保育士の過去問
令和4年(2022年)後期
子どもの保健 問6

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問題

保育士試験 令和4年(2022年)後期 子どもの保健 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(厚生労働省)における記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  医師の診断指示に基づき、保護者と連携し、適切に対応する。
B  アトピー性皮膚炎の子どもの爪が長く伸びたままである場合、短く切ることを保護者に勧める。
C  食物アレルギー児それぞれのニーズに細かく応えるため、食物除去は様々な除去法に対応する。
D  アレルギー疾患を有する子どもの対応法に関しては、個人情報の保護を優先し職員間での共有は控える。

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この過去問の解説 (2件)

01

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(厚生労働省)からの出題です。

では、選択肢を一つ一つ検討していきましょう。

A  適切です。

P.6 【保育所におけるアレルギー対応の基本原則】の中に、「○ 医師の診断指示に基づき、保護者と連携し、適切に対応する」 とあります。

B  適切です。

P.10  (保育所における「アトピー性皮膚炎」対応の基本)のところに、「・アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚は刺激に敏感であり、皮膚の状態が悪い場合には、皮膚への負担を少なくする配慮が必要である。」 とあります。

よって、子どもは知らず知らずのうちに爪で皮膚をかいたりするので、皮膚刺激を減らすためにも爪は短く切っておいた方がよいでしょう。

C  不適切です。

P.41 ③ アレルギー食対応の単純化 に次のように書かれています。

「原因食品の除去といっても、その除去のレベルは患者によって様々です。例えば牛乳アレルギー一つをとっても、“完全除去”指導から、“混入程度はよい”、“25ml までならよ い”、“100ml までならよい”などと千差万別です。さらに、“パン程度の使用ならよい”などと曖昧な指示しかないこともあります。こうした個々の自宅での対応レベルをそのまま 給食に適応しようとすると、調理や管理が煩雑となるだけでなく、誤食発生の遠因にもなります。

また、即時型の食物アレルギーが治っていく過程において感冒・胃腸炎などの体調の変 化などでも普段は食べられている量でも症状が誘発されることがしばしば認められます。 このため、保育所における食物アレルギー対応の基本は、子どもが安全に保育所生活を送るという観点から“完全除去”か“解除”の両極で対応を進めるべきです。つまり、保育 所においては一つずつの原因食品に関して、医師の指導の下で、自宅などでの摂取により、安全が確認された後に、除去していた食物の解除を進めるということです。」

さらに、P.21には、

「(略) また、 食物アレルギーの有症率は、乳幼児期が最も高いですが、成長とともに治癒することが多いことから、除去については、定期的な見直しが必要になります。」 とあり、完全に除去された食物は児の状況によって解除される機会もあることがわかります。

D  不適切です。

 P.42の⑥ 保育所職員による誤食防止の体制作り(知識の習熟、意識改革、役割分担と連携など) に、

「事故防止の見地から、最も重要なことは、施設長をはじめとして保育士、看護師、栄養 士、調理員、用務員、臨時職員等も含めた職員全体の食物アレルギー及びアナフィラキシーに対する知識の啓発と習熟、当事者意識の向上と維持、そしてアレルギー疾患を有する 子どもの状況把握です。それぞれの職員で役割分担を行ない、効率的に対応漏れのないよ うに注意し、また職員間での連携を密にします。

保育所は開所日が多く、開所時間も長いため、職員の勤務体制は振替休日・時間差出勤 などでスタッフ・職員の入れ替わりが多く、体制が頻繁に変化します。このため職員間の連絡調整の不備から、配膳や喫食時の取り違えなどの誤食の発生に繋がりやすいので、施設全体で日々の情報共有と対応のマニュアル化、パターン化することが必要です。」とあります。

これより、正解は「A:○  B:○  C:×  D:×」です。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

正解の選択肢です。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×

BとCが誤りです。

選択肢3. A:○  B:×  C:×  D:○

BとDが誤りです。

選択肢4. A:×  B:○  C:×  D:○

AとDが誤りです。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

A・B・C・Dのすべてが誤りです。

まとめ

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(厚生労働省)に目を通し、内容理解に努めましょう。

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02

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(厚生労働省)

を見ながら、考えていきましょう。

A:〇

医師の診断指示に基づき、保護者と連携し、適切に対応しましょう。

B:〇 

アトピー性皮膚炎の子どもの爪が長く伸びたままである場合、

短く切ることを保護者に勧めましょう

爪でかきむしると症状が悪化することや、

他の子どもを怪我させてしまうこともあるので

保護者に伝えましょう。

C:×

保育所の食物アレルギーに対する除去方法は

原因食品を完全除去して行うことが基本です。

D:×

常に、食物アレルギーに関する最新で、正しい知識を

職員全員が共有するようにします。

命に関わることなので漏れのないよう確実に共有する必要があります。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

正解です。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×

上記説明より、誤りです。

選択肢3. A:○  B:×  C:×  D:○

上記説明より、誤りです。

選択肢4. A:×  B:○  C:×  D:○

上記説明より、誤りです。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

上記説明より、誤りです。

参考になった数5