保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
保育の心理学 問81
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問題
保育士試験 令和3年(2021年)後期 保育の心理学 問81 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
5歳児クラスで、Mちゃん、Nちゃんがおままごとをしていた。料理を作り、お皿の上に並べているところに、他の遊びをしていたJちゃんが来て、「お皿を貸して」と言った。Mちゃんがすぐに
「ダメ、使っているから」と断った。それを聞いたJちゃんが、「えー、私たちも今、使いたいのに。少しくらい貸してよ」と言った。その様子を見ていたNちゃんが、「少しなら持って行っていいよ」と言い、Mちゃんも使っていないお皿を探して、Jちゃんに渡した。
【設問】
【事例】を説明する記述として( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
Jちゃんは、( A )を理解しているため、お皿を黙って取らずに、「お皿を貸して」と言えた。Mちゃんに断られたJちゃんは、「私たちも使いたい」と( B )をしていた。Jちゃんの言うことを耳にして、Nちゃんはお皿を持っていくことを許可した。その様子を見たMちゃんは、( C )をしてお皿を貸していた。このようなやり取りの中で、保育者が介入しなくても、子どもたちが自分たちで問題を解決できるような( D )が育まれていく。
【語群】
ア:恣意的ルール イ:社会的規範
ウ:自己評価 エ:自己抑制 オ:自己主張
カ:社会的スキル キ:レジリエンス
【事例】
5歳児クラスで、Mちゃん、Nちゃんがおままごとをしていた。料理を作り、お皿の上に並べているところに、他の遊びをしていたJちゃんが来て、「お皿を貸して」と言った。Mちゃんがすぐに
「ダメ、使っているから」と断った。それを聞いたJちゃんが、「えー、私たちも今、使いたいのに。少しくらい貸してよ」と言った。その様子を見ていたNちゃんが、「少しなら持って行っていいよ」と言い、Mちゃんも使っていないお皿を探して、Jちゃんに渡した。
【設問】
【事例】を説明する記述として( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
Jちゃんは、( A )を理解しているため、お皿を黙って取らずに、「お皿を貸して」と言えた。Mちゃんに断られたJちゃんは、「私たちも使いたい」と( B )をしていた。Jちゃんの言うことを耳にして、Nちゃんはお皿を持っていくことを許可した。その様子を見たMちゃんは、( C )をしてお皿を貸していた。このようなやり取りの中で、保育者が介入しなくても、子どもたちが自分たちで問題を解決できるような( D )が育まれていく。
【語群】
ア:恣意的ルール イ:社会的規範
ウ:自己評価 エ:自己抑制 オ:自己主張
カ:社会的スキル キ:レジリエンス
- A:ア B:ウ C:エ D:カ
- A:ア B:オ C:ウ D:キ
- A:イ B:ウ C:オ D:カ
- A:イ B:オ C:ウ D:キ
- A:イ B:オ C:エ D:カ
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この過去問の解説 (3件)
01
答えは5です。
A→社会的規範とは、社会、集団でのルールのことです。この場合は、Jちゃんは、人のものを勝手にとってはいけないという社会的規範を守ることができていることになります。
B→自己主張とは、自分の思いを言葉や態度で表現することです。5歳ほどの年齢になると、嫌だなと思っても言葉にせず、無視をする、表情には出しても言葉では言わない、ということもあります。
乳児ですと、たたくなどの行動で示すこともあります。
どれも、一つの自己主張ではありますが、自己主張の仕方、どうすると相手により伝わるのかということを伝えていくのも、必要な援助です。
この場合は、Jちゃんがしっかりと言葉で伝えています。
Mちゃんも、今は貸したくないという気持ちを言葉で伝えています。
C→自己抑制とは、自分の気持ちに折り合いをつけて我慢したり、相手に譲るという行動のことです。この場合、一度は貸せないと言ったMちゃんでしたが、Nちゃんの言葉を聞いて、自分の気持ちを抑制し、お皿を貸してあげています。
D→社会的スキルとは、対人関係や集団行動など、社会で生活する上で必要な能力のことです。
子ども達は、集団生活の中で、自分の気持ちを我慢して譲る(自己抑制)ばかりでも、自分の気持ちばかりを主張(自己主張)しすぎてもいけないことに気づき、どのように、集団生活や対人関係を築くと良いのかということを学んでいます。
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02
正解は5(Aイ Bオ Cエ Dカ)です。
A→社会的規範
黙って持っていくのではなくきちんと言葉で伝えられています。これを「社会的規範」といいます。物を勝手に持って行ってはいけないという暗黙のルールを理解することを指します。
B→自己主張
自分の思いを言葉にして主張しています。これを「自己主張」といいます。
C→自己抑制
自分の思いを適切に抑えて行動することを「自己抑制」といいます。自分も使っているからお皿は貸せないといったMちゃんでしたが、Jちゃんに対し自己抑制をして使っていないお皿を貸してあげています。
D→社会的スキル
社会的スキルは別名ソーシャルスキルともいわれ、対人関係や集団行動など、社会の中で生活していくために必要な社会的能力のことを指します。
事例のようなやり取りを繰り返す中で社会的スキルは育まれていきます。
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03
保育園でよくある子どもたちの姿ですが、その中にも子どもの育ちや発達を感じるところがたくさんあります。
事例を通して、たくさん学んでいきましょう。
A、Bが間違いです。
Aは社会的規範が答えです。
社会的規範とは、特定の集団や文化、社会の中に存在する暗黙のルール体系です。
子どもたちは保育士や友達との関わりの中で社会的規範を学んでいきます。
A、C、Dが間違いです。
Cは自己抑制が答えです。
自己抑制とは、自我を押し通そうとする前にまずは相手の心や場を読み、相手にどのような影響を与えるのかを予測しながら自身の言動を選択することです。
B、Cが間違いです。
Bについて、答えは自己主張です。
自分の意見や考え、欲求を言い張ることです。
他者との関わりの中で自己主張することも必要なことですね。
C、Dが間違いです。
Dの答えは社会的スキルです。
社会的スキルとは、社会の中で他者との関係を築いたり、他者と関わり合いながら日常生活を円滑に営んだりするために必要な、人間関係における知識や技術のことです。
正しい組み合わせです。
事例では、三人の子どもたちがそれぞれの社会的スキルを使って問題解決しています。
保育者が介入するのではなく見守ることで能力を発揮できる環境になります。
事例を通して学ぶとイメージしやすく学びやすいと思います。
子どもたちが社会的スキルを身につけやすい環境や保育者としての対応を考えてみましょう。
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