保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
社会福祉 問63
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 社会福祉 問63 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文のうち、「平成30(2018)年度社会保障費用統計(概要)」(国立社会保障・人口問題研究所)に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 社会保障給付費の総額は10年前と比較して増加している。
B 社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」の3つの部門に分けた場合、全体に占める割合が一番多いのは「医療」である。
C 社会保障財源を「社会保険料」「公費負担」「他の収入」の3つの項目に分けた場合、「社会保険料」が全体の8割以上を占める。
D 社会保障給付費のうち、給付された年金の総額は10年前と比較して減少している。
A 社会保障給付費の総額は10年前と比較して増加している。
B 社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」の3つの部門に分けた場合、全体に占める割合が一番多いのは「医療」である。
C 社会保障財源を「社会保険料」「公費負担」「他の収入」の3つの項目に分けた場合、「社会保険料」が全体の8割以上を占める。
D 社会保障給付費のうち、給付された年金の総額は10年前と比較して減少している。
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この過去問の解説 (2件)
01
答えは2(A〇 B× C× D×)です。
A→〇
2008年の社会保障給付費は94 兆 848 億円に対し2018年は 121 兆 5,408 億円と年々増加しています。
B→×
部門別社会保障給付費の内訳は 医療397,445億円(32.7%)年金552,581億円(45.5%)福祉その他265,382億円(21.8%)となっており全体に占める割合が一番多いのは「年金」になります。
C→×
項目別社会保障財源の割合は 社会保険料54.7%、公費負担38.0%、他の収入7.2%となっています。
社会保険料が全体の5割ほどを占めていますが8割ではないので不正解になります。
D→×
2008年の年金給付総額は481,509億円に対し2018年の年金給付総額は535,104億円と増加しています。
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02
この問題を解くには、『社会保障費用統計』がどのようなものかを理解していなければなりません。
社会保障費用統計とは、日本における年金、医療保険、介護保険、雇用保険、生活保護などの社会保障制度に係る1年間の支出を取りまとめたものです。
この社会保障費用が現在どのような状況になっているのかを把握しておくと細かなデータがわからなくとも解きやすい問題になるでしょう。
Bが違います。
社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」の3つの部門に分けた場合、全体に占める割合が一番多いのは「医療」である。とありますが、正しくは「年金」です。
その割合は、全体の45.5%(55兆2581億円)を占めています。(平成30年度)
正しい組み合わせです。
平成30年度、年金・医療・介護などに充てられた『社会保障給付費』は前年度から1.1%
増加し、過去最高を更新しました。
A、B、Cが違います。
Aは、記述の通り、社会保障給付費の総額は10年前と比較して増加しています。
この傾向は、平成30年度以降も続き、年々増加し続けている状態です。
A、C、Dが間違いです。
Cについて、平成30年度の社会保障財源の内枠は、「社会保険料」54.7%、「公費負担」38.0%、「他の収入」7.3%となっています。
社会保険料の割合は、全体の5割程度なので×が正しい答えです。
A、Dが間違いです。
Dについて、正しくは給付された年金の総額は10年前と比較して増加しています。
よって、×が正しい答えです。
社会保障費用統計は、保育とは直接かかわりがある分野ではありませんが、社会情勢を知る上でも大切なデータです。
大まかな流れや状況は把握しておけるようにしましょう。
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