保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育の心理学 問6

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育の心理学 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、認知の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  延滞模倣とは、自分の外部にある物理的対象である物に働きかけ、その結果として生じる感覚を楽しみ、それを再現しようとして繰り返すような行動をいう。
B  最初期に出現する指さしは、他者から問われたことに指さしで応じる「応答の指さし」である。
C  ヒトは、生後間もない頃は母語にない音を区別できるが、生後6か月頃から、次第に母語にない音を区別できなくなる。例えば、日本語母語話者の場合、1歳頃には「L」と「R」の音の区別ができなくなる。
D  脱中心化によって、複数の視点で物事を捉えることができるようになると、保存課題に正答できるようになる。
  • A:○  B:○  C:×  D:×
  • A:○  B:×  C:○  D:○
  • A:×  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:○
  • A:×  B:×  C:×  D:×

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題の解説は、以下のとおりです。

 

A:×

延滞模倣とは、観察した行動をすぐに真似するのではなく、しばらく時間をおいてから模倣することをいいます。

 

B:×

最初期に出現する指差しは、「指さしの始まり」なので誤りです。

指さしの始まり ➡ 自発の指さし ➡ 要求の指さし ➡ 叙述の指さし ➡ 応答の指さし、の順に出現します。

 

C:○

記述のとおりです。

 

D:○

記述のとおりです。(脱中心化の説明)

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02

人間のコミュニケーション能力の習得についての問題となります。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

乳児が最初に行う指差しは、自分が見つけたものを他者に伝える『共感の指差し』です。声を出して指差しするなど、複数の伝達手段を試し始めます。欲しい物を指さす『要求の指差し』を経て、大人の質問や行動に対して『応答の指差し』となります。「みて」→「ほしい」→「『どこ?』ここ!」の順に発達すると覚えると良いでしょう。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:○

『延滞模倣』とは、観察してから間をおいて模倣行動することを指します。乳幼児期のままごとやごっこ遊びが代表的な例です。

選択肢4. A:×  B:×  C:○  D:○

正答です。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:×

『保存課題』とは、ものや見た目が変わっても数や量は変わらないと理解・認識すること。

『脱中心化』は、相手と自分の感じる世界や考え方が異なると理解し、自己中心性から脱すること。

いずれもおおよそ7歳~12歳程度で認識できるようになります。

まとめ

子どもは応答的に自分の周りの世界にアプローチしながら、コミュニケーション能力を習得していきます。発達段階と共に押さえておくと良いでしょう。

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