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保育士の過去問 令和5年(2023年)前期 社会的養護 問2

問題

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次のうち、小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。
   1 .
この事業は、家庭養護として養育者が親権者となり、委託児童を養育する取り組みである。
   2 .
この事業の対象児童は、「児童福祉法」における「要支援児童」である。
   3 .
この事業は、第一種社会福祉事業である。
   4 .
この事業は、5人または6人の児童を養育者の家庭において養育を行う取り組みである。
   5 .
この事業において委託児童の養育を担う養育者は、保育士資格を有していなければならない。
( 保育士試験 令和5年(2023年)前期 社会的養護 問2 )
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この過去問の解説 (2件)

22

2008(平成20)年の児童福祉法改正により、2009(平成21)年に開始した「小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)」に関する問題です。

 

 

小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)とは

 

養育里親経験者や乳児院・児童養護施設等での養育経験者の住居にて、要保護児童の養育を行う。

・対象児童:18歳に至るまでの子ども(必要がある場合は20歳に達するまでの措置延長をとることができる)

・ 位置付け:第2種社会福祉事業

・ 児童数:定員5~6名

・ 養育体制:「2名の養育者(夫婦)+補助者1名以上」または「養育者1名+補助者2名以上」

・ ホーム数:446箇所(令和4年3月末現在)

 

 

それでは、問題を見ていきましょう。

選択肢1. この事業は、家庭養護として養育者が親権者となり、委託児童を養育する取り組みである。

不適切です。

ファミリーホームの養育者は、委託児童の親権者ではありません。

 

法的な親子関係を成立させる「養子縁組」制度では養親が子の親権者になりますが、ファミリーホームの養育者と委託児童は養子縁組をしていませんから、法的な親子関係はなく、実親が親権者です。

選択肢2. この事業の対象児童は、「児童福祉法」における「要支援児童」である。

不適切です。

ファミリーホームの対象児は、「要保護児童」です。(「要支援児童」ではありません。)

 

注意:「要支援児童」と「要保護児童」は異なります。

要支援児童

保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童であって要保護児童にあたらない児童。 具体的には、育児不安(育児に関する自信のなさ、過度な負担感等)を有する親の下で監護されている子どもや、養育に関する知識が不十分なため不適切な養育環境に置かれている子ども。

要保護児童

保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童。 具体的には、保護者の家出、死亡、離婚、入院、服役などの事業にある子どもや、虐待を受けている子ども、家庭環境 などに起因して非行や情緒障害を有する子ども。

(厚生労働省の用語解説より)

選択肢3. この事業は、第一種社会福祉事業である。

不適切です。

住居型児童養育事業(ファミリーホーム)は、第二種社会福祉事業です。

その他に、グループホームも第二種社会福祉事業として挙げられます。

選択肢4. この事業は、5人または6人の児童を養育者の家庭において養育を行う取り組みである。

適切です。

 

ファミリーホームの定員数は5人または6人です。

場所は、養育者の住居です。

選択肢5. この事業において委託児童の養育を担う養育者は、保育士資格を有していなければならない。

不適切です。

 

ファミリーホームの養育者は、以下のいずれかの要件を満たしていれば保育士資格を有していなくてもなれます。

① 養育里親として2年以上、同時に2人以上の委託児童の養育経験がある

② 養育里親として5年以上登録し、かつ、通算して5人以上の委託児童の養育経験がある

③ 児童養護施設等において、直接処遇の職員として3年以上の児童養育の経験がある者

④ 上記に準ずるとして都道府県知事が適当と認めた者

養育里親の欠格事由に該当しないこと。

付箋メモを残すことが出来ます。
7

小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)に関する問題です。

小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)とは、家庭で暮らせない子どもたちを養育者の家庭に迎え入れて養育する「家庭養護」です。事業となっていますが、あくまで養育者の家庭に5~6人の子どもを預かり、子ども同士の相互交流を通じて基本的な生活習慣を身につけ、豊かな人間性及び社会性を養うことを目的としています。平成20年の児童福祉法改正により「小規模住居型児童養育事業」として全国的に実施されました。

では、選択肢を一つ一つみていきましょう。

1 小規模住居型児童養育事業において行われる養育は、養育者の住居において、養育者の家庭を構成する一員として相互の交流を行いつつ、委託児童の自主性を尊重し、基本的な生活習慣を確立するとともに、 豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の自立を支援することを目的として行われるものです。

養育者が親権者になるという記述はありません。

よって不適切です。

2 対象児童は次のように定められています。

児童福祉法》 第六条の三 ⑧

この法律で、小規模住居型児童養育事業とは、第二十七条第一項第三号の措置に係る児童について、内閣府令で定めるところにより、保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童(以下「要保護児童」という。)の養育に関し相当の経験を有する者その他の内閣府令で定める者(次条に規定する里親を除く。)の住居において養育を行う事業をいう。

これより「要支援児童」ではなく、「保護児童」です。

よって不適切です。

3 厚生労働省が定めた、種社会福祉事業です。

よって不適切です。

社会福祉法

第二条 ③ 次に掲げる事業を第二種社会福祉事業とする。

二 児童福祉法に規定する障害児通所支援事業、障害児相談支援事業、児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸 訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業又は 小規模住居型児童養育事業、同法に規定する助産施設、保育所、児童厚生施設 又は児童家庭支援センターを経営する事業及び児童の福祉の増進について相談に応ずる事業

4 定員5~6名で、児童を養育者の家庭において、養育者の家庭を構成する一員として相互の交流を行いつつ、委託児童の自主性を尊重し、基本的な生活習慣を確立するとともに、 豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の自立を支援することを目的として養育を行います。

よって適切です。

5 養育者の要件は、養育里親の経験者のほか、乳児院、児童養護施設等での養育の経験が有る者等です。

保育士資格の有無については特に定められていません。

よって不適切です。

〔養育者等の資格要件〕

第一条の三十一法第六条の三第八項に規定する厚生労働省令で定める者は、法第三十四条の二十第一項 各号に規定する者のいずれにも該当しない者であって、次の各号に規定する者のいずれかに該当する者とする。

一 養育里親として二年以上同時に二人以上の委託児童(法第二十七条第一項第三号の規定により里親に委託された児童をいう。以下この条及び第一条の 三十七において同じ。)の養育の経験を有する者

二 養育里親として五年以上登録している者であって 、通算して五人以上の委託児童の養育の経験を有する者

三 乳児院、児童養護施設、情緒障害児短期治療施 設又は児童自立支援施設において児童の養育に三年以上従事した者

四 都道府県知事が前各号に掲げる者と同等以上の 能力を有すると認めた者

とされています。

これらより、「小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)は、5人または6人の児童を養育者の家庭において養育を行う取り組みである。」が正解です。

選択肢1. この事業は、家庭養護として養育者が親権者となり、委託児童を養育する取り組みである。

誤りです。

養育者が親権者となる記述はありません。

選択肢2. この事業の対象児童は、「児童福祉法」における「要支援児童」である。

誤りです。

「児童福祉法」における「保護児童」です。

選択肢3. この事業は、第一種社会福祉事業である。

誤りです。

小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)は、第二種社会福祉事業です。

選択肢4. この事業は、5人または6人の児童を養育者の家庭において養育を行う取り組みである。

正解の選択肢です。

選択肢5. この事業において委託児童の養育を担う養育者は、保育士資格を有していなければならない。

誤りです。

委託児童の養育を担う養育者に関して、保育士資格の有無の記述はありません。

まとめ

小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)について、どのような事業なのか確認しておきましょう。

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