問題
A カウプ指数は身長と腹囲の相対的な関係を示す指標である。
B 母子健康手帳には、身体発育のかたよりを評価する基準の一つとして、体重、身長、頭囲それぞれの3パーセンタイルと97パーセンタイル曲線が図示されている。
C 新生児期の生理的体重減少においては通常、出生体重の15%程度減少する。
D モロー反射は出生時にみられるが、発達が進むとともに消失する。
正解は5です。
A.×
カウプ指数は、乳児の発育状態をみる指標の一つで、身長と体重の測定値から算出します。
『計算式:カウプ指数=体重(g)÷身長(㎝)2乗×10』
やせ・肥満などを知る指標になります。
主に乳幼児の判定に使うもので、学童期以降にはローレル指数が使われます。
B.〇
母子健康手帳には、身長・体重・頭位・腹囲について、50パーセンタイル値を中心とした表が載っています。
個人の計測値と比較することで、発育の目安を知ることができます。
3パーセンタイル値未満、もしくは97パーセンタイル値以上の場合、経過を観察することがありますが、個人差が大きいため、その子どもなりの成長がみられるかという点に着目してみる必要があります。
C.×
生理的体重減少とは、新生児期の数日間にみられる体重減少のことで、哺乳量よりも汗などを含む排せつが上回ることで起きるとされています。
出生時の体重から5~10%減少します。
D.〇
モロー反射とは、大きな音や体が傾けられるなどの刺激があった時に、腕を広げて抱きつくようなしぐさを見せる、新生児期の原始反射の一つです。
生後4か月くらいまでの間にほとんど見られなくなります。
正解は5(A× B〇 C× D〇)です
A→×
カウプ指数は乳児の栄養状態や体格を見るときの指標のことで、身長と腹囲の相対的な関係を示す指標ではありません。
カウプ指数は「(体重g÷身長cmの2乗m)X10」で計算されます。
B→〇
問題文の通りです。
97 パーセンタイル値は同年齢児 100 人を 身長もしくは体重の低い方から高い方に並べた場合、低い方から高い方に数えて97番目を意味しています。
3パーセンタイルは 低い方から高い方に数えて3 番目にあたる身長または体重であることを意味しています。
C→×
生後数日間は胃も小さく、母乳やミルクもうまく吸えず摂取量が少ないため、自然と体重が減ります。これは「生理的体重減少」といわれ、出生時より10%くらい減ることがあります。
D→〇
モロー反射とは原始反射の一つで音や刺激に対して無意識に手足が動きます。
生後4か月ごろまで見られますが徐々に消失していきます。