保育士 過去問
令和6年(2024年)前期
問83 (保育の心理学 問3)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)前期 問83(保育の心理学 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、心の理論の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  誤信念課題は、6歳頃から徐々に正答できるようになる。
B  自閉スペクトラム症の場合、知的な遅れがないのに誤信念課題の成績が低いことがあり、心の理論の獲得に困難があることが注目された。
C  生後9か月頃に成立する共同注意は、心の理論の前駆体とみなされている。
D  心の理論を獲得した子どもは、相手の行動を理解したり予測したりすることが可能になる。
  • A:○  B:○  C:○  D:○
  • A:○  B:○  C:○  D:×
  • A:○  B:×  C:×  D:○
  • A:×  B:○  C:○  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:×

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この過去問の解説 (2件)

01

心の理論は、子どもの発達や社会的な理解を学ぶ上で欠かせないテーマです。

 

A:「誤信念課題は、6歳頃から徐々に正答できるようになる。」

不適切です。
誤信念課題は、4歳頃から正答できるようになる子どもが多いとされています。これは、他者の心の中に自分とは異なる信念が存在することを理解できるようになる年齢に当たります。6歳はやや遅いです。

 

B:「自閉スペクトラム症の場合、知的な遅れがないのに誤信念課題の成績が低いことがあり、心の理論の獲得に困難があることが注目された。」

適切です。
自閉スペクトラム症の子どもは、知的な遅れがない場合でも、他者の視点や意図を理解する能力(心の理論)の発達に困難が見られることがあります。これは誤信念課題での成績が低いことから確認され、研究対象となっています。

 

C:「生後9か月頃に成立する共同注意は、心の理論の前駆体とみなされている。」

適切です。
共同注意は、他者と視線や注意を共有する能力で、生後9か月頃に発達します。これは心の理論の基礎となるスキルであり、他者の意図や関心を理解する土台と考えられています。

 

D:「心の理論を獲得した子どもは、相手の行動を理解したり予測したりすることが可能になる。」

適切です。
心の理論を獲得すると、他者の意図や考えを推測し、行動を理解・予測する能力が身につきます。これにより、社会的なやり取りが円滑に進むようになります。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:○

正しいです。

まとめ

心の理論の獲得は子ども全体に当てはまる傾向ですが、発達には個人差があります。試験では、一般的な年齢や傾向を問われることが多いので、正確なデータを確認しましょう。

 

誤信念課題では、問題文の設定(例えば、キャラクターが何を知っているか)をしっかり把握することが重要です。

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02

心の理論についてはきちんと答えられるようにしておきましょう。

 

A 不適切です。

 誤信念課題は、4歳ごろから徐々に正答できるようになっていきます。

 

B 適切です。

 自閉スペクトラム症の子どもで、知的な遅れのない子どもの場合でも、

 心の理論の獲得がむずかしい場合はあります。

 

C 適切です。

 共同注意とは、相手と自分が同じ事柄に注意を向けられるという能力です。

 そして、この共同注意は心の理論を獲得するうえで必要な力になっています。

 

D 適切です。

 子どもが心の理論を獲得すると、「相手の行動を理解したり、予測したりすること」ができるようになります。

例えば、なぜ今、相手はこの行動をしているのか、自分がこの行動をとると相手はこう動くだろう、ということです。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:○

正しい組み合わせです。

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