保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育原理 問14

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育原理 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
L君は、9月から3歳児クラスに入所し、保育所での生活は4日目である。昼食後の午睡では、担当保育士が絵本を読み終えると、他の子どもたちは自分の布団に横になるが、L君は自分の布団に横になっても、すぐに起き上がってカーテンにもぐって外を見たりする。担当保育士が近づくと、L君はカーテンから顔をのぞかせて担当保育士に笑いかけるが、またカーテンにもぐる。しばらくして、担当保育士が「L君、ねようね」と声をかけ、L君は布団に横になる。L君は、「ママは?」と聞き、担当保育士は「おしごとだよ」と答えると、L君はまた起き上がってカーテンにもぐる。「せんせい、カーテンにいる子がいるよ」と担当保育士に伝える子どももいる。担当保育士がもう一度「ねようね」と声をかけると、「ねないよ」と答える。時々、自分の布団にうつぶせになってみたりもするが、カーテンを引っ張ってみたり、なかなか落ちつかない様子である。担当保育士がそばで寝たふりをしても、L君は起き上がり、担当保育士にいろいろと話しかける。結局、L君はほとんど眠らずにおやつの時間になった。

【設問】
次のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、L君への担当保育士の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  他の子どもの迷惑になるので、明日からは午睡の時間は眠るようL君にしっかり伝える。
B  L君にとって新しい環境で眠れるようになるには、もう少し時間がかかると考えられるため、しばらく様子を見ていく。
C  L君が安心して眠ることができるよう、なるべく午睡の時間はL君のそばにいて必要に応じて話しかけに応じるなどリラックスできるように関わる。
D  L君の保護者には、新しい環境でなかなか眠らなかったことを伝え、家での様子を聞く。

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この過去問の解説 (2件)

01

午睡に関して、「保育所保育指」第1章「総則」3 保育の計画及び評価 (2)指導計画の作成 オ には、

【午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること】

と記載されています。

 

また、入所に関して、「保育所保育指」第2章「保育の内容」4 保育の実施に関して留意すべき事項(1)保育全般に関わる配慮事項 エ には、

【子どもの入所時の保育に当たっては、できるだけ個別的に対応し、子どもが安定感を得て、次第に保育所の生活になじんでいくようにするとともに、既に入所している子どもに不安や動揺を与えないようにすること】

と記載されています。

 

 

A:不適切です。

L君が入所して4日目で、まだ園の生活や保育者に慣れていないと考えられます。

安心して午睡の時間を過ごせるように、個別的に対応する必要があります。

 

B:適切です。

新しい環境に慣れるためには時間が必要であり、L君の様子を見守ることは、安心して眠ることができるようになるまでの過程を理解するのに役立ちます。

 

C:適切です。

保育士がL君のそばにいることで、L君は安心感を得ることができ、これが彼がリラックスして眠ることを助ける可能性があります。

 

D:適切です。

 L君の保護者にはL君の午睡中の様子をお伝えし、家での様子を伺い、今後の対応を検討する必要があります。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:○

適切な選択肢です。

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02

A:×

L君のリズムや気持ちに合わせて、L君が安心して午睡をとれるように寄り添うことが大切です。

保育所保育指針の【第1章 総則 3 保育の計画及び評価 (2) 指導計画の作成】の中に記述がありますので確認しておきましょう。

 

B:

記述のとおりです。環境に慣れるまで焦る必要もありません。

 

C:

記述のとおりです。信頼できる保育者が寄り添うことで、L君の不安を取り除き安眠へつながります。

 

D:

記述のとおりです。自宅での様子から適切なケアが見つかることもあり、また家庭との連続性を保つことにもつながります。

参考になった数3