保育士 過去問
令和6年(2024年)前期
問86 (保育の心理学 問6)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)前期 問86(保育の心理学 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、乳幼児期の学びに関する理論の記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

・ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)は、子どもの認知発達には二つの水準が存在するとした。一つは、他者の援助がなくても独力で遂行できる現在の発達水準である。もう一つは大人や友だちの援助があればできる水準である。この二つの水準の間を( A )と呼んだ。
・パブロフ(Pavlov, I.P.)が提唱した、条件反射のメカニズムによって行動の変化を説明する理論を( B )と呼ぶ。日常的な例として、レモンを見ると唾液が出るといったことが挙げられる。
・バンデューラ(Bandura, A.)は、経験をしていなくても他者の行動を観察するだけで学習者の行動が変化するという( C )を提唱した。
・「学び」については、古くから多くの研究が行われており、「学び」の捉え方(学習観)自体も大きく転換してきた。現代にいたるまでの間に、学びの中心に教師を置く「教師中心」の行動主義から、学びを「知識の構築過程」と捉え、子どもを自らの知識を構築していく能動的な存在と考え、 学びの中心に子どもを置く「子ども中心」の( D )に転換すると考えられている。

【語群】
ア オペラント条件づけ  イ 内的作業領域  ウ レスポンデント条件づけ
エ 発達の最近接領域  オ モデリング  カ 機能主義
キ 認知的徒弟制  ク 構成主義
  • A:イ  B:ア  C:オ  D:カ
  • A:イ  B:ウ  C:キ  D:ク
  • A:エ  B:ア  C:キ  D:カ
  • A:エ  B:ア  C:キ  D:ク
  • A:エ  B:ウ  C:オ  D:ク

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この過去問の解説 (2件)

01

乳幼児の学びに関する理論は、教育や保育の試験で頻出のテーマです。

それぞれの理論家が提唱した概念や用語を正確に理解しておくことで、他の問題にも応用できます。

 

A:エ(発達の最近接領域)

ヴィゴツキーの理論で「発達の最近接領域(ZPD)」は、子どもが独力ではできないが、大人や友人の援助があれば達成できる範囲を指します。

現在の能力より少し上のレベルの課題に取り組むことで、子どもの発達が促進されるとされています。

 

B:ウ(レスポンデント条件づけ)

パブロフの条件反射の理論は「レスポンデント条件づけ(古典的条件づけ)」と呼ばれます。

具体例として「レモンを見ると唾液が出る」など、特定の刺激によって自動的に反応が引き起こされる現象です。

 

C:オ(モデリング)

バンデューラが提唱した「モデリング」とは、他者の行動を観察し、それを真似ることで学習が成立することを指します。

直接経験しなくても学べるため、観察学習とも呼ばれます。

 

D:ク(構成主義)

構成主義は子どもが自ら知識を構築していくことを重視する学習観です。

教師が知識を一方的に教えるのではなく、子どもが主体となって学ぶ「子ども中心」の学び方へと転換する考え方を示しています。

選択肢5. A:エ  B:ウ  C:オ  D:ク

正しいです。

まとめ

乳幼児の学びに関する理論は、教育現場でも重要な役割を果たします。

それぞれの理論の特徴をしっかり覚え、具体例とともに理解を深めましょう。

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02

人物名とその内容について答えられるよう、復習しておきましょう。

 

A エ 発達の最近接領域

例えば、ひとりではできないけれど、先生と一緒であればできるということ(保育の場面では、折り紙を折る、着替えるなど)の領域を表しています。

 

B ウ レスポンデント条件づけ

舟を見ただけで乗り物酔いをしたような気分になり、気持ち悪くなることもたとえの一つです。

 

C オ モデリング

例えば、良い行動をした人を見て自身も行動が変化するような考え方です。

 

D ク 構成主義

子どもが主体となる「構成主義」です。教師中心ではありません。

選択肢5. A:エ  B:ウ  C:オ  D:ク

正しい組み合わせです。

参考になった数15