保育士 過去問
令和3年(2021年)後期
問130 (子どもの食と栄養 問130)

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)後期 問130(子どもの食と栄養 問130) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、食物アレルギーに関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。

<改題>
令和5年(2023年)3月9日の食品表示基準改正により「くるみ」が特定原材料に追加されたため、元となる設問文を改題し、現行法に沿う形に修正しました。
<参考>

  • 保育所給食での食物アレルギー対応は、原因食品の完全除去を行うことが基本である。
  • 鶏卵アレルギーでも卵殻カルシウムを摂取することができる。
  • 容器包装された加工食品では、特定原材料である卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生、くるみの8品目は表示義務がある。

  • 大豆アレルギーの場合、大豆油は基本的に使用できない。
  • 食物アレルギーの診断の一つに、特異的IgE 抗体検査がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤っているもの:「大豆アレルギーの場合、大豆油は基本的に使用できない。」

選択肢1. 保育所給食での食物アレルギー対応は、原因食品の完全除去を行うことが基本である。

子どもを食物アレルギーから守るため、アレルギーの原因となるものを完全除去しなければなりません。

アレルギー反応が既に認められている食物だけでなく、家庭で食べたことのない食物を提供しないことも必要です。

選択肢2. 鶏卵アレルギーでも卵殻カルシウムを摂取することができる。

鶏卵アレルギーは卵白が主なアレルゲンとなるため、卵殻カルシウムは摂取可能です。

選択肢3.

容器包装された加工食品では、特定原材料である卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生、くるみの8品目は表示義務がある。

容器包装された加工食品は、卵・乳・小麦・えび・かに・落花生・そば・くるみの8品目の表示を義務づけられています。

 

(※令和5年3月9日の食品表示基準改正により「くるみ」が特定原材料に追加され、アレルギー表示が義務化されました。)

選択肢4. 大豆アレルギーの場合、大豆油は基本的に使用できない。

×

大豆油は精製されているため、除去する必要が基本的にはありません。

醤油や味噌も醸造過程で大豆アレルゲンの大部分が分解されるため、基本的には摂取可能です。

選択肢5. 食物アレルギーの診断の一つに、特異的IgE 抗体検査がある。

特異的IgEとは、アレルギー反応を引き起こすアレルゲンを特定するための検査です。

抗体価を0~6の7段階で示され、数値が高いほどアレルゲンの可能性が高くなりますが、数値が高くても症状が現れないこともあります。

また、この数値は上下することがあります。

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02

食物アレルギーに関する問題です。

選択肢1. 保育所給食での食物アレルギー対応は、原因食品の完全除去を行うことが基本である。

適切です。

乳幼児期は、その時の体調等により食べられる食品やアレルギー反応などに大きな違いが出る可能性があります。

保育所での食物アレルギーの対応としては「完全除去」もしくは「解除」が望ましいとされています。

選択肢2. 鶏卵アレルギーでも卵殻カルシウムを摂取することができる。

適切です。

鶏卵アレルギーを引き起こすたんぱく質は、卵白に多く含まれており、卵殻にはほぼ含まれません。

そのため、卵殻カルシウムは鶏卵アレルギーを持つ子どもでも摂取できるとされています。

選択肢3.

容器包装された加工食品では、特定原材料である卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生、くるみの8品目は表示義務がある。

適切です。

特定原材料とは、アレルギーを引き起こす可能性のある食品の中で特に症例が多く、重症化しやすいため、表示が義務付けられているもののことです。

表示義務のある特定原材料8品目は、卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生、くるみです。

 

(※令和5年3月9日の食品表示基準改正により「くるみ」が特定原材料に追加され、アレルギー表示が義務化されました。)

選択肢4. 大豆アレルギーの場合、大豆油は基本的に使用できない。

不適切です。

大豆油は、精製される過程でアレルギーの原因となるたんぱく質がほとんど除去されるため、大豆アレルギーを持つ子どもでも摂取可能であるとされています。

選択肢5. 食物アレルギーの診断の一つに、特異的IgE 抗体検査がある。

適切です。

アレルギーの原因となる物質に対して、どのくらいの反応を示すかを調べる血液検査のことを、特異的IgE検査といいます。食物アレルギーの診断材料として使われます。

参考になった数10

03

食物アレルギーに関する問題です。

選択肢1. 保育所給食での食物アレルギー対応は、原因食品の完全除去を行うことが基本である。

適切です。

食物アレルギーは命の危険性を伴います。

アレルギーの数値が0になるまでは、基本的には給食では完全除去です。

家庭のなかでアレルギー摂取を少しずつしていくことはありますが、園生活では〇〇グラムなら提供可能のような曖昧な提供は危険を伴うため、控えましょう。

選択肢2. 鶏卵アレルギーでも卵殻カルシウムを摂取することができる。

適切です。

鶏卵のアレルギーはほとんどが卵白にあるため、卵殻カルシウムを摂取することができます。

選択肢3.

容器包装された加工食品では、特定原材料である卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生、くるみの8品目は表示義務がある。

適切です。

上記の8品目は症状が重症化しやすいため、表示が義務付けられています。

 

(※令和5年3月9日の食品表示基準改正により「くるみ」が特定原材料に追加され、アレルギー表示が義務化されました。)

選択肢4. 大豆アレルギーの場合、大豆油は基本的に使用できない。

不適切です。

大豆油は、精製される過程でアレルゲンが分解されるため、大豆アレルギーをもつ場合でも摂取が可能です。

選択肢5. 食物アレルギーの診断の一つに、特異的IgE 抗体検査がある。

適切です。

食物アレルギーの診断に使用されています。

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