保育士 過去問
令和6年(2024年)後期
問14 (保育原理 問14)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)後期 問14(保育原理 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
0歳児クラスのKちゃん(生後8か月、男児)は保育所に入所したばかりである。Kちゃんは、初めてのことには慎重で、他の子どもへの興味はまだあまりない。なかなか環境に慣れず、担当保育士が抱っこをしていないと泣くことが多く、何をしていても少し不安な表情をする。食事も離乳食を進めているが、Kちゃんはすすんで食べようとはせず、椅子に座るのも嫌な様子である。

【設問】
次のうち、Kちゃんへの担当保育士の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
A  Kちゃんが求めるときは、安心するように十分に抱っこをして応える。
B  担当保育士も子どもと一緒に食事をすることを通して、Kちゃんの好き嫌いや食事のペースを把握する。
C  食事については、クラスの子ども全員で一斉に食べ始めることを大切にするため、Kちゃんも必ず加われるように働きかけていく。
D  Kちゃんが早く他児と一緒に遊べるように、担当保育士はなるべく離れて見守るようにする。
E  Kちゃんのありのままの姿を受け止めていこう、Kちゃんのペースに寄り添ってみようと、保育士同士で保育方針を話し合う。
  • A:○  B:○  C:×  D:×  E:○
  • A:○  B:×  C:○  D:○  E:○
  • A:×  B:○  C:○  D:○  E:○
  • A:×  B:×  C:○  D:×  E:×
  • A:×  B:×  C:×  D:○  E:×

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この過去問の解説 (2件)

01

事例のポイントは、Kちゃんが「生後8か月」「保育所に入所したばかり」「初めてのことには慎重」「保育士が抱っこしていないと泣く」「不安な表情」「椅子に座るのも嫌がる」等の姿があります。このことを念頭において考えてみましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×  E:○

A 適切です。

Kちゃんが求めるときは、安心するように十分に抱っこをして応える。

                          

B 適切です。

担当保育士も子どもと一緒に食事をすることを通して、Kちゃんの好き嫌いや食事のペースを把握する。 

                          
C 不適切です。 

食事については、クラスの子ども全員で一斉に食べ始めることを大切にするため、Kちゃんも必ず加われるように働きかけていく。       

まだ園生活に慣れていないため、Kちゃんの生活リズムに応じた食事の提供をすることが望ましいため  

                         
D 不適切です。

Kちゃんが早く他児と一緒に遊べるように、担当保育士はなるべく離れて見守るようにする。

子どもは、特定の保育士との安定した愛着関係が形成されることで、少しずつ周囲の子どもに関心を抱くようになります。そのため、今のKちゃんには、担当保育士との1対1の安心できる関わりが必要であるため                             


E 適切です。

Kちゃんのありのままの姿を受け止めていこう、Kちゃんのペースに寄り添ってみようと、保育士同士で保育方針を話し合う。

                          

以上のことから、A:○  B:○  C:×  D:×  E:○ となります。

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02

入園して間もない乳児の対応に関する問題です。環境の変化に強い不安を感じている様子が伺えます。まずは安心した気持ちで園生活が送れるように配慮する必要があります。その観点で問題文を見ていきます。

 

A  Kちゃんが求めるときは、安心するように十分に抱っこをして応える。

 適切です。不安な気持ちを保育士に伝え、触れたり抱きしめられたりすることで安心したいという気持ちの表れと捉えることができます。保育士は気持ちを受け止めて十分に抱っこしてあげることが望ましいです。


B  担当保育士も子どもと一緒に食事をすることを通して、Kちゃんの好き嫌いや食事のペースを把握する。
 適切です。子どもの状況を把握するは、今後の食事計画を立てていくときに必要な情報になります。また、保育士も一緒に食事をすることで、人と一緒に食事をすることに慣れさせたり、信頼関係を築いたりすることも大切です。

 

C  食事については、クラスの子ども全員で一斉に食べ始めることを大切にするため、Kちゃんも必ず加われるように働きかけていく。
 不適切です。子どもは一人ひとりペースが違います。また、0歳児であることから、集団での行動を重視するのではなく、個々のペースを受け止めることが求められます。

 

D  Kちゃんが早く他児と一緒に遊べるように、担当保育士はなるべく離れて見守るようにする。

 不適切です。0歳児という年齢から考えて、他児と一緒に遊ぶ段階ではありません。0歳児では、周囲に興味を持ち、自ら行動してみたくなる環境の中で、信頼する保育者と共に遊んだり過ごしたりすることで、望ましい成長・発達ができるように促していきます。


E  Kちゃんのありのままの姿を受け止めていこう、Kちゃんのペースに寄り添ってみようと、保育士同士で保育方針を話し合う。

 適切です。それぞれの保育士の主観を共有することで、多面的な見方ができます。その結果、Kちゃんへの理解が深まり、どの保育士が対応してもKちゃんが安心して生活できる園生活を保障していきます。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×  E:○

正答です。

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