保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育実習理論 問4

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育実習理論 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
学生のLさんは、保育所で実習を行うことになった。Lさんは、事前に幼児の造形に関する発達理論を学習することで、実習を通して幼児の発達をより深く理解することができるのではないかと考えた。

【設問】
次のうち、造形に関する発達理論として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  ローエンフェルド(Lowenfeld, V.)は、子どもの描画の発達として自己表現の最初の段階(なぐりがきの段階)、再現の最初の試み(様式化前の段階)、形態概念の成立(様式化の段階)、写実的傾向の芽生え(ギャング・エイジ)等の段階があるとした。
B  ピアジェ(Piaget, J.)は、命のないものに生命や意思があると考える心理作用について、未成熟な子どもは、心の中の出来事と外界の出来事とがきちんと区別できているからだと考えた。
C  ケロッグ(Kellogg, R.)は、子どもの描く初期のスクリブルを分類した。
  • A:○  B:○  C:×
  • A:○  B:×  C:○
  • A:○  B:×  C:×
  • A:×  B:○  C:○
  • A:×  B:×  C:○

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この過去問の解説 (2件)

01

造形に関する発達理論について問われた問題です。


A:○  

「ローエンフェルド(Lowenfeld, V.)は、子どもの描画の発達として自己表現の最初の段階(なぐりがきの段階)、再現の最初の試み(様式化前の段階)、形態概念の成立(様式化の段階)、写実的傾向の芽生え(ギャング・エイジ)等の段階があるとした。」は

正しいといえます。

ローエンフェルドは、表現活動から発達段階を示した人物です。
 

B:×  

「ピアジェ(Piaget, J.)は、命のないものに生命や意思があると考える心理作用について、未成熟な子どもは、心の中の出来事と外界の出来事とがきちんと区別できているからだと考えた。」は誤っています。

ピアジェは心の中の出来事と外界の出来事とがきちんと区別できないと考えました。
ピアジェは、認知の枠組みをシェマといい、「同化」と「調節」を繰り返すことにより成長していくとしました。

 

C:○  

「ケロッグ(Kellogg, R.)は、子どもの描く初期のスクリブルを分類した。」は

正しいといえます。

スクリブルは幼児の殴り書きのことを指します。

ケロッグは、錯画期の作品を20のスクリブルに分類しました。

 

よって、正しい選択肢は、

「A:○  B:×  C:○」となります。

選択肢1. A:○  B:○  C:×

不適切です。

正しい選択肢は、

「A:○  B:×  C:○」となりますので、

B、Cが誤っています。

 

選択肢2. A:○  B:×  C:○

正解です。

選択肢3. A:○  B:×  C:×

不適切です。

正しい選択肢は、

「A:○  B:×  C:○」となりますので、

Cが誤っています。

選択肢4. A:×  B:○  C:○

不適切です。

正しい選択肢は、

「A:○  B:×  C:○」となりますので、

A、Bが誤っています。

選択肢5. A:×  B:×  C:○

不適切です。

正しい選択肢は、

「A:○  B:×  C:○」となりますので、

Aが誤っています。

まとめ

問題に出てくるローエンフェルド、ピアジェ、ケロッグは過去問にも度々登場していますので、内容を理解し暗記しておくことをお勧めします。

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02

造形に関する発達理論についての問題です。

 

A:ローエンフェルド(Lowenfeld, V.)は、アメリカの教育心理学者です。

・自己表現の最初の段階(なぐりがきの段階2~4歳)
・再現の最初の試み(様式化前段階4~7歳)
・形態概念の成立(様式段階7~9歳)
・ 写実的傾向の芽生え(ギャング・エイジ9~11歳)
の4つの段階があると考えました。
 

B:命ないものに生命や意思があると考える心理作用を「アニミズム」といいます。

ピアジェはこの作用について、未成熟な子どもは心の中の出来事と外界の出来事の区別ができないことが要因だと考えました。


C:ケロッグ(Kellogg, R.)はアメリカの心理学者です。
様々な子どもの絵を集め、20種類のスクリブルを分類しました。

選択肢1. A:○  B:○  C:×

BとCが不適切です。

選択肢2. A:○  B:×  C:○

適切です。

選択肢3. A:○  B:×  C:×

Cが不適切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○

AとBが不適切です。

選択肢5. A:×  B:×  C:○

Aが不適切です。

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