保育士 過去問
令和6年(2024年)前期
問87 (保育の心理学 問7)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)前期 問87(保育の心理学 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳児のMちゃんとRちゃんが積み木で遊んでいる。Rちゃんは積み木を高く積み、「いち、に、さん、よん、ご……じゅう」と自分が積んだ積み木を数えていく。そして、Mちゃんに「見て、10個も積めた」と話しかける。
Mちゃんは三角の積み木を床に置き、その上に三角の積み木をもう一つ積もうとするが、滑り落ちる。Mちゃんは「Rちゃん、見て。グラグラしてのらない」と笑いながら言って、Rちゃんに見せる。Rちゃんは「四角い積み木を下に置いて、その上に三角の積み木を置くと、グラグラしないよ」と教える。
その言葉を聞いて、Mちゃんは、四角い積み木を持ってくる。そして、四角い積み木の上に三角の積み木を積む。Mちゃんは、再びRちゃんに「四角い積み木の上に三角の積み木を置いたらお家みたいだね」と言う。今度は、いくつかの四角い積み木の上にそれぞれ三角の積み木を積む。Rちゃんは「街にしよう」と誘い掛け、「Mちゃんのお家の右側に道を作って、左側に他のお家を作ろう」とMちゃんに伝える。Mちゃんは「いいね。道の横にも、お家を作ろうよ」と言って、二人は積み木遊びを続ける。

【設問】
次のうち、事例の遊びの中でMちゃんとRちゃんが学んでいることとして、最も関連性の低い内容を一つ選びなさい。
  • 計数
  • 形の認識
  • 計算
  • 上下という空間に関する感覚
  • 左右という空間に関する感覚

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この過去問の解説 (2件)

01

乳幼児の遊びの観察問題では、「子どもが遊びを通じて何を学んでいるのか」を読み取る力が求められます。

選択肢1. 計数

Rちゃんが積み木を「いち、に、さん…」と数えている場面は、計数の学びに該当します。積み木の個数を数えることで、数の順番や数量の概念を理解しています。

選択肢2. 形の認識

Mちゃんが「三角の積み木」や「四角い積み木」を使い分ける場面では、形の違いを認識し、それを活用する能力が育まれています。積み木の形状を見て、「グラグラする」「安定する」といった違いを理解することで、形の特性を学んでいます。

選択肢3. 計算

事例には、足し算や引き算などの計算を行う場面がありません。
Rちゃんが積み木を数えるのは計数ですが、計算式を用いたり、数を操作するような活動ではありません。積み木を並べたり積んだりする遊びは、数量の感覚を育てますが、直接的な計算学習とは異なります。

選択肢4. 上下という空間に関する感覚

Mちゃんが積み木を「下に四角い積み木を置くと安定する」という体験は、上下の空間感覚を育てる活動です。積み上げたり、落ちたりする過程で、上下の概念が養われます。

選択肢5. 左右という空間に関する感覚

Rちゃんが「Mちゃんのお家の右側に道を作って、左側に他のお家を作ろう」と話す場面は、左右の空間認識が育まれていることを示しています。積み木を配置する際に、左右の位置関係を理解する学びが含まれています。

まとめ

年齢と発達段階を意識して、どんな能力が育まれるのかを理解しておきましょう。

 

「積み木→計数」「お絵かき→色の認識」「鬼ごっこ→空間認識」など、遊びと学びのつながりをセットで覚えると試験で役立ちます。

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02

この問題では、幼児が学んでいることを分野別にとらえる必要があります。

選択肢1. 計数

学んでいます。

「Rちゃんは積み木を高く積み、「いち、に、さん、よん、ご……じゅう」と自分が積んだ積み木を数えていく。」

この部分が計数に該当します。

選択肢2. 形の認識

学んでいます。

「Rちゃんは「四角い積み木を下に置いて、その上に三角の積み木を置くと、グラグラしないよ」と教える。」

「四角い積み木の上に三角の積み木を積む。Mちゃんは、再びRちゃんに「四角い積み木の上に三角の積み木を置いたらお家みたいだね」と言う。」

この部分が形の認識に該当します。

選択肢3. 計算

学んでいることとして、最も関連性が低いです。

Rちゃん とMちゃんは積み木の数をかぞえることはあっても、足したり引いたりなどの計算はしていません。

選択肢4. 上下という空間に関する感覚

学んでいます。

「Rちゃんは「四角い積み木を下に置いて、その上に三角の積み木を置くと、グラグラしないよ」と教える。」

「Mちゃんは、四角い積み木を持ってくる。そして、四角い積み木の上に三角の積み木を積む。Mちゃんは、再びRちゃんに「四角い積み木の上に三角の積み木を置いたらお家みたいだね」と言う。

この部分が上下という空間に関する感覚に該当します。

 

選択肢5. 左右という空間に関する感覚

学んでいます。

「今度は、いくつかの四角い積み木の上にそれぞれ三角の積み木を積む。Rちゃんは「街にしよう」と誘い掛け、「Mちゃんのお家の右側に道を作って、左側に他のお家を作ろう」とMちゃんに伝える。Mちゃんは「いいね。道の横にも、お家を作ろうよ」と言って、二人は積み木遊びを続ける。」

この部分が左右という空間に関する感覚に該当します。
 

 

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