保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
保育の心理学 問84

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)後期 保育の心理学 問84 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、知的機能の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  結晶性知能は、図形弁別や図形構成課題によって測られ、生育・教育環境の影響を比較的受けないとされる知能であり、青年期以降になると漸減する。
B  流動性知能は、語彙や社会的知識に代表されるもので、学習経験の影響を相対的に受けやすいとされる知能であり、高齢期に至るまで、緩やかに増加する。
C  ワーキングメモリ(作業記憶・作動記憶)は、思考や問題解決などの際に必要な情報を一時的に保持し、それを操作し、再体制化するシステムであり、中年期以降に衰退する。
D  成人期以降の知的能力の発達・変化は、少なくともどのような能力も一様に衰退するものではなく、多様で多方向である。また個人を取り巻く環境や社会・文化の影響を強く受けるものである。
  • A:○  B:○  C:○  D:○
  • A:○  B:×  C:○  D:×
  • A:×  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:○
  • A:×  B:×  C:×  D:×

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4(A× B× C〇 D〇)です。

A→×

 図形弁別や図形構成課題によって測られ、生育・教育環境の影響を比較的受けないとされる知能は「流動性知能」です。

B→×

 語彙や社会的知識に代表されるもので、学習経験の影響を相対的に受けやすいとされる知能は「結晶性知能」です。 

流動性知能は25歳をピークに65歳頃から低下が見られますが、結晶性知能は高齢になっても安定しているのが特徴です。

C→〇

 問題文の通りです。

 ワーキングメモリーは作業記憶、動作記憶とも呼ばれ日常生活に必要な情報を短時間で記憶・処理する能力のことを指します。 

D→〇

 問題文の通りです。 

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02

知能機能の発達についての問題です。

専門的な用語があり、難しい印象ですがポイントになる用語を絞ってしっかり覚えておきましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:○  D:○

A、Bが間違いです。

Aの選択肢では、結晶性知能という言葉を覚えましょう。

結晶性知能⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠とは、個人が長年にわたる経験、教育や学習などから獲得していく知能です。

例えば、言語能力、理解力、コニュニケーション能力などで、更年期以降に緩やかに低下していきます。

よって、正しい答えは×になります。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×

A、Dが間違いです。

Dについては、記述の通りなので○が正しい答えです。

選択肢3. A:×  B:○  C:×  D:○

B、Cが間違いです。

Bの選択肢では、流動性知能という言葉を覚えましょう。

流動性知能とは、生まれながらに持っている能力に左右される知能です。

この能力は、30歳代をピークに達した後60歳頃までは維持され、それ以降は急速に低下していきます。よって、Bの答えは×が正しいです。

選択肢4. A:×  B:×  C:○  D:○

正しい組み合わせです。

C、Dは正しい記述なのでそのまま覚えてしまいましょう。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:×

C、Dが間違いです。

Cについて、記述の通りです。

ワーキングメモリは、情報を一時的に保ちながら操作するための構造や過程を示すものです。

そのため、作業記憶・作動記憶とも呼ばれます。

まとめ

この問題を解く上で、覚えておきたい言葉を太文字にしたので参考にして勉強してみてください。

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