保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
教育原理 問2

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 教育原理 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、「幼稚園教育要領」前文の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

これからの幼稚園には、学校教育の始まりとして、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の幼児が、将来、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、( A )の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが、各幼稚園において教育の内容等を組織的かつ計画的に組み立てた( B )である。
  • A:持続可能な社会     B:教育課程
  • A:多様性を包含した社会  B:教育課程
  • A:持続可能な社会     B:保育課程
  • A:多様性を包含した社会  B:保育課程
  • A:国際化社会       B:教育課程

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この過去問の解説 (2件)

01

「幼稚園教育要領」は2018年の改訂にともない、「前文」が新たに設けられました

頻出箇所である「総則」と並んで、今後も出題される可能性があります。出題箇所の前後も含めて確認しておきましょう。

幼稚園教育要領「前文」

(抜粋)

教育は,教育基本法第1条に定めるとおり,人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すという目的のもと, 同法第2条に掲げる次の目標を達成するよう行われなければならない。(後略)

また,幼児期の教育については,同法第11条に掲げるとおり,生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ,国及び地方公共団体は,幼児の健やかな成長に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって,その振興に努めなければならないこととされている。

これからの幼稚園には,学校教育の始まりとして,こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ,一人一人の幼児が,将来,自分のよさや可能性を認識するととも に,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが,各幼稚園において教育の内容等を組織的かつ計画的に組み立てた教育課程である。

教育課程を通して,これからの時代に求められる教育を実現していくためには,よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校社会とが共有し,それぞれの幼稚園において,幼児期にふさわしい生活をどのように展開し,どのような資質・能力を育むようにするのかを教育課程において明確にしながら,社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという,社会に開かれた教育課程の実現が重要となる。

(前略) 幼児の自発的な活動としての遊びを生み出すために必要な環境を整え,一人一人 の資質・能力を育んでいくことは,教職員をはじめとする幼稚園関係者はもとより, 家庭や地域の人々も含め,様々な立場から幼児や幼稚園に関わる全ての大人に期待される役割である。家庭との緊密な連携の下,小学校以降の教育や生涯にわたる学習とのつながりを見通しながら,幼児の自発的な活動としての遊びを通しての総合的な指導をする際に広く活用されるものとなることを期待して,ここに幼稚園教育要領を定める。

以上より、正解は「 A:持続可能な社会  B:教育課程 」です。

選択肢1. A:持続可能な社会     B:教育課程

正解です。

選択肢2. A:多様性を包含した社会  B:教育課程

誤りです。

選択肢4. A:多様性を包含した社会  B:保育課程

誤りです。

選択肢5. A:国際化社会       B:教育課程

誤りです。

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02

「幼稚園教育要領」前文からの出題です。出題部分は次の通りです。

これからの幼稚園には,学校教育の始まりとして,こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ,一人一人の幼児が,将来,自分のよさや可能性を認識するとともに,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働ながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが,各幼稚園において教育の内容等を組織的かつ計画的に組み立てた教育課程である。

よって、正解は「A持続可能な社会  B 教育課程 」です。

この機会に、問題文の後にかかれている文章で、「幼稚園教育要領」の役割をみておきましょう。

教育課程を通して,これからの時代に求められる教育を実現していくためには,よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会とが共有し,それぞれの幼稚園において,幼児期にふさわしい生活をどのように展開し,どのような資質・能力を育むようにするのかを教育課程において明確にしながら,社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという,社会に開かれた教育課程の実現が重要となる。

幼稚園教育要領とは,こうした理念の実現に向けて必要となる教育課程の基準を大綱的に定めるものである。幼稚園教育要領が果たす役割の一つは,公の性質を有する幼稚園における教育水準を全国的に確保することである。また,各幼稚園がその特色を生かして創意工夫を重ね,長年にわたり積み重ねられてきた教育実践や学術研究の蓄積を生かしながら,幼児や地域の現状や課題を捉え,家庭や地域社会と協力して,幼稚園教育要領を踏まえた教育活動の更なる充実を図っていくことも重要である。

選択肢1. A:持続可能な社会     B:教育課程

正解の選択肢です。

選択肢2. A:多様性を包含した社会  B:教育課程

Aが誤りです。

正解は、「A:持続可能な社会」です。

選択肢3. A:持続可能な社会     B:保育課程

Bが誤りです。

正解は、「B:教育課程」です。

選択肢4. A:多様性を包含した社会  B:保育課程

A、Bの両方ともが誤りです。

正解は、「A:持続可能な社会、B:教育課程」です。

選択肢5. A:国際化社会       B:教育課程

Aが誤りです。

正解は、「A:持続可能な社会」です。

まとめ

「幼稚園教育要領」前文の内容をよく確認しておきましょう。

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