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保育士の過去問 令和5年(2023年)前期 保育原理 問8

問題

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次のうち、保育所における保育士の子どもへの対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  朝の登園時、父親に抱かれてなかなか離れられない2歳児に、「赤ちゃんみたいに抱っこしてもらっているなんて恥ずかしいよ」と言葉をかける。
B  自分から意思表示してトイレに行くことができる2歳児が「おしっこ出ない」と言っているが、「今はトイレの時間でしょ」と言葉をかけて、トイレに連れていく。
C  3歳児の食事の際、こぼす等の理由で、テーブルに給食のメニューをすべて配膳せず、一品食べ終えたら次のおかずを出す。
D  食事の時間にむけて片付けを促す言葉がけをした際、遊び続ける4歳児に「片付けをしないならご飯食べられないからね」と言葉をかける。
E  午睡の時間、他の子どもが横になっている中、「ねむれない」と言って起き上がった5歳児に対して、窓際の明るい場所で静かに遊ぶよう言葉をかける。
   1 .
A:○  B:○  C:×  D:○  E:×
   2 .
A:○  B:×  C:○  D:×  E:×
   3 .
A:×  B:○  C:×  D:×  E:○
   4 .
A:×  B:×  C:○  D:○  E:×
   5 .
A:×  B:×  C:×  D:×  E:○
( 保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育原理 問8 )
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この過去問の解説 (2件)

3

個々の事例が「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らして、保育士として適切な対応であるか否かを問う問題です。

子どもが何歳児であるかに注意しながら、問題を見ていきましょう。

*******************************

A:不適切な対応です。

「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」によると、1~3歳未満児に対する保育では「保育所の生活の仕方に慣れ」、「保育士等の愛情豊かな受容の下で、安定感をもって生活をする」ことを目標としています。

一番大切なのは、保育所での生活にまだ十分慣れておらず、「お父さんと離れるのが不安だ、寂しい」という2歳児の気持ちを愛情深く受け止め、安心させることです。

親と離れるのを嫌がる子どもは、分離不安を感じています。これは子どもであれば誰もが抱えているものであり、成長過程におけるとても大切な感情です。設問のような、羞恥心を煽る言葉は子どもの自尊心を深く傷つけるものであり、不適切な言葉がけです。

B:不適切な対応です。

「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」によると、「食事、排泄(中略)など、 生活に必要な基本的な習慣については、一人一人の状態に応じ、落ち着いた雰囲気の中で行うようにし、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること」とあります。

排泄の間隔やタイミングは子どもによって異なり、それを尊重することが大切です。自分で意思表示をしてトイレに行くことのできる2歳児が「今はトイレに行きたくない」と言っているのに、無理やり行かせるのは不適切です。

C:不適切な対応です。

「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の「3歳以上児の保育に関わるねらい及び内容」によると、「身の回りを清潔にし、衣服の着脱、食事、排せつなどの生活に必要な活動を自分でする」、「保育士等や友達と食べることを楽しみ、食べ物への興味や関心をもつ」とあります。

こぼすという理由で、保育士が3歳児の食事の仕方を過度にコントロールするのは、「自分で食べる」という行為を妨げるものであり、適切な対応とは言えません。「食べることを楽しむ」という上でも問題があります。

D:不適切な対応です。

「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の「3歳以上児の保育に関わるねらい及び内容」によると、「保育所における生活の仕方を知り、自分たちで生活の場を整えながら見通しをもって行動する」とあります。

「食事の時間に向けて片付けをする」という、見通しをもって行動し、生活の場を整えるという行為は、そのやり方や必要性に気付き、何度も体験を繰り返すことによって身につくものです。

また、家庭での生活経験にもよる部分があるので、家庭との連携を密にしながら指導していくことが大切です。

4歳児に「片付けをしないならご飯食べられないからね」という、強い不安や強迫観念を与える言葉で指導するのは、子どもが正しい習慣を身につけようとする意欲を妨げるものであり、不適切です。

E:適切な対応です。

「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の「3歳以上児の保育に関わるねらい及び内容」によると、「健康な生活のリズムを身に付ける」「友達と楽しく生活する中できまりの大切さに気付き、守ろうとする」とあります。

