保育士の過去問
令和4年(2022年)前期
保育の心理学 問20
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問題
保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、障害を持つ子どもの家族への支援に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 医師が障害の診断を告知した後の支援方針の策定に際しては、教育、福祉等の医療以外の領域の専門家の関与が必要である。
B 家族の障害受容については、エリザベス・キュブラー・ロス等のステージ理論にあてはまらず、障害の肯定と否定を繰り返すこともある。
C 主たる養育者である母親の障害受容の程度については、子どもの障害の程度の強さが最も関与する。
D 障害の状態や方針にかかわる正確な情報提供は、障害受容には関与しない。
E 障害受容をしない家族に対して、支援者が怒りなどの陰性感情を抱くことがある。
A 医師が障害の診断を告知した後の支援方針の策定に際しては、教育、福祉等の医療以外の領域の専門家の関与が必要である。
B 家族の障害受容については、エリザベス・キュブラー・ロス等のステージ理論にあてはまらず、障害の肯定と否定を繰り返すこともある。
C 主たる養育者である母親の障害受容の程度については、子どもの障害の程度の強さが最も関与する。
D 障害の状態や方針にかかわる正確な情報提供は、障害受容には関与しない。
E 障害受容をしない家族に対して、支援者が怒りなどの陰性感情を抱くことがある。
- A:○ B:○ C:× D:○ E:×
- A:○ B:○ C:× D:× E:○
- A:○ B:× C:○ D:○ E:×
- A:× B:○ C:× D:× E:○
- A:× B:× C:○ D:○ E:○
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
A.〇
障害の判断後の支援方針は医療だけでなくその子どもの教育や福祉のことも考え、各専門家が連携して考えていく必要があるので、設問文は適切です。
B.〇
エリザベス・キュブラ―・ロスとは死にゆく人の心理を5段階で表した人物です。障害受容についてはその5段階を順番に踏んでいくとは限りません。
C.×
ショックや否認・悲しみと怒り・適応・再起等の波が順番にやってきます。障害の程度の強さが最も関与するとは限りません。
D.×
「障害があってもできることを見つけた」「障害があるからこそ知れた世界がある」等、生き方を考え、受け止めることに繋がるため、正確な情報提供は障害受容に関与します。
E.〇
家族が子の障害をいつまでも受容できなければ適切な支援を行うことができません。子の障害を理解した上でその子に対してどういう支援が適切なのか、何が必要なのか、何は自分でできるのかを考える必要があります。
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02
正解は2です。
A、〇
日本は義務教育です。「すべて国民は、ひとしく教育を受ける権利を有する」と教育基本法に謳われているように、誰しもが教育を受けて学ぶ権利があります。障害の診断結果をもとに、医療関係の人だけでなく教育・福祉現場の専門家とやりとりをしながら、一人ひとりに合った教育方法(生き方)を模索して成長の機会を作り出すことが大切です。
B、〇
キューブラー・ロスの「死の受容過程(悲しみの5段階モデル)」とは、「避けられない死を受容していくプロセスを、5段階でモデル化したもの」です。
否認→怒り→取引→抑うつ→受容と段階を踏むといわれています。
ここで問われている『家族の障害受容』については、親が子どもの障害を認めたくないけれど認めざるを得なかったり、一度受け入れはするもののどこかで否定したくなる気持ちを抱え続けるなど、簡単に割り切れない思いが渦巻くため、〇になります。
C、✕
母親が子どもの障害を受容できるかどうかは、必ずしも子どもの障害の程度(重度・軽度)によるものではありません。母親自身の受けとめ方にもよりますし、その家族を取り巻く周りの環境にも影響されます。
D、✕
障害は、病気と違い、治るものではありません。その人自身の個性として捉え、上手く付き合っていくことが必要です。そのため、障害に関する正しい情報を得ることは、子どもの理解につながります。
何に困っているのか、どうしたらよいのかがわかることで適切に子どもと接することが出来るようになり、障害を受容することにも関与します。
E、〇
「陰性感情」とはマイナスの感情(嫌悪感)です。
障害のある子どもを支援するにあたり、両親と良好な関係・信頼関係を築くことは極めて重要です。
そのため、支援者は両親の心情を理解し受容・共感することが必要になります。
とはいえ、支援者も人間です。子どもにより良い支援を行いたいという強い思いがあるからこそ、両親が頑なに子どもの障害を認めず、子どもがしんどい思いをしていると両親に対して陰性感情を抱くこともあるでしょう。
その時大切なのは、支援者が自分一人で抱えないことです。自分では気づけなかった視点でアドバイスをもらうこともあります。広い視野を持ち、チームで支援していくことが重要です。
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03
A:障害の診断後は子どもの成長を見据え、教育や福祉など様々な専門家が関わる必要があります。
B:エリザベス・キュブラー・ロスは死の受容プロセスを提唱した人物です。障害の肯定と否定を繰り返すことはあります。
C:母親の障害受容の程度は子どもの障害の程度が最も関与するとは限りません。母親の受け止め方など様々な要因があります。
D:障害と上手につきあっていくことがより良い人生につながります。そのために正確な情報提供は必要です。
E:陰性感情とはネガティヴな感情のことです。支援者でも怒りなどの感情を抱くことはあります。
誤りです。
正解です。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
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