保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
子どもの保健 問113

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)前期 子どもの保健 問113 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
生後1歳8か月の女児。妊娠37週目に経腟分娩で生まれ、出生時身長は48.0cm、体重は2,650gであった。出生直後に酸素投与や光線療法などの医療処置は必要としなかった。
現在身長は80cm、体重は11kgである。つかまり立ちはできているが、一人で歩行することはできていない。意味のある言葉の発語はなく、保護者が声をかけても振り向かない。

【設問】
次の文のうち、この女児に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  出産の時期は、早産である。
B  出生時の身長体重から、胎児発育遅延がみられる。
C  現在は、身体発育遅延がみられる。
D  現在は、運動発達遅延がみられる。
E  現在は、言語発達遅延がみられる。
  • A:○  B:○  C:×  D:×  E:○
  • A:○  B:×  C:○  D:×  E:×
  • A:○  B:×  C:×  D:○  E:○
  • A:×  B:○  C:○  D:○  E:×
  • A:×  B:×  C:×  D:○  E:○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は【5】です。

A:×

早産とは正期産よりも前の出産のことをいいます。

日本では妊娠22週0日から36週6日までが早産にあたります。

B:×

生まれたときに体重が2500g未満だと「低出生体重児」

1500g未満だと「極低出生体重児」

1000g未満だと「超低出生体重児」といいます。

また、新生児の身長は男の子で平均49.0センチ、女の子で48.5センチとなっています。

そのため、この事例の女子に胎児発育遅延がみられるとは言えません。

C:×

1歳8か月の女の子の身長の平均は75.7~86.3センチで

体重は平均8.3~12.2㎏となっており身体発育遅延は見られません

D:〇

一般的には1歳前後になると一人歩きがみられます。

そのため、この時期にも歩行がみられないということは運動発達遅延が考えられます。

E:〇

1歳5か月くらいまでに意味のある発語がみられるのが一般的です。

そのため、言語発達遅延がみられるといえます。

参考になった数37

02

正解は5です。

A ×

日本では、妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産を早産といいます

事例では37週目の出産なので、早産ではありません。

B ×

胎児発育遅延は、何らかの原因で子宮内の胎児の成長が遅れたり、止まったりする状態のことをいいます。胎児発育遅延が生じていたときは、出生時体重が2500g未満、つまり低出生体重児で生まれる場合が多いです。事例では出生児体重が2,650gでした。

また身長も、出生時の身長はおよそ50cmといわれますが、事例の児の出生児の身長は48cmであり胎児発育遅延が生じていた可能性は低いと考えられます。

C ×

1歳8ヶ月女児の平均身長は81.1cm、平均体重は10.16kgです。

事例の女児は、1歳8ヶ月現在、身長80cm、体重11kgとのことですので、身長・体重は、正常範囲にあると考えられます。

D ○

伝い歩きやひとり歩きができるようになるのは、1歳頃です。事例では、1歳8ヶ月の児で、つかまり立ちはできているが、一人で歩行することはできないとのことから、現在は運動発達遅延がみられていると考えられます。

E ○

1歳8ヶ月頃では2語文を話すようになります。

事例では、1歳8ヶ月で意味のある言葉の発語はなく、保護者が声をかけても振り向かないことから、現在は言語発達遅延がみられていると考えられます。

以上より、

A:×  B:×  C:×  D:○  E:○

ですので正解は5となります。

参考になった数8

03

A × 37週は正期産にあたりますので、早産ではありません。

B × 出生体重が2500g未満であると胎児発育遅延となりますが、この場合は、2600gを超えています。

C × 1歳8か月の女の子の身長の平均は、約75~86㎝で、体重の平均は約8~12㎏です。

これらのことより身体発育遅延はありません。

D 〇 1歳前後で一人歩きが出来るようになりますが、1歳8か月になっても歩行ができないため、運動発達遅延の可能性があります。

E 〇 意味のある単語の発語はなく、振り向きもないことから言語発達遅延が考えられます。

これらのことより正解は5です。

参考になった数4