保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
保育の心理学 問94

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)前期 保育の心理学 問94 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
ある保育所で5歳児クラスの男児4人は、砂場で高い山を作ろうとして、山の近くの砂をかき集める、バケツに砂を入れて渡す、バケツを受け取って砂をかけるなどしている。その様子を見て、同じクラスのP君が「僕も入れて」と言いながらやって来た。男児4人は「ねぇ、P君は仲間だったっけ?」「最初から(砂山作りに)いなかったよねぇ」などと言い始めた。仲間に入りたいP君は「僕は力持ちだからたくさん砂を運べるよ」と訴えると、男児のうち一人が「そうだ、P君は力持ちなんだよね」と認め、他の男児も「そっか、P君が入ればパワーアップだ」と答え、4人は納得してP君を砂山作りの仲間に入れることにした。

【設問】
この事例と、最も関連性の低い用語を一つ選びなさい。
  • 帰属意識
  • 協同性
  • 自己主張
  • 自他比較
  • 社会的参照

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

関連性のあるものを○、関連性の低いものを×とすると、次のようになります。

1 ○

帰属意識とは、ある集団の一員であるという意識のことをいいます。

「ねえ、P君は仲間だったっけ」という発言から考えられます。

2 ○

協同性とは、複数の人々が力を合わせて物事を行う性質のことをいいます。

男児4人で砂山を作っていることから考えられます。

3 ○

自己主張とは、自分自身の意見や考え、欲求などを他の人に伝えることをいいます。

P君が仲間に入ろうとして、「僕も入れて」と言っていることから考えられます。

4 ○

自他比較とは、自分と他人を比較することです。

P君が「僕は力持ちだからたくさん砂を運べるよ」と言っていることから考えられます。

5 ×

社会的参照とは、自分だけでは意思決定しにくい場面で、周囲の表情や態度、反応を見て自分の行動を決定する現象をいいます。

事例の内容と最も関連性が低いものを選ぶので、正解は5となります。

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02

正解は5です。

関連性が最も低いものを選ばなければいけないという問題になっています。まず、用語を理解しましょう。

1:「帰属意識」=ある集団の一員であるという意識ができているという状態のことです。

2:「協同性」=複数の人々が力を合わせて物事を行うことです。

3:「自己主張」=自分自身の意見や欲求、考えなどを他人に伝えることです。

4:「自他比較」=自分と他人を比較することです。

5:「社会的参照」=自分だけで意思決定しにくい時に、周囲の態度や反応、表情を見て、自分の行動を決定する状態のことです。

「ねえ、P君は仲間だったっけ」という発言は「1」

男児4人で砂山を作っている状況は「2」

「僕も入れて」という発言は「3」

「僕は力持ちだからたくさん砂を運べるよ」という発言は「4」

と大きく関連しているので、最も関連性が低いものは「5」です。

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03

解答. 5

1 .の「帰属意識」は、ある集団の一員であるという意識のことです。


2.の「協同性」は、友達と関わる中で、お互いの思いや考えなどを共有し、

共通の目的の実現に向けて考えたり、協力したりし、

充実感を持ってやり遂げることを言います。

3.の「自己主張」は、社会において自分の意見や考えを、

他人に伝えることを言います。

4.の「自他比較」は、自分と他人とを比較することを言います。

5.の「社会的参照」は、自分では何かを決められない時などに、

周囲の人の反応などを見て、意思を決定することを言います。

今回の設問の場合、5の「社会的参照」が最も関連性が低いと言えます。

参考になった数5