保育士の過去問
令和4年(2022年)後期
保育原理 問11

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問題

保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育原理 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、保育所の5歳児クラスの子どもの姿と保育士の対応である。保育士の対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  片づけや支度など、行動が素早くなり、見通しをもって生活できるようになってきています。給食を食べる際には、食べ終える時間を決めて、必ず時間内に食べるように伝えています。
B  当番は保育士と一緒にカレンダーを見ながら、日付や曜日を確認します。カレンダーの見方がわかっていない子どもは、家で練習するように保護者にお願いしています。
C  グループで給食を食べるようになり、箸を用意するなど給食の準備を協力して取り組んでいます。グループの名前も子どもたちが相談して決められるように見守ります。
D  午睡後に、ザリガニの世話をします。初めはこわかったザリガニにも親しみをもってきました。エサを食べる様子なども、よく見ています。子どもたちと話し合って、当番で世話をすることにしています。
E  帰りの会では、みんなでその日の活動を振り返ります。友達の話を聞いたり、自分の思ったことを相手にわかるように話すことを大切にしています。
  • A:○  B:○  C:×  D:○  E:○
  • A:○  B:○  C:×  D:×  E:○
  • A:○  B:×  C:○  D:×  E:×
  • A:×  B:○  C:○  D:○  E:×
  • A:×  B:×  C:○  D:○  E:○

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この過去問の解説 (2件)

01

「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」、

3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」に当てはまる記述があります。

A 片づけや支度など、行動が素早くなり、見通しをもって生活できるようになってきています。給食を食べる際には、食べ終える時間を決めて、必ず時間内に食べるように伝えています。

×です。

食事の場面では、和やかな雰囲気の中で保育者や友達と楽しんで食べること、

職の大切さに気付き自ら食べようとすることなどが示されています。

食育や自立の観点から時間の目安を決めて食事をすることを促すことは不適切ではありませんが、必ず食べ終えるような指導は「楽しく自ら進んで食べる」こととは異なっていると言えます。

B 当番は保育士と一緒にカレンダーを見ながら、日付や曜日を確認します。カレンダーの見方がわかっていない子どもは、家で練習するように保護者にお願いしています。

×です。

保育指針の中には「日常生活の中で子ども自身の必要感に基づく体験を大切に」という記述があります。

これは保育者が一律で物事を教えそれを習得させるということではなく、

日常生活の中で体験・見聞きした、子ども自身が親しみを感じた事柄について興味関心を深めていくことが大切ということになります。

「できるように家庭での練習を強制する」といったことは不適切にあたると言えます。

保育者は保育の中で、子どもたちが様々なことに興味が持てるような「興味の種まき」が大切だといえます。

C グループで給食を食べるようになり、箸を用意するなど給食の準備を協力して取り組んでいます。グループの名前も子どもたちが相談して決められるように見守ります。

→〇です。

D 午睡後に、ザリガニの世話をします。初めはこわかったザリガニにも親しみをもってきました。エサを食べる様子なども、よく見ています。子どもたちと話し合って、当番で世話をすることにしています。

〇です。

E 帰りの会では、みんなでその日の活動を振り返ります。友達の話を聞いたり、自分の思ったことを相手にわかるように話すことを大切にしています。

〇です。

よって、

A:×  B:×  C:○  D:○  E:○

となる選択肢が正解です。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:○  E:○

不適切です。

選択肢2. A:○  B:○  C:×  D:×  E:○

不適切です。

選択肢3. A:○  B:×  C:○  D:×  E:×

不適切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:○  E:×

不適切です。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○  E:○

適切です。

まとめ

5歳児は身辺自立、周りの友達との関わりなど出来ることが増えてきます。

しかし全年齢を通して「子ども自らが主体的に行う」ことからの学びを大切にすることが求められています。

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02

5歳児の姿や発達をふまえながら「保育所保育指針」第1章「総則」と第2章「保育の内容」を読み、理解を深めましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:○  E:○

A、B、Cが間違いです。

Aについて、「必ず時間内に食べるように伝えています」の部分が不適切です。

保育士の姿勢と関わりの視点の中で、「食事をすることの意味が分かり、楽しんで食事や間食を摂るようにする。」の一文があります。必ず時間内に食べられる事が大切ではなく、楽しい雰囲気の中、食事をする意味がわかるようになる事が必要です。

選択肢2. A:○  B:○  C:×  D:×  E:○

A、B、C、Dが間違いです。

Bの「カレンダーの見方がわかっていない子どもは、家で練習するように保護者にお願いしています。」の部分が不適切です。

内容の中に「祝祭日などに関心を持ち生活に取り入れて遊ぶ。」という一文があります。保育の中で、祝日や日にちなどに興味が持てるような環境や活動を取り入れることで子ども自らが関心を持てるようにします。

選択肢3. A:○  B:×  C:○  D:×  E:×

A、D、Eが間違いです。

Dについて、適切な記述なので○が正しい答えです。

「環境」の中に「飼育・栽培を通して、動植物がどのようにして生きているのか、育つのか興味を持ち、生命が持つ不思議さに気づくようにする。」との記述があります。

動植物を育てるときは、子どもたちと話し合い約束事や当番を決めることが大切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:○  E:×

B、Eが間違いです。

Eについて、記述の通りなので○が正しい答えです。

「言葉」の中で「人の話を注意して聞き、相手にもわかるように話す」との一文があります。配慮として、個人差を踏まえ、聞いたこと、感じたこと、聞いたことなどを表現できる雰囲気を作るようにします。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○  E:○

正しい組み合わせです。

Cは適切な記述です。

子どもたちがでできることは、見守り、保育士は環境整備、フォローに徹します。

子どもたちは成功体験を重ねることで自信を持ち、新たなことに挑戦できます。

まとめ

保育所での年長児となる5歳児は就学に向けて自信を持って行動できる機会が多くなります。

個人差を考慮して、それぞれ自分らしさが発揮でいる環境や活動を保育計画の中に取り入れましょう。

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