保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
子どもの保健 問4

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 子どもの保健 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、小児期の歯科保健に関する記述である。不適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

A  乳歯の生える順序は、下あごの前歯が最初に生えることが多いが、上あごからの場合もあり、生える順序で心配する必要はない。
B  むし歯予防や永久歯の萌出のために、乳歯の場合は歯と歯の間に多少のすき間が開いている方が望ましい。
C  食物を食べていない時の口中の酸度はpH6.5~7.0くらいであるが、pHが上昇することにより、歯が侵されやすい状態になる。
D  むし歯の発生には、歯垢中の細菌の存在が要因としてあげられるが、咀しゃくや唾液流出の状態も関係している。
E  乳歯の多くは妊娠後期に形成を開始し、続いて石灰化が行われる。
  • A,B
  • A,E
  • B,D
  • C,D
  • C,E

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この過去問の解説 (2件)

01

小児期の歯科保健は、むし歯発生の正しい知識や理解を得ることが重要です。

小児期の歯科保健を学ぶことでむし歯予防意識がや歯の健康意識が高められるようにしましょう。

選択肢1. A,B

Aの記述について

その通りです。

乳歯の生える時期は、生後6ヶ月頃からです。

下あごの前歯から生えてくることが多いですが、上あごの前歯から生えてくることもあり、問題はありません。乳歯が生えてくる時期と同様に、個人差があります。

Bの記述について

その通りです。

乳歯は、歯と歯の間に多少の隙間があった方が、歯間部の清掃がしやすい点(むし歯予防)、永久歯が生えやすい点(永久歯は乳歯より一回り大きい)でいいと言えます。

選択肢2. A,E

Aの記述について

その通りです。

Eの記述について

間違いです。

乳歯は、妊娠初期に形成を開始し、石灰化が行われます。

選択肢3. B,D

Bの記述について

その通りです。

Dの記述について

その通りです。

むし歯の発生は、細菌や歯の質、そして糖質が大きく影響しています。

また、それらに加え、咀しゃくや唾液流出の状態も関係しています。

選択肢4. C,D

Cの記述について

通常、口の中のpHの状態は、pH6.8〜7.0の中性に保たれていますが、飲食することで酸性に傾きます。pH5.5を下回ると歯のエナメル質が溶け出しむし歯になるリスクが高まります。

Cの記述は、「pHが上昇することにより」となっているため間違いです。

Dの記述について

その通りです。

選択肢5. C,E

Cの記述について

pHが下がり、酸性に傾くと、歯が侵されやすい状態になるため不適切です。

Eの記述について

不適切な記述です。

まとめ

答えの選択肢の中に、一つは適切な記述、もう一つは不適切な記述の組み合わせがあります。

問題文は不適切な記述の組み合わせを選ぶとなっているので、よく読んで間違いのないようにしましょう。

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02

小児期の歯科保健に関する問題です。

【設問】A~Dについて解説していきます。

A 適切です。

一般的には、下の前歯が2本生え、次に上の前歯が2本生えます。個人差があるので、順番が違っても心配はありません。

B 適切です。

記述のとおりです。

C 不適切です。

通常は口腔内は中性の㏗7.0くらいに保たれています。しかし、酸性度が高くなってpH5.5以下になると歯は溶けやすくなります。

D 適切です。

虫歯の原因となる細菌は砂糖(糖分)を栄養源とするため、甘い物は虫歯になりやすくなる原因の一つです。しかし、糖分の摂取だけでなく、歯磨きの仕方や唾液量の不足など、細菌の働きや繁殖を高める要因も関係しています。

E 不適切です。

乳歯ができはじめるのは、妊娠6週目(妊娠2ヵ月)頃です。乳歯の石灰化は、妊娠4〜6ヵ月頃に始まります。

上記より、正しい選択肢は以下になります。

「C,E」

選択肢1. A,B

不正解です。

選択肢2. A,E

不正解です。

選択肢3. B,D

不正解です。

選択肢4. C,D

不正解です。

選択肢5. C,E

正解です。

まとめ

少し難しい問題でした。歯の形成時期や、歯が生える時期、生え変わる時期などは覚えておきましょう。

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