保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
保育の心理学 問98

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)前期 保育の心理学 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
ある26歳の保護者から保育士に次のような相談があった。「数か月前のある日、会社に遅刻した際に上司から注意を受けたが、それ以来たびたび息苦しさを感じるようになった。会社だけでなく、家でも、通勤途中の電車の中でも急に呼吸ができないような感じに襲われ、これがあまりにも度重なるため、『いつかまた突然同じ症状が出現するのではないか』と考えるだけで不安でたまらない。」

【設問】
この事例で最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答. 4

1 ×です。

「統合失調症」とは、考えなどがまとまらず、気分や行動、人間関係に

影響が現れる病気です。

健康な時にはなかった状態が現れる陽性症状(幻覚や妄想など)と、

健康な時にあったものが失われる陰性症状があります。

2 ×です。

「自閉スペクトラム症」とは、発達障害の一種で、

対人関係が苦手、強いこだわりがあるといった特徴があります。

3 ×です。

「うつ病」とは、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、

脳がうまく働かなくなっている状態を言います。

4 ○です。

「パニック障害」とは、特に身体の病気がないのに、

突然、息苦しくなったり、めまいなどの発作が起こることを言います。

今回の設問の場合、呼吸がしにくくなるなどの症状が見られるため、

「パニック障害」が疑われます。

5 ×です。

「疼痛性障害」とは、精神的要因による疼痛により、

生活に支障をきたす症状です。

参考になった数27

02

正解は4です。

1 ×

「統合失調症」は、脳の機能がうまく働かなくなり、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く病気です。

2 ×

自閉スペクトラム症は、対人関係が苦手、強いこだわりを持つ、といった特徴がある発達障害の一つです。

3 ×

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどのために、脳がうまく働かなくなる病気です。

4 ○

突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

事例では、会社だけでなく、通勤途中や家でも急に呼吸ができないような感じ(窒息感)に襲われることが度重なっており、発作により生活に支障が出ていると考えられます。

5 ×

身体的な疾患などの原因がないにもかかわらず、痛みの訴えが長期間続く状態を疼痛性障害といいます。

参考になった数8

03

正解は【4】です。

1:×

「統合失調症」:考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患で、原因は脳の機能にあると考えられています。その症状は、妄想や幻覚などの「陽性症状」、感情鈍麻や思考の貧困などの「陰性症状」、注意力の低下や判断力の低下などの「認知機能障害」と大きく3つに分けられます。

2:×

「自閉スペクトラム症」:対人関係が苦手・強いこだわりがあるなどといった特徴を持つ発達障害の一つです。多くは幼少期に診断がつきます。原因は不明ですが、生まれつきの脳機能の障害と考えられています。

3:×

「うつ病」:一日中気分が落ち込んでいる、何も楽しく感じないなどの症状がみられる気分障害の一つです。精神症状のほかに、不眠や食欲不振などの身体症状も現れることが多くあります。発症原因は正確には不明ですが、ストレスが関与していると考えられます。

4:〇

「パニック障害」:突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感などの発作を起こし、そのため日常生活に影響を及ぼしている状態です。

設問からは、発作や予期不安の症状が読み取れるため「パニック障害」が該当します。

5:×

「疼痛性障害」:苦痛や重度の疼痛が生じ、日常生活に影響を及ぼしている状態のことです。

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