保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
保育原理 問9
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 保育原理 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
T保育所の5歳児クラスのJ君は、言葉があまり話せず、走ることも苦手でオムツも取れていない。靴を脱ぐことも給食を食べることも、とても時間がかかる。周りの子どもたちは、J君が自分でできることは見守ったり声をかけたり、励ましたりする様子が日頃から見られている。
そんな中、運動会では5歳児クラスが2つのグループに分かれて紅白リレーを行うことになった。早速、練習が始まったが、J君が入るグループはいつも大きな差がついて負けてしまう。クラスの保育士は、どんなルールでリレーを行うとよいかをクラスの子どもに聞いてみた。クラスの子どもから、
「J君の前と後ろを足の速い子にする」、「J君は走る距離をみんなの半分にする」といった意見が出た。J君もうれしそうに話を聞き、みんなで練習をがんばろうとの話になった。
【設問】
保育士の振り返りとして、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 子どもたちから、J君が入ると負けてしまう、J君はリレーに参加しないほうがいいといった意見が出るかと思ったが、クラス全員でリレーを楽しめる方法につながる意見が出て良かった。
B J君がみんなと同じようにリレーをできないのは不平等になるので、参加させないほうがいいのではないか。
C J君のリレーへの参加については、引き続き様子を見て、必要な対応を考えていこう。
D リレーへの参加について、J君の保護者の気持ちはどうなのか、クラスの子どもの意見も伝えながら聞いてみよう。
E J君のリレーへの参加について、他の職員に相談すると負担をかけてしまう。クラスの保育士だけで対応することにしよう。
【事例】
T保育所の5歳児クラスのJ君は、言葉があまり話せず、走ることも苦手でオムツも取れていない。靴を脱ぐことも給食を食べることも、とても時間がかかる。周りの子どもたちは、J君が自分でできることは見守ったり声をかけたり、励ましたりする様子が日頃から見られている。
そんな中、運動会では5歳児クラスが2つのグループに分かれて紅白リレーを行うことになった。早速、練習が始まったが、J君が入るグループはいつも大きな差がついて負けてしまう。クラスの保育士は、どんなルールでリレーを行うとよいかをクラスの子どもに聞いてみた。クラスの子どもから、
「J君の前と後ろを足の速い子にする」、「J君は走る距離をみんなの半分にする」といった意見が出た。J君もうれしそうに話を聞き、みんなで練習をがんばろうとの話になった。
【設問】
保育士の振り返りとして、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 子どもたちから、J君が入ると負けてしまう、J君はリレーに参加しないほうがいいといった意見が出るかと思ったが、クラス全員でリレーを楽しめる方法につながる意見が出て良かった。
B J君がみんなと同じようにリレーをできないのは不平等になるので、参加させないほうがいいのではないか。
C J君のリレーへの参加については、引き続き様子を見て、必要な対応を考えていこう。
D リレーへの参加について、J君の保護者の気持ちはどうなのか、クラスの子どもの意見も伝えながら聞いてみよう。
E J君のリレーへの参加について、他の職員に相談すると負担をかけてしまう。クラスの保育士だけで対応することにしよう。
- A:○ B:○ C:○ D:× E:×
- A:○ B:× C:○ D:○ E:×
- A:× B:○ C:○ D:× E:○
- A:× B:× C:○ D:× E:○
- A:× B:× C:× D:× E:○
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
A:○
障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるように考慮していく必要があるので、このような意見が出ることは他の子ども達の中でも共存して生活することへの理解が進んでいることの現れです。
B:×
障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるように考慮していく必要があるので、どのようにしたら、お互いが気持ち良く参加できるかを考えることが大切です。
C:○
子どもの活動は生活の中で様々に変化していくので、様子を見ながら、援助を行うことが必要です。
D:○
保護者の思いもあることなので、家庭と連携することも必要です。
E:×
他の職員とも共有することで、別の解決方法や助言を得ることができるので、職員間での協力体制は必要です。
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02
正解は2です。
A:〇
「保育所保育指針」には、「一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で障害のある子どもが他の子どもと共に成長できるように」と書かれています。
Aのような意見が出ることは、他の子ども達がJ君と共存して生活することに対する理解が進んでいることを示しています。
B:×
J君を参加させないことは「適切な環境の下で障害のある子どもが他の子どもと共に成長できるように」という「保育所保育指針」を守っていません。
C:〇
「一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し」続けて判断することは大切です。
様子を見ながら考えるという態度は適切だと言えるでしょう。
D:○
保護者にクラスの子どもたちの意見を伝えつつ、家庭と連携することは大切です。
E:×
他の職員と共有することで、自分では思いつかないようなアドバイスを受けられる可能性もあるので、「頼る」のではなく「情報を共有する」という姿勢を心掛けましょう。
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03
正解は「2」です。
A:○ B:× C:○ D:○ E:×
A:○です。「保育所保育指針」には、「一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で障害のある子どもが他の子どもと共に成長できるように」とあります。
B:×です。J君を参加させないということは適切ではありません。個の成長と子ども相互間の関係や協同的な活動が促されるように配慮しましょう。
C:○です。子どもが行う活動は生活の中で様々に変化することに留意して望ましい方向に展開できるよう援助しましょう。
D:○です。子ども自身が他の者の気持ちも考えられるように促しましょう。
E:×です。保育士だけで対応していくということは適切な表現ではありません。保育士は子どもの主体的な活動を促しましょう。
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