保育士の過去問
令和6年(2024年)前期
子ども家庭福祉 問13

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)前期 子ども家庭福祉 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、放課後等デイサービス事業に関する記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。

A  放課後等デイサービス事業は、小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業である。
B  放課後等デイサービス事業所数は、2021(令和3)年は、2020(令和2)年から比べて減少している。
C  機能訓練を行う場合には機能訓練担当職員を置かなければならない。
D  子どもに必要な支援を行う上で、学校との役割分担を明確にし、連携を積極的に図る必要がある。
  • A,B
  • A,C
  • B,C
  • B,D
  • C,D

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この過去問の解説 (1件)

01

放課後等デイサービスとは、学校に通っている障害や発達特性のある子どもたち(小学生、中学生、高校生)が、放課後や長期休暇などに利用できる福祉サービスのことです。このサービスでは、個々の子供の発達支援を行ったり、グループでの活動を通して、家や学校以外の居場所を提供したり、お友達との交流を促進したりすることができます。

 

A→×

・放課後等デイサービスを利用できるのは、学校に通っており「障害手帳」や「療育手帳」などの手帳を持っている児童、

または、医師の診断書により経過を示す発達の特性が認められた児童です。

よって、Aにある「小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないもの」は、『学童保育』の対象であり、放課後等デイサービスの対象にはなりません

・放課後等デイサービスは、児童発達支援センターのような厚生労働省令で定める施設に通わせ、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与する事業です。

よって、Aにある「児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業」は、児童館のような児童厚生施設の事業です。

 

B→×

放課後等デイサービスの事業所数は、厚生労働省の発表によると2020(令和2)年に15,408か所、2021(令和3)年に17,298か所と、年々増加傾向にあります。

よって、Bにある「2021(令和3)年は、2020(令和2)年から比べて減少している」は、誤りです。事業所の数に比例して、利用者数も年々増加しているため、将来性のある事業といえます。

 

C→

放課後等デイサービスでは、リハビリテーション専門職を必ず配置しなければならないという法的な義務はありません。

ただし、日常生活を送るために必要な能力を向上させるための機能訓練を行う場合には、理学療法士や言語聴覚士などの機能訓練担当職員が必要です。よって、Cにある「機能訓練を行う場合には機能訓練担当職員を置かなければならない」は、正しいです。

ちなみに、放課後等デイサービスでは、以下のような機能訓練が行われています。

・基本的な動作の向上のための訓練、例えば立ち上がりや歩行、階段の昇降の訓練

・日常生活動作のためのトレーニング、例えば食事、排泄、入浴などの訓練

・言語や発音の訓練

・心的外傷に対する心理療法の提供

これらは、利用者の日常生活を向上させるために非常に重要です。

 

D→

放課後等デイサービスガイドラインでは、学校との連携において、役割分担を明確にすることが求められています。子どもたちの支援を円滑に行うためには、放課後等デイサービスと学校がそれぞれの役割を明確にすることが不可欠です。

よって、Dにある「子どもに必要な支援を行う上で、学校との役割分担を明確にし、連携を積極的に図る必要がある」は、正しいです。

具体的には、日常の情報の共有が重要視されています。年間計画や行事予定の交換、子どもたちの下校時刻や引継ぎに必要な項目、日常の配慮事項(姿勢保持の椅子や身体介助方法、声かけの方法、パニック時の対応など)などについて、放課後等デイサービスと学校が共有する必要があるとされています。

選択肢5. C,D

適切です。

まとめ

放課後等デイサービスは就学後に利用する施設ですが、「気になる子ども」が増えている現在、就学に向けて家庭からどのような施設か質問されたり、こちらから利用を提案したりすることもあるかと思います。その際に、放課後等デイサービスについてきちんと説明できるように、基本的な知識は身につけておきましょう。

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