健康な生活のリズムを身につけさせる過程では、一人ひとりの持つ生活のリズムが異なることに配慮し、家庭との連携を図ることが大切です。また、本来は午睡の時間であることから、他の友達の睡眠を妨げないように「静かに」遊ぶという配慮をさせることも5歳児には必要です。よって、適切な対応と言えます。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:○  E:×

誤りです。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×  E:×

誤りです。

選択肢3. A:×  B:○  C:×  D:×  E:○

誤りです。

選択肢4. A:×  B:×  C:○  D:○  E:×

誤りです。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:×  E:○

正解です。

まとめ

本問は一般常識に照らし合わせて正誤判断できる部分が大きいかもしれませんが、設問のとおり「保育所保育指針」に照らし合わせて考えることが必要です。

付箋メモを残すことが出来ます。
1

保育所における保育士の子どもへの対応に関する問題です。

「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らしながら、選択肢を一つ一つみていきましょう。

A.「赤ちゃんみたい」、「恥ずかしいよ」という言葉は子どもの人権に十分配慮した発言とは言えません。また、子ども一人ひとりの人格を尊重しているとは言い難い発言です。

例えば、「お父さんと離れたくないのね。」等と子どもの気持ちを受容するように関わることが大切です。親と離れられない子供は時間をかけて徐々に離れられるように、家庭の協力も得ながら対応していきましょう。

よってAは不適切です。

B. 子どもが「おしっこが出ない」といっているにもかかわらず、保育士が子どもの発話を無視して強制的にトイレへ連れていくことは禁物です。その保育士に対する嫌悪感がうまれ、子どもと保育士の信頼関係の構築が難しくなるからです。

子どもがトイレに行くのを嫌がった場合にはその気持ちを受け入れましょう。子どもの気持ちを受容することが大切です。

保育士などが焦らずに一人一人の子どものペースを尊重して対応することで、子どもは次第に必要に応じて自分からトイレに行けるようになっていきます。

よってBは不適切です。

C. 子どもがこぼす原因は何かを観察によって探すことが先決です。こぼしてしまう理由を知らないで怒ったりペナルティーを科すことは子どもにとっても保育士にとっても良い感じはしません。食器が子どもにとって扱いにくい形をしているのかもしれませんし、イヤイヤ期なのかもしれません。

 また、給食のメニューをすべて配膳せず、一品食べ終えたら次のおかずを出すことは、子どもにとって食べる喜びや楽しさ、食べ物への興味や関心を通じて、自ら進んで食べようとする気持ちが育ちにくいです。

よってCは不適切です。

D. 片付けなどの基本的な生活活動は、まず家庭の中で獲得されるものであり、子ども一人一人の家庭での生活体験を捉えて指導を考えるなど、家庭との連携を図ることが大切です。同時に保育所でも、例えば、子どもの動線に配慮した手洗場や遊具の収納など保育所の生活環境に十分配慮することも必要です。

 「片付けしないならご飯食べられないからね。」という言葉掛けは、片付けを強要しているだけでなく、健康な心と体に欠くことのできない、生涯にわたって健康な生活を送るための望ましい食習慣の形成に不可欠な「食べる」という行為を妨げる可能性があります。

よってDは不適切です。

E.まず保育士は、「ねむれない」という子どもの言葉を受容することが大切です。そして他の子どもの午睡の妨げにならないように、起き上がった5歳児のペースを尊重して対応します。この場合は、窓際の明るい場所で静かに遊ぶよう声をかけています。

よってEは適切です。

これより、正解は「A ✕ B ✕ C ✕ D ✕ E 〇」です。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:○  E:×

A、B、D、Eが誤りです。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×  E:×

A、C、Eが誤りです。

選択肢3. A:×  B:○  C:×  D:×  E:○

Bが誤りです。

選択肢4. A:×  B:×  C:○  D:○  E:×

C、D、Eが誤りです。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:×  E:○

正解の選択肢です。

まとめ

「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」とともに、「保育所保育指針解説」に目を通し、内容理解に努めましょう。

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