ITパスポート 過去問
令和7年度
問89 (テクノロジ系 問34)

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問題

ITパスポート試験 令和7年度 問89(テクノロジ系 問34) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさんは、Bさんから次の4種類のメッセージを受け取った。Aさんが、受け取ったメッセージを復号して読むことができるものだけを全て挙げたものはどれか。

a  AさんとBさんとの共通鍵で暗号化したメッセージ
b  Aさんの公開鍵で暗号化したメッセージ
c  Bさんの公開鍵で暗号化したメッセージ
d  Bさんの秘密鍵で暗号化したメッセージ
  • a、b、d
  • a、c、d
  • b、d
  • c、d

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、暗号化の基本的な2つの方式、共通鍵暗号方式公開鍵暗号方式の仕組みを正しく理解しているかを問う問題です。

誰がどの鍵を使って暗号化し、誰がどの鍵で復号できるのか、そのペア関係を一つ一つ丁寧におさえていくことが正解への近道です。

特に公開鍵暗号方式では、「公開鍵」と「秘密鍵」の役割が混乱しやすいので注意してください。

 

まずそれぞれの暗号化方式を解説します。

共通鍵暗号方式: 暗号化と復号に共通鍵と呼ばれる同じ鍵を使う方式です。鍵の受け渡しを安全に行う必要があります。

公開鍵暗号方式: 暗号化と復号にペアになっている公開鍵と暗号鍵を使う方式です。公開鍵はみんなに公開し、秘密鍵は自分だけが秘密に持っておきます。

 

それぞれの選択肢をみていきます。

a  AさんとBさんとの共通鍵で暗号化したメッセージ

共通鍵を利用しているので、このメッセージは共通鍵暗号方式で暗号化されていることになります。

メッセージはAさんも所持している共通鍵で復号できるので、Aさんはメッセージを読むことができます。

そのため本選択肢は正しいです。


b  Aさんの公開鍵で暗号化したメッセージ

このメッセージは公開鍵暗号方式で暗号化されています。

公開鍵で暗号化されたものは、ペアの秘密鍵でしか復号できません

Aさんが自身の秘密鍵を所有していると考えられるため、このメッセージを読むことができます。

そのため本選択肢は正しいです。


c  Bさんの公開鍵で暗号化したメッセージ

暗号化方式は公開鍵暗号方式であるため、復号できるのはBさんの秘密鍵です。

Aさんは、Bさんの秘密鍵を所有できないため、このメッセージを読むことができません。

そのため本選択肢は誤っています。


d  Bさんの秘密鍵で暗号化したメッセージ

この選択肢は注意する必要があります。

公開鍵暗号方式において、秘密鍵で暗号化したものは、ペアの公開鍵のみで復号化できます

AさんはBさんの公開鍵は利用できるため、このメッセージを復号化して読むことができます。

そのため本選択肢は正しいです。

 

正しい選択肢の組み合わせは、 a、b、d です。

選択肢1. a、b、d

本選択肢が正解です。

選択肢2. a、c、d

本選択肢は不正解です。

選択肢3. b、d

本選択肢は不正解です。

選択肢4. c、d

本選択肢は不正解です。

まとめ

公開鍵暗号方式で、暗号化に使う鍵を公開鍵と秘密鍵を使い分ける理由は、その目的の違いです。

簡単にまとめると以下のようなものです。

 

目的暗号化に使う鍵復号化に使う鍵
機密性を保って安全に通信する受信者の公開鍵受信者の秘密鍵
本人が送信者だと証明する(デジタル署名)送信者の秘密鍵送信者の公開鍵

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