保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
子ども家庭福祉 問55
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 子ども家庭福祉 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、日本と諸外国の子ども家庭福祉に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「ひとり親家庭等の支援について」(平成30年厚生労働省)によると、OECD 加盟国のひとり親家庭の親の就業率に比べ、日本のひとり親家庭の親の就業率は高いことが示されている。
B 「令和2年版男女共同参画白書」(内閣府)によると、日本の就業者における女性の割合は、諸外国とほぼ同等の数値となっており、管理的職業従事者における女性の割合は上位3か国に入った。
C 「令和2年版少子化社会対策白書」(内閣府)によると、日本の家族関係社会支出の対 GDP 比はアメリカよりは高い割合となっているものの、ドイツ・フランス・スウェーデン・イギリスに比べると低いことが示されている。
A 「ひとり親家庭等の支援について」(平成30年厚生労働省)によると、OECD 加盟国のひとり親家庭の親の就業率に比べ、日本のひとり親家庭の親の就業率は高いことが示されている。
B 「令和2年版男女共同参画白書」(内閣府)によると、日本の就業者における女性の割合は、諸外国とほぼ同等の数値となっており、管理的職業従事者における女性の割合は上位3か国に入った。
C 「令和2年版少子化社会対策白書」(内閣府)によると、日本の家族関係社会支出の対 GDP 比はアメリカよりは高い割合となっているものの、ドイツ・フランス・スウェーデン・イギリスに比べると低いことが示されている。
- A:○ B:○ C:○
- A:○ B:× C:○
- A:○ B:× C:×
- A:× B:○ C:○
- A:× B:○ C:×
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この過去問の解説 (4件)
01
Aの回答は〇です。
OECDの加盟国の中で、日本は最もひとり親世帯の就業率が良い国です。
その就業率は85.9%と高い値を示しています。
Bの回答は×です。
日本の就業者における女性の割合は、諸外国とほぼ同等の数字になってきましたが、管理的職業従事者の割合は、14.8%であり、諸外国に比べると低い水準になっています。
日本の国会における、女性議員は増加していますが、それでも、衆議院が10.1%、参議院が20.7%とまだまだ低いことからも女性の社会進出は世界的にみると遅れていることが分かります。
Cの回答は〇です。
家族分野への社会支出の対GDP比とは、家族関係の給付の国民経済全体に対する割合のことです。アメリカよりは高いが、他の諸外国に比べると低く、スウェーデンが最も高く、次いでフランス、イギリスが続きます。
これを踏まえて、
諸外国の合計特殊出生率をみると、スウェーデン、フランスは年々増加傾向にあることから、成果を感じることが出来ます。
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02
正解は2(A〇 B× C〇)です。
A→〇
OECD平均(70.6%)に対し日本は母子家庭が約81%、父子家庭が約91%と高い就業率となっています。
B→×
日本の就業者における女性の割合は、諸外国とほぼ同じ数値となっていますが管理的職業従事者における女性の割合は諸外国が約3割を占める中、日本は14.8%と韓国に次いでワースト2です。
C→〇
各国の家族関係社会支出の対GDP比(2007年)は以下の通りになっています。
アメリカ(0.65%)、日本(0.79%)、ドイツ(1.88%)、フランス(3.00%)、イギリス(3.27%)、スウェーデン(3.35%)
日本はイギリスやスウェーデンなどの欧州諸国の4分の1となっており、欧州諸国に比べて現金給付、現物給付を通じて家族政策全体の財政的な規模が小さいことが指摘されています。
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03
日本と諸外国の子どもを取り巻く環境を比較する場合、アメリカやイギリス、そしてスウェーデンがその比較対象になることが多いです。
Bは×です。日本の就業者における女性の割合は、諸外国とほぼ同じ数値ですが、日本の管理的職業従事者における女性の割合は1割程度で、ワーストの方にいます。
この選択肢が正解です。
Cは正しいです。ドイツ・フランス・スウェーデン・イギリスの4国を覚えておきましょう。
Aは正しいです。OECD平均が70.6%であるのに対し日本は母子家庭も父子家庭も8割以上です。
AとCは正しいです。
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04
この問題のポイントは、日本の子ども家庭福祉が諸外国と比較した時にどのような状況なのかを理解する事です。
まずは、日本の家庭福祉の理解をしっかりしてから諸外国の状況も把握していきましょう。
Bが間違っています。
日本の就業率をOECD諸国と比較すると男性は、3位となっていますが、女性は13位となっています。(令和元年)
正しい選択肢です。
Bに関して、男女共同参画社会とは「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、ともに責任を担うべき社会」です。
Cは、記述の通りなので正しくは、○です。
2007年度の各国の家族関係社会支出のGDP比の比較は、日本0.79%、アメリカ0.65%、ドイツ1.88%、フランス3.00%、スウェーデン3.35%でした。
日本は、2022年度には日本の家族関係社会支出の対 GDP 比は2%となりましたが、フランスやスウェーデンなどの欧州諸国にはまだ及ばない現状です。
A、Bが間違っています。
Aは、記述の通りです。
平成28年度に行われた全国ひとり親世帯等調査においての就労の状況は、85.9%でした。
(母子家庭81.8%、父子家庭85.4%)
それに対して、アメリカ66.4%、ドイツ64.9%、フランス68.8%でした。
A、B、Cが間違いです。
Bの管理的職業従事者における女性の割合は近年上昇傾向にありますが、令和2年は、係長級21.3%、課長級11.5%、部長級8.5%となっています。
諸外国と比べると低い水準です。
「ひとり親家庭等の支援について」、「令和2年版男女共同参画白書」、「令和2年版少子化社会対策白書」すべてに目を通すのが難しい場合は、この問題に出てきた日本のひとり親家庭の親の就業率や日本の家族関係社会支出の対 GDP 比 と、日本の就業者における女性の割合の状況にポイントを絞って理解しておきましょう。
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