保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
子どもの保健 問19

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 子どもの保健 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、食物アレルギーに関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  免疫が外から体内に入る物質を異物として認識し排除する仕組みの中で、自分自身を攻撃する状態を作り出すことをアレルギー反応と呼ぶ。
B  アナフィラキシーショックは、食物アレルギーのある人に起こり、呼吸器や消化器など複数のアレルギー反応が起こるが、血圧低下など循環器の症状は起こらない。
C  食物アレルギーのある子どもには、必ずエピペン®が処方されている。
D  食物アレルギーの場合、血液検査で特異的及び非特異的IgEを測定するが、アレルゲンとなる食物摂取制限の決め手にはならない。

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この過去問の解説 (2件)

01

アレルギーを持っている子どもと出会う機会は、多くあるでしょう。

保育士として、アレルギーに関する知識を持っておくことで保育中に事故が起きた場合適切に対応することができるでしょう。

また、アレルギーに関する正しい知識を持っておくことで、子どもの健康や安全を守ることができます。

それらのことを踏まえ、問題に挑戦してみましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

Aの記載のように、アレルギー反応は、免疫が体内に入る物質を異物として排除しようとすることをいいます。その結果、自身の身体を攻撃するようになるのです。

例えば、花粉症の方がくしゃみや鼻水が出てしまうのは、アレルギー反応の1つです。

したがって、Aの解答はです。

Bの記載にあるアナフィラキシーショックは、急性アレルギー反応の1つです。食物以外にも薬物やハチに刺されるなどでも起こります。

また、アナフィラキシーショックが起きると、呼吸器や消化器以外にも血圧低下や循環器も影響を及ぼすため早期の対処が必要になります。

したがって、Bの解答は×です。

Cの記載にあるエピペンとは、アナフィラキシー症状が出たときに症状悪化を抑えるために使用します。

記載にある食物アレルギーの子どももエピペンを持つことはありますが、アレルギーの程度によっては必ずエピペンを持つことはありません

したがって、Cの解答は×です。

Dの食物アレルギーの血液検査は、特異的及び非特異的IgEを測定し、測定された数値によって陽性か陰性かを診断します。そのため、数値が高いものがアレルギー症状がひどいものと判断されます。

しかし、食物アレルギーの場合、陽性と診断されてもアレルギー反応が出ないものもあるため、Dの記載のように、食物摂取制限の決め手とはなりません。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから、「A:〇 B:× C:× D:〇」となります。

そのため、本選択肢は不適切です。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×

Aの記載のように、アレルギー反応は、免疫が体内に入る物質を異物として排除しようとすることをいいます。その結果、自身の身体を攻撃するようになるため、Aの解答はです。

Bの記載にある、アナフィラキシーショックが起きると、呼吸器や消化器以外にも血圧低下や循環器も影響を及ぼすため早期の対処が必要になるため、Bの解答は×です。

Cの記載にある、食物アレルギーの子どももエピペンを持つことはありますが、アレルギーの程度によっては必ずエピペンを持つことはありません

したがって、Cの解答は×です。

Dの食物アレルギーの血液検査は、特異的及び非特異的IgEを測定し、測定された数値によって陽性か陰性かを診断しますが、食物アレルギーの場合、陽性と診断されてもアレルギー反応が出ないものもあるため、食物摂取制限の決め手とはなりません。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから、本選択肢は不適切です。

選択肢3. A:○  B:×  C:×  D:○

Aの記載のように、アレルギー反応は、免疫が体内に入る物質を異物として排除しようとすることをいいます。その結果、自身の身体を攻撃するようになるため、Aの解答はです。

Bの記載にある、アナフィラキシーショックが起きると、呼吸器や消化器以外にも血圧低下や循環器も影響を及ぼすため早期の対処が必要になるため、Bの解答は×です。

Cの記載にある、食物アレルギーの子どももエピペンを持つことはありますが、アレルギーの程度によっては必ずエピペンを持つことはありません

したがって、Cの解答は×です。

Dの食物アレルギーの血液検査は、特異的及び非特異的IgEを測定し、測定された数値によって陽性か陰性かを診断しますが、食物アレルギーの場合、陽性と診断されてもアレルギー反応が出ないものもあるため、食物摂取制限の決め手とはなりません。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから、本選択肢は適切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:×

