保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
保育の心理学 問78
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 保育の心理学 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
6歳児に「バッタに餌を1日に10回あげるとどうなるか」と質問したところ、「バッタはね、目がまわって死んじゃう。バッタは虫だけど、そこは人間と同じだから」と答えた。
【設問】
次のうち、【事例】に関連するものとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ピアジェ(Piaget, J.)によると、子どもの考え方は、人間以外の生物に人間の特徴を拡張して適用するアニミズムを表している。
B 子どもの考え方は、生物を理解するのに役立つので、大人は尊重しつつ、同時にその限界を補う配慮をする。
C 子どもの考え方は、比較的豊かに持っている人間についての知識を基にして、人間以外の生物に対して類推している。
D 子どもの考え方は、直接経験を通して得られた印象に基づいて対象を把握する生活概念を示しているが、その後、何らかの構造や原理との関係で対象を把握する科学的概念を持つようになる。
【事例】
6歳児に「バッタに餌を1日に10回あげるとどうなるか」と質問したところ、「バッタはね、目がまわって死んじゃう。バッタは虫だけど、そこは人間と同じだから」と答えた。
【設問】
次のうち、【事例】に関連するものとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ピアジェ(Piaget, J.)によると、子どもの考え方は、人間以外の生物に人間の特徴を拡張して適用するアニミズムを表している。
B 子どもの考え方は、生物を理解するのに役立つので、大人は尊重しつつ、同時にその限界を補う配慮をする。
C 子どもの考え方は、比較的豊かに持っている人間についての知識を基にして、人間以外の生物に対して類推している。
D 子どもの考え方は、直接経験を通して得られた印象に基づいて対象を把握する生活概念を示しているが、その後、何らかの構造や原理との関係で対象を把握する科学的概念を持つようになる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解はA:× B:○ C:○ D:○です。
A→×
ピアジェのアニミズムは、幼児が生物、無生物関係なく、全てを生命があると捉えていることをいいます。
この考え方があるので、よく保育園等でも、おもちゃが泣いてるよ。お花が笑ってる。
などの言葉でわかりやすく子どもに伝えようとしています。
B→○
子どもの考えを尊重するのは大切です。
その上で、危険や、発想の限界がある時は援助をしつつ、さらに子どもの興味、関心がもてるようにします。
C→○
子ども達の身近にいるのは、保護者や保育者などの大人で人間です。そのよく知る人間の生体を頼りに、生物がどういったものなのか考えるのは当然のことですね。
D→○
言葉が難しいですが、
つまり、子ども達は、様々な直接経験したことを元にして、その物を把握しようとするということです。
例 自分はたくさん食べると目が回る(気持ち悪くなる)という経験から、バッタもそうだと思うということ。
その後、何らかの構造や、原理をしって、物の把握の仕方が変わってきます。
例 バッタの食べ物は、植物だということや、足がたくさんあることを知り、虫という生物が自分とは異なる生き物であることに気づくこと。
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02
正解は A× B〇 C〇 D〇 です。
A→×
アニミズムは幼児は生物、無生物を区別せず、事物や事象のすべてを生命あるものととらえることを言います。人間の特徴を誇張してとらえているわけではありません。
B→〇
問題文の通りです。
大人は子どもの考えを尊重しながら、危険の無いよう線引きをしてあげることが重要です。
C→〇
問題文の通りです。
D→〇
問題文の通りです。
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03
事例から子どもの特性に気づき、その事がどのような意味を持ち、保育者として配慮すればいいかを考えながら解いてみましょう。
A、B、C、Dが間違っています。
Aのアニミズムとは、人間以外の生物を含む木や石などすべての物の中に魂が宿っているという思想や信仰のことです。
ピアジェではなく、イギリスの人類学者エドワード・バーネット・タイラーが使用し、定着させました。
A、C、Dが間違いです。
Cについて、記述の通りなので○が答えです。
正しい組み合わせです。
選択肢の中には難しい言い回しもありますが、よく読むと理解できる内容になっています。
まずは、あきらめず何度か読んで理解を深めましょう。
B、Dが間違いです。
Dは記述の通りです。
記述の中の生活概念と科学的概念はヴィゴツキーが提唱しました。
B、Cが間違いです。
Bについて、記述の通りなので○が答えです。
子どもの考え方は、まず尊重することが基本です。
保育の中では、もちろん家庭の中でも尊重されるべきものです。
子どもの考え方の特性を知ることで、実際の関わりや対応にも役に立ちます。
よく理解することで子どもとの関係も良いものになるでしょう。
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