保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
社会福祉 問70
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 社会福祉 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文のうち、バイステックの7原則に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 個別化とは、一人一人の利用者を個人としてとらえることをいう。
B 統制された情緒的関与とは、利用者が表出した感情に対して、支援者自身が自らの感情を自覚し理解することをいう。
C 非審判的態度とは、利用者を一方的に非難しないことをいう。
D 自己決定とは、利用者の自己決定を促し尊重することをいう。
A 個別化とは、一人一人の利用者を個人としてとらえることをいう。
B 統制された情緒的関与とは、利用者が表出した感情に対して、支援者自身が自らの感情を自覚し理解することをいう。
C 非審判的態度とは、利用者を一方的に非難しないことをいう。
D 自己決定とは、利用者の自己決定を促し尊重することをいう。
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この過去問の解説 (3件)
01
バイステックの7原則
①個別化 一人ひとりを大切に
②受容 ありのままを受け止める
③非審判的態度 善悪を判断しない
④統制された情緒的関与 自分の感情のコントロール
⑤意図的な感情表出 自由な感情表出が出来る
⑥秘密保持 知り得た情報を漏洩しない
⑦自己決定の尊重 相手が決めた事を尊重する
の7つです。
福祉に携わる者として、全て大切になってきます。
A→〇
①一人ひとり違って良いという考え方をもって、個人として受け入れます。
B→〇
④保育園での場面で解説します。
園児がしてほしくない行為を何度も繰り返す時に、保育士も人間ですから、イライラしてしまうことがあります。そうした時に、保育士自身が、子どもの状況に流されて、感情的になっていないか、と一度考えることが大切になります。つまり、園児の感情や状況に自分自身が流されてはいけないということです。
C→〇
③相手の善悪を勝手に判断してはいけないという事です。保育園での場面で解説します。
例えば、保育士が見ていないところで喧嘩がおきました。泣いている子と泣いていない子を見て、泣いていない子に謝ろうねと声をかけてしまうことです。これは、保育士が善悪を勝手に判断しています。
D→〇
利用者が決めたことを尊重すること。
保育園での場面で解説します。
外遊びで自由に遊ぶという時間に、どの遊びを選択してもそれを尊重し、危険がなければ受け入れ、自らが考え遊びを展開する素晴らしさを伝えていくことです。
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02
正解は1(A〇 B〇 C〇 D〇)です。
A→〇
問題文の通りです。
一人ひとり悩みは異なるため、利用者を個人ととらえる必要があります。
B→〇
問題文の通りです。
利用者が表出した感情に対して、支援者自身が自らの感情を自覚し理解することが大切です。
利用者を問題解決へ導くためには支援者自らが利用者の感情を理解したうえで、自らの感情もコントロールして接していくということが求められます。
C→〇
問題文の通りです。
あくまでも援助者は支援をする立場であり、善悪を判断したり決めつけたりしない非審判的態度が大切です。
D→〇
問題に対する解決の主体は利用者です。利用者の成長と今後起こりうる同様の問題を自分1人で解決できるようにすることを目的としています。
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03
「バイステックの7原則」は、相談援助技術の基本で、対人援助に関わる援助者の行動規範として有名です。
この原則に沿って検証することによって、反省や気づきが得られ、自分自身を戒めたり、逆に励ましてサポートしたりすることの必要性を認識することができます。
正しい組み合わせです。
【バイスティックの7原則】
➀個別化の原則
➁意図的な感情表現の原則
➂統制された情緒関与の原則
➃受容の原則
➄非審判的態度の原則
⑥自己決定の原則
⑦秘密保持の原則
Bが間違いです。
Bの「統制された情緒的関与とは、利用者が表出した感情に対して、支援者自身が自らの感情を自覚し理解すること」というのは、統制された情緒関与の原則です。
よって正しくは、○です。
ワーカー自身がクライエント自身の感情に呑み込まれないようにする考え方になります。
B、Dが間違いです。
Dについて、「自己決定とは、利用者の自己決定を促し尊重すること」という記述はその通りなので答えは○です。
これは、自己決定の原則と言われ、あくまでも自らの行動を決定するのはクライエント自身であるという考え方です。
A、Cが間違いです。
Cの記述は、非審判的態度の原則の説明になります。
クライエントの行動や思考に対してワーカーは、善悪を判じないとする考え方です。
A、Bが間違いです。
Aの「個別化とは、一人一人の利用者を個人としてとらえること」という記述は、個別化の原則の説明です。
クライエントの抱える困難や問題は、どれだけ似たようなものであっても人それぞれの問題であり、同じ問題は存在しないとする考え方です。
バイスティックの7原則は、信頼関係構築の方法であり、保育の現場でも応用できるものです。
保育士としても必要な考え方になるので、しっかり覚えていきましょう。
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