Aの記載のように、アレルギー反応は、免疫が体内に入る物質を異物として排除しようとすることをいいます。その結果、自身の身体を攻撃するようになるため、Aの解答はです。

Bの記載にある、アナフィラキシーショックが起きると、呼吸器や消化器以外にも血圧低下や循環器も影響を及ぼすため早期の対処が必要になるため、Bの解答は×です。

Cの記載にある、食物アレルギーの子どももエピペンを持つことはありますが、アレルギーの程度によっては必ずエピペンを持つことはありません

したがって、Cの解答は×です。

Dの食物アレルギーの血液検査は、特異的及び非特異的IgEを測定し、測定された数値によって陽性か陰性かを診断しますが、食物アレルギーの場合、陽性と診断されてもアレルギー反応が出ないものもあるため、食物摂取制限の決め手とはなりません。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから、本選択肢は不適切です。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

Aの記載のように、アレルギー反応は、免疫が体内に入る物質を異物として排除しようとすることをいいます。その結果、自身の身体を攻撃するようになるため、Aの解答はです。

Bの記載にある、アナフィラキシーショックが起きると、呼吸器や消化器以外にも血圧低下や循環器も影響を及ぼすため早期の対処が必要になるため、Bの解答は×です。

Cの記載にある、食物アレルギーの子どももエピペンを持つことはありますが、アレルギーの程度によっては必ずエピペンを持つことはありません

したがって、Cの解答は×です。

Dの食物アレルギーの血液検査は、特異的及び非特異的IgEを測定し、測定された数値によって陽性か陰性かを診断しますが、食物アレルギーの場合、陽性と診断されてもアレルギー反応が出ないものもあるため、食物摂取制限の決め手とはなりません。

したがって、Dの解答はです。

以上のことから、本選択肢は不適切です。

まとめ

アレルギー反応は軽いものから、重症化してしまうものまであり、対応の仕方は子ども一人ひとりによって違います。

そのため、保育所では、保護者との情報交換をしっかりと行います。

ここで出題された、アナフィラキシーショックやエピペンなどアレルギー反応が出た場合の対応についても改めて学んでおきましょう。

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02

この問題は、食物アレルギーについての問題です。

アレルギー関係の問題の中でも、アナフィラキシーショックについての問題はよく出題されるので、しっかり理解しておきましょう。

また、保育所におけるエピペンの使用についても重要なポイントです。

エピペンについては、子どもや保護者が自ら管理、接種することが基本ですが、保育所においては子どもが低年齢であり、ショックに陥った緊急時の場合はその場にいる保育者が接種することが必要になります。

そのために、エピペンの保管や処置体制を整えることも大切です。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

BとDが間違いです。

Bのアナフィラキシーショックは、食物だけでなく、注射薬や蜂毒によるものもあり「食物アレルギーのある人に起こり」は間違った記述です。

また症状として、全身の血圧や意識状態の低下が見られることもあり、「血圧低下など循環器の症状は起こらない」というのも違います。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:×

CとDが違います。

Cのエピペンは、アナフィラキシーショックを今までに起こしたことのある人に処方される注射型の薬です。

よって、「食物アレルギーのある子どもには必ずエピペンが処方されている」というのは間違いです。

選択肢3. A:○  B:×  C:×  D:○

その通りで、正しい組み合わせです。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:×

A、B、C、D全て違います。

どれか一つでもわかっている問題があれば、消去法でこの選択肢は違うとわかります。

選択肢5. A:×  B:×  C:○  D:○

AとCが違います。

まとめ

アレルギーの仕組みを基本として、アナフィラキシーショックとエピペンについては時間をとって学びましょう。

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