保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
社会的養護 問1

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この過去問の解説 (2件)

01

「児童福祉法」に関する問題です。内容を確認しておきましょう。

選択肢1. 国及び地方公共団体は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を負う。

不適切な選択肢です。

「児童福祉法」第1章 総則 第2条 には、 

児童の保護者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を負う】

と記載されています。

選択肢2. 国及び地方公共団体は、児童を家庭において養育することが困難であり又は適当でない場合は、できる限り良好な家庭的環境において継続的に養育されることを優先し、必要な措置を講じなければならない。

不適切な選択肢です。

「児童福祉法」第1章 総則 第3条の2 には、 

【国及び地方公共団体は、児童が家庭において心身ともに健やかに養育されるよう、児童の保護者を支援しなければならない。

ただし、児童及びその保護者の心身の状況、これらの者の置かれている環境その他の状況を勘案し、児童を家庭において養育することが困難であり又は適当でない場合にあつては児童が家庭における養育環境と同様の養育環境において継続的に養育されるよう、児童を家庭及び当該養育環境において養育することが適当でない場合にあつては児童ができる限り良好な家庭的環境において養育されるよう、必要な措置を講じなければならない。】

 と記載されています。

選択肢3. 全て国民は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、児童が適切に養育され、その生活を保障し、愛され保護されるよう努めなければならない。

不適切な選択肢です。

「児童福祉法」第1章 総則 第1条 には、 

【全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのつとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有する。】

と記載されています。

選択肢4. 全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。

適切な選択肢です。

「児童福祉法」第1章 総則 第2条 に記載されています。

選択肢5. 都道府県は、児童の身近な場所における児童の福祉に関する支援等に係る業務を適切に行う。

不適切な選択肢です。

「児童福祉法」第1章 総則 第3条の3 には、 

市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、児童が心身ともに健やかに育成されるよう、基礎的な地方公共団体として、第十条第一項各号に掲げる業務の実施、障害児通所給付費の支給、第二十四条第一項の規定による保育の実施その他この法律に基づく児童の身近な場所における児童の福祉に関する支援に係る業務を適切に行わなければならない。】

と記載されています。 

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02

「児童福祉法」に関する問題は、毎度と言っていいほど出題がありますので必ず押さえておきましょう。

選択肢1. 国及び地方公共団体は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を負う。

誤りです。

 

第一義的責任を負うのは、児童を養育する者(つまり親)です。

国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を健やかに育成する責任を負います。

選択肢2. 国及び地方公共団体は、児童を家庭において養育することが困難であり又は適当でない場合は、できる限り良好な家庭的環境において継続的に養育されることを優先し、必要な措置を講じなければならない。

誤りです。

 

児童の養育環境は、家庭>家庭と同様の養育環境>できる限り良好な家庭的環境であるべきと、平成28年6月の児童福祉法の改正において、家庭と同様の環境における養育の推進についての提起がありました。

 

選択肢3. 全て国民は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、児童が適切に養育され、その生活を保障し、愛され保護されるよう努めなければならない。

本文は、改正前の第1条の内容になっているので誤りです。

選択肢4. 全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。

記述のとおりです。(第2条第1項)

選択肢5. 都道府県は、児童の身近な場所における児童の福祉に関する支援等に係る業務を適切に行う。

誤りです。

 

身近な場所は、都道府県ではなく市町村です。

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