保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育実習理論 問13

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育実習理論 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
保育所で5歳児クラスを担当するQ保育士は、近隣の小学校との連絡会に参加し、小学校との連携の取り組みについてまとめた。

【設問】
次のうち、小学校との連携に関する取り組みとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  保育所児童保育要録は子どもの生年月日などの個人情報が含まれているため、「個人情報の保護に関する法律」に照らして適切に運用するものであり、配偶者からの暴力の被害者と子どもというように特別の事情がある場合だけでなく、子どもの育ちを支えるための資料を小学校へ送付する場合においては必ず保護者から同意を得て、小学校に送付するという共通理解をはかった。
B  「保育所保育指針」に新しく取り入れられた「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、幼児教育の考え方であり、小学校の教員からは共通理解されにくいので、あえて触れないようにした。
C  保小連携の一環として、交流の機会を増やせるように、小学校と保育所の年間行事の内容を情報交換し、担当者間で話し合いを行うようにした。
  • A:○  B:○  C:×
  • A:○  B:×  C:○
  • A:×  B:○  C:×
  • A:×  B:×  C:○
  • A:×  B:×  C:×

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この過去問の解説 (2件)

01

A:×

小学校への資料送付は、「必ず」保護者の同意が必要ではありません。
 

B:×

この問題を解くために、『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』を理解しておきましょう。

保育園と小学校での共通理解は必要です。


C:〇

記述のとおりです。

 

『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』とは?

小学教育にスムーズに移行するにあたり、10の姿の具体的なエピソードをもって保育園から小学校へ子どもの姿を伝えることは重要です。

 

健康な心と体

自立心

協同性

道徳性・規範意識の芽生え

社会生活との関わり

思考力の芽生え

自然との関わり・生命尊重

数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

言葉による伝え合い 

豊かな感性と表現

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02

小学校との連携に関する取り組みに関しての問題です。

「保育所保育指針」にある「幼児期の終わりまでの育ってほしい姿」をよく理解しておく必要があります。



A:×  誤りです。

 

「保育所保育指針の施行に際しての留意事項について」には、

個人情報の利用目的の明確化の観点から、あらかじめ、保護者に対して、個人情報を含む保育所児童保育要録の趣旨及びその内容とともに、保育所児童保育要録が就学先の小学校に送付されることを周知しておくことが望ましいこと とあります。

よって「必ず」というところが誤っています。

 

厚生労働省HPより引用

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb3718&dataType=1&pageNo=1
 

 

B:×  誤りです。

「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿ですので、子どもたちが、スムーズに小学校での生活を送れるように保小連携をする必要があります。


 

C:○  正しいです。

 

 

よって、正解は「A:×  B:×  C:○」となります。

選択肢1. A:○  B:○  C:×

上記解説より、不適切です。

正解は「A:×  B:×  C:○」となります。

A、B、C全て誤りです。

選択肢2. A:○  B:×  C:○

上記解説より、不適切です。

正解は「A:×  B:×  C:○」となります。

Aが誤りです。

選択肢3. A:×  B:○  C:×

上記解説より、不適切です。

正解は「A:×  B:×  C:○」となります。

B、Cが誤りです。

選択肢4. A:×  B:×  C:○

正解です。

選択肢5. A:×  B:×  C:×

上記解説より、不適切です。

正解は「A:×  B:×  C:○」となります。

Cが誤りです。

まとめ

厚生労働省HP(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00010450&dataType=0&pageNo=1)より引用

 

保育所保育指針より

(2) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿

次に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するものである。

ア 健康な心と体

保育所の生活の中で、充実感をもって自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせ、見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出すようになる。

イ 自立心

身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。

ウ 協同性

友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる。

エ 道徳性・規範意識の芽生え

友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる。

オ 社会生活との関わり

家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。また、保育所内外の様々な環境に関わる中で、遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりなどを意識するようになる。

カ 思考力の芽生え

身近な事象に積極的に関わる中で、物の性質や仕組みなどを感じ取ったり、気付いたりし、考えたり、予想したり、工夫したりするなど、多様な関わりを楽しむようになる。また、友達の様々な考えに触れる中で、自分と異なる考えがあることに気付き、自ら判断したり、考え直したりするなど、新しい考えを生み出す喜びを味わいながら、自分の考えをよりよいものにするようになる。

キ 自然との関わり・生命尊重

自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、好奇心や探究心をもって考え言葉などで表現しながら、身近な事象への関心が高まるとともに、自然への愛情や畏敬の念をもつようになる。また、身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さや尊さに気付き、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもって関わるようになる。

ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

遊びや生活の中で、数量や図形、標識や文字などに親しむ体験を重ねたり、標識や文字の役割に気付いたりし、自らの必要感に基づきこれらを活用し、興味や関心、感覚をもつようになる。

ケ 言葉による伝え合い

保育士等や友達と心を通わせる中で、絵本や物語などに親しみながら、豊かな言葉や表現を身に付け、経験したことや考えたことなどを言葉で伝えたり、相手の話を注意して聞いたりし、言葉による伝え合いを楽しむようになる。

コ 豊かな感性と表現

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

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