保育士の過去問
令和4年(2022年)前期
社会的養護 問9

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問題

保育士試験 令和4年(2022年)前期 社会的養護 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
F君( 14歳)は、父親から虐待を受け、地域小規模児童養護施設で生活している。F君は、共に生活しているG君( 4歳)に対して、攻撃的な行動が目立つようになった。ある日、F君は、H保育士がいる前で「お前( G君)、親が来たからって、いい気になってるんじゃねえぞ」と怒鳴りつけた。G君はF君の発言に恐怖を感じている様子が伺えた。
H保育士は、最近、G君が家族との面会があるたびに、F君のこうした攻撃的言動がみられていること、またF君の家族との面会が最近ないという情報を把握していた。

【設問】
次のうち、H保育士のF君への対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  F君が家族の面会がない喪失感を抱えていると考え、その感情に寄り添う。
B  F君の家族関係の調整を家庭支援専門相談員と協議して行う。
C  F君への自省を求めるために、攻撃的な行動が間違いであると強く叱責する。
D  F君への刺激を低減するために、G君の面会を控えるようにする。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

A.〇

F君は自分は面会ができず喪失感を感じているのに対して、G君は面会ができているという状況に苛立ちを感じています。まずはその気持ちに寄り添っていくのは適切です。

B.〇

F君は虐待をきっかけに地域小規模児童養護施設で生活しています。最近は家族との面会もないということに気づいているのであれば、F君とその家族の関係を良好にするためにも、家庭支援専門相談員と連携していくことは適切です。

C.×

攻撃的な行動は正しい行動ではありませんが、背景として「G君は家族と面会できているが、F君はできていない」とあります。まずはそこの気持ちに寄り添うことが大事なので、この段階で強く叱責することは不適切です。

D.×

確かにF君の攻撃的な行動はG君の面会がひとつの要因ですが、G君のことを考えるとF君の為に面会を控えるのはG君のためにはよくない対応になるので、不適切です。

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02

正解は2です。

A、〇

家族の面会がない喪失感を抱えたF君の辛い気持ちに寄り添って、話を聞くことは大切です。

B、〇

F君の家族関係を改善するために、専門科同士で話し合って調整することは重要です。

C、✕

攻撃的な行動が間違いであると強く叱責すると、その後の行動が悪化する恐れがあるので、

寄り添って気持ちを落ち着かせることが大切です。

D、✕

G君の面会を控える必要はなく、F君に対しての心のケアを大切にするべきです。

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