保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
保育の心理学 問10

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育の心理学 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、学童期以降における学校の適応に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  いじめは、学年が上がるにしたがって、相手を無視する、相手を孤立させるよう周囲に働きかけるなど、直接相手に身体的危害を加えるわけではない関係性攻撃がみられるようになる。
B  いじめを関係性の病理と位置づけると、いじめは、被害者と加害者という単純な構図ではなく、いじめをはやしたてる観衆、いじめの状況を知っていても黙って何も行動を起こさない傍観者を加えて、四層構造のダイナミクスとみなされる。
C  文部科学省は、不登校を「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあたるために年間90日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義している。
D  不登校の背景には、学校での対人関係、家庭での虐待、貧困の問題、発達障害傾向などが根底にある可能性も指摘されている。
  • A:○  B:○  C:○  D:○
  • A:○  B:○  C:○  D:×
  • A:○  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:○  C:○  D:×
  • A:×  B:×  C:○  D:○

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この過去問の解説 (2件)

01

小学校や中学校などの学童期の子どもたちが通う学校での対応について、問われている問題です。

保育士は保育園の年長児が小学校に入学する際の引継ぎや、児童福祉施設で働く際に、学童期の子どもたちのことに触れる機会があります。そのため、学童期以降の子どもたちの様子や学校の対応など知っておくことは必要です。

いじめや不登校の対応について、学校の取り組みはどのようにしているのかを過去問を通じて学んでいきましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:○  D:○

Aの記述のように、いじめは学年が上がるごとに直接的な攻撃だけではなく、間接的な攻撃を行うことも見られるようになります。

そのため、子どもたちの様子をよく見ていき、少しの変化にも気づけるように支援をする者は対応していかなければなりません。

したがって、Aの解答はです。

Bの記述のように、いじめの構図は、いじめる側といじめられる側だけの問題だけではなく、それを傍観する者、はやし立てる者などの存在も影響しています。

いじめの被害者と加害者だけの問題でなく、全体の問題としてどのように支援するかを学級担任や支援者は考えていく必要があります。

したがって、Bの解答はです。

Cの記述では、何らかの理由で年間欠席90日以上した者と記載されていますが、文部科学省による不登校の定義は、年間欠席30日以上した者です。

したがって、Cの解答は×です。

Dの記述のように、不登校の背景は、本人の問題だけではなく、本人を取り巻く環境も影響しています。

不登校の児童を支援する者は、多角的に本人のことを見ていき対応することが求められるのです。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから「A:〇 B:〇 C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は不適切です。

選択肢2. A:○  B:○  C:○  D:×

Aの記述のように、いじめは学年が上がるごとに直接的な攻撃だけではなく、間接的な攻撃を行うことも見られるようになるため、Aの解答はです。

Bの記述のように、いじめの構図は、いじめる側といじめられる側だけの問題だけではなく、それを傍観する者、はやし立てる者などの存在も影響しているため、Bの解答はです。

Cの解答は、年間欠席30日以上した者です。したがって、Cの解答は×です。

Dの記述のように、不登校の背景は、本人の問題だけではなく、本人を取り巻く環境も影響していることから、Dの解答はです。

以上のことから「A:〇 B:〇 C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は不適切です。

選択肢3. A:○  B:○  C:×  D:○

Aの記述のように、いじめは学年が上がるごとに直接的な攻撃だけではなく、間接的な攻撃を行うことも見られるようになるため、Aの解答はです。

Bの記述のように、いじめの構図は、いじめる側といじめられる側だけの問題だけではなく、それを傍観する者、はやし立てる者などの存在も影響しているため、Bの解答はです。

Cの解答は、年間欠席30日以上した者です。したがって、Cの解答は×です。

Dの記述のように、不登校の背景は、本人の問題だけではなく、本人を取り巻く環境も影響していることから、Dの解答はです。

以上のことから「A:〇 B:〇 C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は適切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:×

Aの記述のように、いじめは学年が上がるごとに直接的な攻撃だけではなく、間接的な攻撃を行うことも見られるようになるため、Aの解答はです。

Bの記述のように、いじめの構図は、いじめる側といじめられる側だけの問題だけではなく、それを傍観する者、はやし立てる者などの存在も影響しているため、Bの解答はです。

Cの解答は、年間欠席30日以上した者です。したがって、Cの解答は×です。

Dの記述のように、不登校の背景は、本人の問題だけではなく、本人を取り巻く環境も影響していることから、Dの解答はです。

以上のことから「A:〇 B:〇 C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は不適切です。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

Aの記述のように、いじめは学年が上がるごとに直接的な攻撃だけではなく、間接的な攻撃を行うことも見られるようになるため、Aの解答はです。

Bの記述のように、いじめの構図は、いじめる側といじめられる側だけの問題だけではなく、それを傍観する者、はやし立てる者などの存在も影響しているため、Bの解答はです。

Cの解答は、年間欠席30日以上した者です。したがって、Cの解答は×です。

Dの記述のように、不登校の背景は、本人の問題だけではなく、本人を取り巻く環境も影響していることから、Dの解答はです。

以上のことから「A:〇 B:〇 C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は不適切です。

まとめ

保育士は、乳幼児期の子どもたちだけでなく、小学校に入学する際の引継ぎや児童養護施設、障害児施設など学童期の子どもたちと関わることは多くあります。

また、いじめや不登校の問題は、学校側の対応だけでは難しいこともあります。そのため、子どもたちを支援する専門職(カウンセラー、ソーシャルワーカー、保育士など)の連携が必要となります。

それらを踏まえて、学童期の子どもたちに関することも学んでいきましょう。

参考になった数10

02

A:○ 

適切です。

「いじめは、学年が上がるにしたがって、相手を無視する、相手を孤立させるよう周囲に働きかけるなど、直接相手に身体的危害を加えるわけではない関係性攻撃がみられるようになる。」といえます。

対象者を仲間はずれにしたり、嫌がるような噂を流したりと関係性攻撃が見られるようになります。

目に見える問題だけでなく、背景も理解するなど、積極的に理解し、迅速な対応が必要となります。


B:○ 

適切です。

「いじめを関係性の病理と位置づけると、いじめは、被害者と加害者という単純な構図ではなく、いじめをはやしたてる観衆、いじめの状況を知っていても黙って何も行動を起こさない傍観者を加えて、四層構造のダイナミクスとみなされる。」は正しいといえます。
 

C:×  

文部科学省は、不登校を「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあたるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義しています。

90日以上ではありません。
 

D:○ 

適切です。

「不登校の背景には、学校での対人関係、家庭での虐待、貧困の問題、発達障害傾向などが根底にある可能性も指摘されている」といえます。

児童の悩みや不安など相談できる体制や、サポートする体制が重要となります。

選択肢1. A:○  B:○  C:○  D:○

上記解説より、不正解です。

Cの選択肢が誤りです。

 

選択肢2. A:○  B:○  C:○  D:×

上記解説より、不正解です。

CとDの選択肢が誤りです。

 

選択肢3. A:○  B:○  C:×  D:○

正解です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:×

上記解説より、不正解です。

A、C、Dが誤りです。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

上記解説より、不正解です。

A、B、Cの選択肢が誤りです。

参考になった数5