食べる真似をしたが、それがあまりにも上手で本当に食べてしまったようにも見えた。これに対して、子どもたちは次のような反応を示した。
2歳児:保育士の様子をジーっと見つめた後、型抜きをした砂を食べられるものだと思ったのか、自分も一緒になって本当に食べようとした。
3歳児:保育士の様子を不思議そうに見つめた後、少し気持ちが混乱したかのように「おいしい?」と聞いてきた。
4歳児:「それ食べたら病気になるよ!」「早く口から出してー!」と焦った様子で保育士に伝えた。
5歳児:ちょっと驚いた様子をみせたが、冗談だと理解したのか「じゃあ、今度はこれも食べてー」と、次々、型抜きをした砂ハンバーグを持ってきて、「僕も食べるよー。なーんてね、嘘だよー」と言った。
【設問】
次のA~Dのうち、上記の事例の説明として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 子どもの反応として、大まかには「信じ込み」から「疑い」そして「笑い」へという発達変化がみられる。
B 不可思議な出来事に対して、「疑い」の気持ちを持ちつつも、同時に「信じる」心もあわせ持っている。
C 虚構の世界と現実の世界の境界を揺れ動きながら、世界に対するものの見方や考え方を経験していく。
D ごっこ遊びの中で、子どもは虚構を虚構として認識することで、怖いものや不思議を楽しむようになる。
- A:○ B:○ C:○ D:○
- A:○ B:× C:○ D:×
- A:○ B:× C:× D:○
- A:× B:○ C:× D:×
- A:× B:× C:○ D:○
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この過去問の解説 (3件)
01
解答. 1
A:○です。
2歳児から5歳児までの反応を見てみると、
大まかには「信じ込み」から「疑い」そして「笑い」へという
発達変化が見て取れます。
B:○です。
3歳児や4歳児の発言から、疑いながらも信じている様子が窺えます。
C:○です。
記述の通りです。
D:○です。
5歳児の発言を見てみると、ごっこ遊びの中で、
虚構を虚構として認識することで、怖いものや不思議を楽しんでいるのがわかります。
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02
正解は1です。
A ○
大人の行為を目の当たりにした子どもは、成長に伴い、目の前の行為そのものを理解する段階、目の前の行為と実際との相違に気がつく段階を経て、多元的に物事を捉えることができるようになっていきます。
事例の場合、2歳児は本当に食べてようとしていることから、「信じ込んで」いるものと考えられます。
3歳児は「不思議そうに」みたり、「少し混乱した」様子がみられていることから、本当に食べてしまったように見える行為と、砂は食べられないという事実との違いを捉えているものと考えられます。
しかし5歳児になると、冗談であることが理解でき、話に乗ることができるようになっていることがわかります。
B ○
下記の様子から、子どもたちは、保育士の行動を信じている様子が伺われます。
・2歳児
食べようとしている
・3歳児
「美味しい?」と聞いている
・4歳児
「病気になるよ」「早く出して」と伝えた
・5歳児
ちょっと驚いた様子を見せた
また、次の様子からは疑いの気持ちが伺われます。
・2歳児
ジーっと見つめた
・3歳児
不思議そうに見つめた
・4歳児
焦った様子で
C ○
子どもは、認知能力が発達していく中で多元的な思考を獲得していきます。
D ○
ごっこあそびの中で、虚構と現実の区別がつくことによって、
怖いものや不思議なことを楽しめるようになっていきます。
以上より、A ○ B ○ C ○ D ○ となりますので、正解は1となります。
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03
A:〇 2歳、3歳、4歳、5歳児の反応は、信じ込み、疑い、笑いへと変化が見られます。
B:〇 疑いの気持ちをもちつつも、信じている様子も文面からうかがえます。
C:〇 いろいろな経験をする中で多元的なものの考え方を習得します。
D:〇 ごっこ遊びをする中で、虚偽を虚構と認識することで、物事をストーリーとして楽しむことができるようになってきます。
これらのことから正解は1です。
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