保育士 過去問
令和7年(2025年)前期
問39 (社会的養護 問9)

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問題

保育士試験 令和7年(2025年)前期 問39(社会的養護 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
F児童養護施設のグループホームで生活するJさん(14歳、女児)は、K保育士へ「このホームはいつも大人が勝手に生活のルールを作る」と不満を漏らした。K保育士は、「門限のことなど、子どものためを思って生活のルールを考えているよ」と伝えるが、Jさんは「今まで、生活のルールについて変えてほしいと意見を言っても、聞くだけで全然変えてくれない」と言い返した。K保育士は、Jさんの意見や気持ちをグループホーム長や他の保育士と共有することにした。

【設問】
次のうち、Jさんへの今後の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。

A  定期的にグループホームでの子ども同士で話し合う機会を設け、出された意見については施設にて検討し、子どもと共有するようにする。
B  グループホーム長からJさんに「ルールは大人が考えることになっている」と伝えるようにする。
C  子どもの意向を把握するために個別の聴き取りを行う等、施設として具体的な仕組みを整備する。
D  Jさんの最善の利益のために、すべてJさんの意向に沿う対応をする。
  • A  B
  • A  C
  • B  C
  • B  D
  • C  D

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この過去問の解説 (1件)

01

グループホームは地域小規模児童養護施設とも呼ばれ、

その運営にあたっては児童養護施設運営指針が参考になります

 

適切な記述の組み合わせは、

 

A C

 

です。

選択肢1. A  B

誤りです。

解説は正解選択肢に記載します。

選択肢2. A  C

正解です。

 

児童養護施設運営指針の第2部「4.権利擁護」の項目には、

施設での生活全般について、職員と子どもとの間で


 ・子どもの意向を把握する具体的な仕組みを整備すること
 ・生活日課は子どもとの話し合いを通じて策定すること

 ・子どもの意向に沿うことが結果として子どもの利益につながらないことも

 あることを踏まえ、適切に導く

 

などが記載されています。

 

A 適切

  子ども同士での定期的な話し合いの機会を設けることは

  子ども全体の意向を把握する具体的な取り組みとして適切です。

  また、子どもの意向のみに左右されるのではなく、

  何が子どもの最善の利益になるのかを施設全体として検討し、

  さらに、検討結果を子どもと共有することも、適切な対応といえます。

 

B 不適切

  Jさんは「自分の意向を把握してもらえない」という不満を抱いているので、

  現状の仕組みを説明するだけの対応は不十分です。

  また、K保育士が行ったのと同じ説明を別の大人から繰り返し行うことも、

  JさんとK保育士の信頼関係を損なう可能性があり、適切な対応とはいえません。

  まずは子どもの意向を把握できる仕組みを整えることが先決です。

 

C 適切

  個別の意向を把握する具体的な取り組みを整備することは

  適切な対応といえます。

 

D 不適切

  子どもの意向がすべて子どもの最善の利益につながるとは限らないことから、

  すべてをJさんの意向どおりに対応するのは適切な対応とはいえません。

  Jさんの意向をくみ取った上で、施設として適切に導くことが必要です。 

選択肢3. B  C

誤りです。

解説は正解選択肢に記載します。

選択肢4. B  D

誤りです。

解説は正解選択肢に記載します。

選択肢5. C  D

誤りです。

解説は正解選択肢に記載します。

まとめ

問題文のJさんは、施設のルール自体への不満に加え、

施設に対して「自分の意向を把握してもらえない」という不満を抱いています。

この点に着目しながら、指針に適合する記述を選びましょう。

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