保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育の心理学 問15

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育の心理学 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、中年期の危機に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  先端技術や情報化社会の急激な進展、終身雇用制や年功序列制の揺らぎ・崩壊など、職場環境の急激な変化は、職業人に、様々なストレスと職場不適応をもたらしている。
B  子育てが一段落する中年期に至って、これまで親密な関係性を育ててこなかった夫婦は、夫婦共通の目標を失う。長い結婚生活を経た中高年の離婚は「熟年離婚」といわれる。
C  親子関係においては、親は、子どもの自立にともなう親役割の喪失感、すなわち「心理的離乳」とよばれる不安定感が存在する。
D  中年期の危機を契機として、これまでの生き方の見直しや、将来の生き方への模索をすることによって、自分の生活や働き方の修正が行われるプロセスは、「アイデンティティの拡散」と捉えられる。

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この過去問の解説 (2件)

01

A:

記述のとおりです。

 

B:

記述のとおりです。

中年期は、子ども(わが子)の自立というイベントから、さまざまな変化が生じる段階でもあります。

エリクソンの唱えた発達段階理論の中で、中年期は自分の人生に意味を見い出すことが発達課題とされています。

 

C:×

「心理的離乳」ではなく「空の巣症候群」の説明です。

心理的離乳とは、青年期に親から精神的に自立していくことをいいます。

 

D:×

アイデンティティの「拡散」ではなく「再構築」の説明です。

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02

この問題は、中年期の危機に関する基本的な概念を理解しているかを問うものです。

 

・子育てが一段落する中年期に、これまで親密な関係を育ててこなかった夫婦は、共通の目標を失うことがあります。長い結婚生活を経た中高年の離婚は「熟年離婚」と呼ばれます。

・先端技術や情報化社会の急な進展、終身雇用制や年功序列制の崩れなど、職場環境の急な変化は、中年期の働く人に多くのストレスと職場での不適応をもたらすことがあります。

・中年期の危機をきっかけに、これまでの生き方を見直し、将来の生き方を模索することで、自分の生活や働き方を修正するプロセスは「アイデンティティの再体制化」と呼ばれます。「アイデンティティの拡散」は、アイデンティティが不安定で混乱している状態を指します。

・「心理的離乳」は、主に青年期に親からの心理的自立を指す概念であり、中年期の親子関係における親役割の喪失感とは異なります。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×

正答です。

まとめ

保育現場や教育現場では、これらの知識を活用して保護者支援を行うことが求められます。

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